パリ-ボルドー間を往復する初老の長距離トラック運転手ジャン・ヴィアール。クリスマスイブの夜、中間距離に位置する行きつけのスタンド兼ダイナー「ラ・キャラバン」に立ち寄った彼は、新しいウェイトレス・クロチルドの気遣いと可愛い減らず口に好感を抱いた。疲れて帰宅しても嫌味炸裂な嫁と生意気な娘にバカにされ、気も休まらない。ドライブは孤独で、仕事のノルマもきつい。そんなジャンにとって、クロチルドとの出会いは嬉しい癒しだった。その後も仕事の際にちょくちょく店に立ち寄るジャンだったが、ある日ボルドーに帰省するクロチルドをトラックに乗せてやった際、いい雰囲気に負けて車内で彼女を抱いてしまった。彼女もジャンに恋心を抱いていたらしく、その夜から不倫の関係が始まることに。しかし数ヶ月後、ラ・キャラバンでの休憩時間が長いことを不審がった会社と揉め、ジャンは失業してしまう。そしてクロチルドの妊娠が発覚し……
「ヘッドライト」。霧の中に浮かび上がるトラックのヘッドライトの光が印象に残る作品。この邦題は素晴らしいな。内容は、ジャン・ギャバンが娘のような若い子と不倫関係に陥っていくというジメっとしたドラマ。中年クライシスと若い女の悲恋という、つまりは日本人好みという、倉本聰的なお膳立て。でも、「トラック運転手ダンスパーティー」みたいな洒落た催しがあるのはフランスらしい。ヒロインはフランソワーズ・アルヌール。ちなみにこの名前、実は映画じゃなくて石ノ森章太郎の漫画で俺は初めて知りました。そう、サイボーグ003ですよね。おそらく石ノ森さんは彼女から名前を取ったのでしょうな。
ちなみに本作は「道」のタイトルで日本でリメイクされてます。ジャン・ギャバンは仲代達矢で、フランソワーズは藤谷美和子。未見なので、一度比較してみたいなぁ。娘の手紙を読んでしまったり、「1時間半で起こしてくれ」という決まり文句など、本作に出てきた伏線が上手く生きているのか気になるところ。
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