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2025年08月23日23:17

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土曜ギリギリ日記765:16日でスピード結審


1979年10月。ソウル、宮井洞にある秘密宴会場で朴正煕大統領が暗殺された。実行したのは中央情報部キム部長。キム部長は凶行の30分前に、同行していた秘書官パク・テジュ大佐に食堂に詰める大統領警護官たちの始末を命じていた。テジュはキム部長の合図に従って警護官たちに発砲。3人の命を奪ってしまう。

40日後、速やかに暗殺事件の公判が開かれることになる。逮捕されたキム部長の他、パク・テジュ大佐ら部下たちも内乱罪で死刑を求刑されている。このうちテジュだけが現役の軍人だったため、彼の裁判は軍事法廷扱い…即ち一審判決で終わる控訴不可の裁判であった。

暗殺犯弁護団の1人チョン・インフは、勝つためならどんな汚い手も使う悪徳弁護士である。彼はテジュの担当となり、愚直なテジュがただ部長の指示に従っただけで反乱の意図は無かったと弁論を展開。なんとか死刑を回避するため、暗殺直後にテジュの提案でキム部長が陸軍本部に向かった事実に喰らいつく。もし大統領暗殺が政権奪取のためなら、キムとテジュは南山のKCIA本部に籠るはず。それなのに龍山の陸軍本部へクルマを走らせたのはクーデターではなかったという主張だ。しかしテジュが陸軍本部行きを進言したことは、たまたま同じクルマに乗り合わせた陸軍参謀総長にしか証明できない。インフは陸軍本部に幾度も足を運び参謀総長に法廷で証言してくれるよう懇願するが、そんな彼に戒厳司令部捜査本部長・チョン少将の魔手が伸び…



「大統領暗殺裁判 16日間の真実」


以下、「王になりたきゃ王になれ。その代わりネタバレするな」


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朴正煕暗殺は「KCIA 南山の部長たち」でご存じの通り。こちらはイ・ビョンホン演じるキム部長がメインでしたが、本作はキム部長ではなくその部下パク大佐(朴興柱)の話。裁判の終盤で「ソウルの春」で描かれたチョン少将(全斗煥)のクーデターが始まり、これが絶妙に裁判結果にコミットするわけです。つまり「KCIA」と「ソウルの春」のブリッジ的役割を果たす映画、とも言えるでしょう。


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これ、暗殺の是非を問うとか知られざる真相を暴くとかそういう話じゃありません。横暴な軍事法廷…当時の戒厳下軍部の姿勢を糾弾する社会派近現代史ドラマで、1人の弁護士の改心ドラマでもあります。最初は不真面目だった弁護士が徐々に正義に目覚めていく話は「評決」や「シビルアクション」なんかでお馴染みのパターン。序盤は心を開かない被告人が次第に感情を露わにしていく過程は、さすがのイ・ソンギュンの名演で見応えありです。でもMVPはチョン少将役のユ・ジェミョンだなぁ。ゴリラ的な面相で、いかにもな悪役がハマってました。それにしてもこの暗殺事件、動機も謎なら事件後のキム部長の行動も謎だらけで、映画によって色々な解釈がされているのが面白いところ。本作では事後に陸軍本部に向かったことが免罪符的に描かれていましたが、別の映画では参謀総長を操って陸軍掌握を目論んだように描かれています。暗殺後、覚悟して投降するつもりだったのか大真面目に英雄扱いされると思い込んでいたのか、キム部長って人は解りませんな。
ともあれ、一つの事件をいろんな切り口で描き出す韓国映画界、斜陽と言われながらも元気だよなぁ…

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