mixiユーザー(id:65580734)

2018年03月01日12:40

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GM記録:ゆうやけこやけ(そして誰も居なくなった)前日譚

【システム】
・TRPGシステム:ゆうやけこやけ
http://open.mixi.jp/user/65580734/diary/1964488814


【レギュレーション】
・ゆうやけこやけ基本ルールブック
・もののけこやけ


【あらすじ】
※ゆうやけこやけです※

※ゆうやけこやけですってば※

※大丈夫、ゆうやけこやけだからなんとかなる※

※語り手に石を投げつけるのはお止めください※



ソイツは黒く、黒く、どこまでも黒かった。

所々剥げたアスファルトをソイツが踏み歩く。
崩れた建物を横目に見ながらただ歩く。

しばらく歩いて、ようやく足を止める。
錆が浮きぼろぼろになった標識には、『一名町』と書かれている。


ニイッと、口角を持ち上げる。
視線を上げれば、
建物の半ばから崩れ落ちた病院や、
シャッターで埋め尽くされた商店街や、
いかにも廃校といった風情の建物が見えた。

道を歩き、歩き、歩く。


===


焼け落ちた社があった。
再建されることなく、雨風に晒されたままの社には黒焦げの御神体が落ちていた。


窓に板が打ち付けられた洋館があった。
幽霊屋敷とはこのことを指すのだろう。誰も住まず、誰も寄りつかない、幽霊だけが住むような館だ。


雪に埋もれた温泉があった。
どれだけ積もればこうなるのだろう。自然の仕業か、それとも何者かの仕業か。打ち捨てられた酒瓶は何も語らない。


空の重箱が地面に散らばっているステージがあった。
小さな町の小さなイベントに、一体誰が興味を持ってくれるのだろう。どうせ町の数人が来て、それで終わり。


根本から折れた梅の木が駄菓子屋の中庭にあった。
人は、死ねばそれで終わり。どれだけ待とうとも、徒労に終わる。いつしか記憶は風化してゆき、この駄菓子屋と同じように朽ちてゆく。


決壊したダムがあった。
自然に抗う愚かしさを、人が理解することはない。人ではないものも、理解することはない。砕け散ったコンクリートの破片と、翡翠の欠片がそれを物語っている。


砕け散ったプロテインの瓶が落ちていた。
この街に、マッチョマンはもう居ない。
いや、そもそもマッチョマンなんて誰かの妄想だったのかもしれない。
心にマッチョを持った人間達は、もう居ないのだから。


===


「やあ、諸君。おはよう」

「よく眠れたかな? 幸せな夢は見られたかい?」

「それは、それは、よかったねぇ」

「どうしたんだい、不思議そうな顔をして」

「ここが何処かだって? そんなの、一名町に決まっているだろう」

「幸せな夢はもう終わり。 その後には、辛く悲しい現実がやってくるものだよ」

「さあ、現実の物語を始めようじゃあないか」

これは、もう一つの一名町の物語。
忘れ去られ、打ち捨てられた悲しい歴史の物語。
夕闇に照らされた町の真実を、確かめて欲しい。


===


けれどもこれは『ゆうやけこやけ』。
いつだって変化達は物語を幸せな結末に変えてきた。
君達以外の全てが居なくなっても、まだ君達がいる。

『つながり』そして『夢』。
大事なものは、君達のすぐ手元にある。

さあ、悪い夢は『なんとか』してしまおう。
それが『ゆうやけこやけ』でしょう?
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