それから、焼き芋の皮を剝いて焼き芋をムシャムシャする。
甘くて、暖かくて、胸のつかえが少し軽くなる。
随分と長く、大嫌いな人達の心無い言葉にムカついて、怒りを溜め込み続けて、私はどんどん人間嫌いを深刻化させ続けている。
大嫌いな人達に囲まれて大嫌いな人達の言葉に凍り付いて凍みついた気持ちが、焼き芋の甘さと温度に暖められてほんの僅か、溶ける。
世の中には、口に出してはいけない事が多すぎて、それが私を一層のこと深刻な人間嫌いにさせる。
そうして、焼き芋と薫り高い焙じ茶で少し温まった気持ちで新たに思い直して、新たに自分に向かって誓うのだ
「まだ捕まった事が無いだけの現役の小悪党に売り渡す物なんて私には1つとして無い、断じて無い」
と。
私を案じるフリをして、私を心配するフリをして、石礫の様に私に小言をぶつける人達が私は大嫌いだ、殺意さえ覚える。
そしてまた、警察に捕まる様なドジを踏んで間抜けた真似をした彼等を思い返すのだ
(アンタ達は、雨霰と降り注ぎ打ち付けられる石礫の様な思い遣りに傷付けられ続けてグレたんだよね)
と、そう思い返しては、決意を新たに
(あんな小悪党たちに私の魂は売り渡さない!)
と決意を新たにするのだ。
あー、お茶と焼き芋が美味い、五臓六腑に芋のぬくもりが染み渡る。
のほーん。
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