在日韓国人の法律相談
在日韓国人と日本人の離婚
質問1
わたしは在日韓国人女性です。日本人の夫がいます。わたしも夫も生まれてから日本にずっと住んでいます。離婚を考えていますが、どの国の法律が適用されるのでしょうか。
回答
まず日本の国際私法で準拠法を確定する必要があります。離婚は夫婦の本国法が同一の場合はそれによるとされていますが(法適用通則法27条.25条)、相談者の場合は、これにはあたりません。夫婦の同一本国法がない場合には、夫婦の常居所地法が同一の場合はそれによる、としています(法適用通則法27条、25条)。常居所(じょうきょしょ)とは、人が常時居住する場所で相当長期間にわたって住んでいる場所です。戸籍実務では在日韓国人の場合、特別永住者であれば当然に日本に常居所があるとされ、永住者の場合は引き続き1年以上在留している場合は常居所を日本としています。相談者の場合は永住者であっても常居所は日本ということになります。そこで常居所地法である日本法が準拠法になります。
質問2
質問1の続きです。そののち事情がかわり、わたしは夫を日本に残して韓国にわたり、韓国で2年くらしています。この場合でも準拠法は日本法になるのでしょうか。また、2年間の韓国暮らしのうち最初の半年夫も韓国にきていた場合はどうでしょうか。
回答
日本の国際私法で準拠法を確定する必要があります。離婚の準拠法について共通常居所がない場合に一方が日本に常居所を有するときは日本法によります(法適用通則法27条但し書き)。前段の場合は夫が常居所を日本に有するので日本法によることになります。
後段の2年間の始め半年ほど韓国で相談者と同居していた場合についてですが、日本の戸籍実務では日本国外に転出して1年以上経過した場合でも出国後5年以内であれば、当該外国の常居所があると認められないときは日本に常居所ありとされます。1年の韓国滞在が夫にないので、常居所はまだ日本にあるということになり、日本法によることになります。
質問3 協議離婚の離婚届は日本の役所にだしていいのか
質問2の続きです。日本法が離婚の実質の準拠法になっているとき、離婚届けを日本の方式で書いて日本の役所にだせばよいのでしょうか。
回答
夫婦の一方が日本人の場合は日本法により離婚の方式で有効になります。そこで協議離婚届を日本の役所にだせば有効になります。
質問4 韓国の役所に離婚届はださなくてよいのか
質問3の続きです。韓国の役所に離婚届け、あるいはそれに類した書類を出さなくてもよいのでしょうか。
回答
韓国領事館に離婚を申告しておいたほうが無難です。
民事的には離婚は成立していますが、韓国での公示がされていないからです。東京大阪の韓国総領事館のホームページには書式情報があります。
各地ですこしやりかたがちがっています。東京ですと当事者双方の印鑑を要求していますが大阪では申告人の印鑑でいいことになっています。
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