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2016年12月29日12:24

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くさめ、くさめ。

今日は古典の時間。笑
つぶやきの方で地震除けのおまじない「のび太、のび太、のび太」が好評だったので、関連しておまじないの話を一つ。
「くしゃみ」のことを昔は「くさめ」と言った。くしゃみが出た時、おまじないで「くさめ、くさめ」と言わないと悪い病気になると信じられていた。この「くさめ」の語源をたどると道教や陰陽道のおまじない「休息万病、急々如律令(くそくまんみょう、きゅうきゅうにょりつりょう」の略ということである。「くそくまんみょう」を早口でいうと「くさめ」になるとか、ならないとか。(この説は『簾中抄』による)

ところでこの「くさめ」のおまじないについて、吉田兼好の随筆「徒然草」(鎌倉時代)にこんな話が載っている。

兼好の知人が清水寺に参詣した時、たまたま年老いた尼さんと一緒になった。その尼さんは始終「くさめ、くさめ」と唱えていた。理由を尋ねると「乳母として育てた子供が比叡山に稚児として上っている。今くしゃみをしてひどい病気になるかもしれないので、くさめ、くさめと唱えているのだ」と言ったという。まあ、バカみたいな話だが、ちょっとジンと来る。兼好法師は「有り難き志なりけんかし。」と評している。「有り難き」は滅多にない、貴重なというような意味であろう。兼好法師が非常に思いの深い人だった証拠と言える。

これが「老婆心」ということであろう。曹洞宗を開いた道元は「老婆心のない」弟子には跡を継がせなかったという話もある。老婆心を大切にしたいと思う。
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