の恩返し。
ある雪の日の夕暮れ、若者が家路を急いでいると、どこからか鶴の鳴き声か聞こえた。
目を凝らすと一羽の鶴がもがいていた。
若者はそばに駆け寄ると、鶴は罠に足を挟まれていた。
若者は「おお、可愛そうに。今助けてよう」と言い、鶴を罠から外してやった。
見ると鶴の足から血が出ている。
若者は着ていた服を破り、血止めをしてやった。
「これで大丈夫。さあお帰り」と言うと、鶴はひと声挙げて空に羽ばたいていった。
家に帰り粥を食べ、そろそろ寝るかと思ってたその時、戸を叩く音が聞こえた。
はて?こんな夜更けに誰だろうと思いながら、若者は戸を開けた。
そこには旅装の女が立っていた。
女は「雪で難儀しております。出来れば一晩泊めていただけないないでしょうか?」
若者は「それはそれはお困りでしょう。何もないですが、雪や風はしのげましょう」と家に招き入れた。
若者は「ボロで悪いが布団を使ってくれ」
女は「主様はどうなされるので?」と聞き返した
「俺はその辺で横になる。なあに、囲炉裏もあるしな。ではおやすみ」と言って、囲炉裏端にゴロリと横になった。
既に寝息を立てている。
翌朝、若者が目を覚ますと既に食事が用意されていた。
若者が「これは?」と問うと女は「差し出がましいですが、朝餉を用意しました。お口に合うかは判りませんが」と返した。
朝餉が済むと女が「一宿一飯の恩を返さして下さいませ」と言った。
若者は「いやいや、礼には及ばない」と返すが、女も引かない。
遣り取りを何度か繰り返した後、結局若者が折れた。
「隣の部屋に機織りがありました。出来ればそれを使わせて下さい。ただし機を織ってる最中は、絶対に部屋を覗かないでいただきたいのです」と女は言った。
若者は「承知した」と返した。
若者は「私は畑仕事してくるので、出掛けてくる」と言い、家を出て言った。
家からは機織りの音がパタンパタンと聞こえだした。
若者が家に帰るとまだ機織りの音が聞こえていた。
暫くすると障子がスーッと開き、女が反物をもって出てきた。
女は「これを都に持って行けば、いくばくかの金子になりましょう」と言って、反物を男に手渡した。
「おお!これは上等な反物」と若者は喜んだ。
女はうれしそうな表情を浮かべた。
その後も女は若者の家に居着いた。
反物を売った金で、家は裕福になった。
ある日女が「機織り、増やしませんか?」と提案してきた。
若者は「しかし、織るのはそなた一人だけだろう?」と言うと女は「あてがありますので、数日お暇致します。その間に織機を増やして下さいませ」と返した。
若者は近所から使わなくなった織機を二台手に入れた。
その晩、女は二人の女を伴って帰って来た。
その後拡張に拡張を重ね、若者の家は織物工場となり、財をなし若者と女は末永く幸せに暮らしました。
終わり。
え?若者は部屋覗かないの?。
ええ!覗きません。(`・ω・´)
そのおかげで一大コンツェルンになりました。(・∀・)
その子孫は今や日本の経済のフィクサーです。(ΦωΦ)
なんてね。(笑)
ログインしてコメントを確認・投稿する