mixiユーザー(id:16600073)

2018年05月03日08:50

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応仁の乱(中公新書)

数年前に「歴史本としては異例のヒット」と話題になった新書。図書館にも置いてあるのだけれども、ほぼいつ行っても貸出中。今でも人気は衰えてない模様。

読む前は「大ヒット→初心者でも読める→極めて平易な内容」みたいに思い込んでいたのだけれども、読んでみたら別にそんなことはなくて、新書としては「普通の硬さ」という印象。高校の日本史レベルの予備知識は必要かもしれない。私は高校では世界史のみだったので、日本史の本を読むときは結構苦労する。

乱の主原因である畠山家の相続争いが起こった河内や、乱の主戦場であった京に近く、乱の戦況を決定づける要地となった越前に荘園をもっていた興福寺。その興福寺の二人の僧侶の日記を主な資料として、応仁の乱とその前後の歴史の流れを解説する…みたいな内容。

1、
乱そのものに割いているページ数は多くなくて、全体の1/3。乱の前後を長めにとっていて、前は後南朝の登場のあたりから、後は足利義材(後に義稙)が京を追われるあたりまで。残り1/3が興福寺関連。

確かに 延々と京で小競り合いを続けていただけだったので、乱そのものにページ数を割かないというのは、理にかなっているように思う。むしろ、前後の流れの中で掴んだほうが分かりやすいだろうと。

2
従来の歴史本では主役級の扱いだった山名宗全や、黒幕扱いされることの多かった日野富子は影薄め。代わりに西軍の主役級として扱われているのは、乱の主原因である畠山家の相続問題の当事者 畠山義就。これまで日野富子の操り人形扱いされてきた足利義政も、自分なりの考えで乱の収拾を図っていた人物として描かれている。

少なくても、途中で全てぶん投げて東軍に降伏してしまった山名宗全よりは、乱の最初から最後まで西軍の主力として戦い続けた義就の方が、西軍の主役としてふさわしいのは間違いない。日野富子も、後世の悪女イメージに引きずられて、過大に評価されていた感はあったし、その煽りで義政が過小評価されている感もあった。

この2点が「従来の解説よりも分かりやすい」と評判になった所以なのかなと。

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