……僕らの物語は、ここから始まる。
1968年、アメリカ。
英国から逃げるように田舎町へとやってきた一家。母ローズと長兄ジャック、長女ジェーン、やや粗暴な次男ビリー、そして末っ子の幼いサムの5人だ。彼らはフェアバーンの名を捨て、ローズの旧姓マローボーンを名乗ることになる。住む屋敷は、ローズの生家だ。だが暫くしてローズが急逝してしまう。保護者が亡くなればきょうだいたちは施設に送られバラバラになってしまうため、ジャックは自身が21歳になるまで母の死を隠すことにした。皆で力を合わせてその秘密を守ろうとするなか、屋敷の中に「化け物」が潜んでいることにサムが気づいて……
「マローボーン家の掟」
俺が2013年公開作のベストに推した「インポッシブル」の脚本家セルビオ・サンチェスが監督した作品。製作は「インポッシブル」のJ.A.バヨナ。この監督を信奉する〈バヨニスト〉を自称する以上、必見の作品なのに、今まで忘れてました。2017年の作品だが日本公開は2019年。武蔵野館でやってたのに行けなかったんだよね。
前半はアメリカ版(いやイギリス人家族だからイギリス版?スペイン映画だからスペイン版?)の「誰も知らない」なんだけど、中盤の幽霊騒ぎからまた違う展開に。屋根裏部屋の秘密、父親の過去などダークな話になっていくのです。そして後半30分の衝撃……いや、やっぱりバヨニストで良かったわ。
キャストが豪華で、ジャック役は「1917」のジョージ・マッケイ、ビリー役は「ストレンジャーシングス」でウィルの兄ちゃんを演じたチャーリー・ヒートン。ジェーン役は今をときめくミア・ゴスで、近所の心優しい女の子アリーはアニャたんです。クライマックスのアニャたんが全部持っていくので要注目。
…虐待が招く深い心の傷。嫌な話だったが、愛は何ものにも勝ると教えてくれる作品。気に入りました。
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