今日もゲームに勤しむ日々。
随分前に、怖い夢を見ていた、深夜のこと。
今の住居に越して来る前に住んでいたアパートで、アパートの数軒先には建設中の住宅があった。
その住宅の建つ前に更地になっていた時から、工事の進捗具合は買い物の行き帰りに道すがら目にしていたが、その工事現場に特に何の問題があった訳ではなく、工事現場に出入りする業者に何の落ち度があった訳でもない。
ただ、悪い夢を見ていた、その住宅の新築される直前に。
深夜、眠る私が見ていた夢の中。
その新築工事の現場に、明るい日の光の下にぞろぞろとまだ鉄骨のむき出しになったままの基礎工事さえ済んでいない中に、何人もの男達が列を為して入っていくのだ。
基礎工事の済んでいない工事現場には深い穴が掘られていて、入り口から入っていく男達は中で待ち受ける男達に促され、穴の中に次々と降りていく。
夢の中の私が当時に住んでいたアパートの窓から工事現場を眺めていると、工事現場に掘られた深い穴の中に降りた男達の上から静かにショベルカーで土が被せられていった。
穴の中の男達は声ひとつ上げもせず、穴の周囲で土を投げ入れる男達もまた無言のまま、しかし着実に穴は埋まっていく。
窓から見える穴を巡って起きている工事現場の奇怪な出来事に私は、なぜか不思議と合点がいっていた。
夢の中の工事現場で起きている一連の出来事について、
「人柱を埋めて建物を強固にしている最中なんだ…」
とその光景を理解し、その工事現場に列を為して入っていった男達の身許も推測していた
「あれは、良からぬ筋に大きな借金を作って返せなくなった人たちなんだろう…」
と。
奇怪な夢から覚めたその後にも普通に日々を送り、工事中だった住宅が落成し、そして新築した住宅の入居者たちを見て、私は
「意外とお洒落な外観だなぁ…」
と感想を持った。
あの夢を見てから何年もの月日が流れ、私自身も今では違う町の違う部屋に暮らしている。
見た夢の話はまだ誰にも言っては居ない。
その種の夢の話はみだりに口にすべき話では無い、と一般常識として理解しているからだ。
ログインしてコメントを確認・投稿する