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2015年08月11日09:57

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細川護煕氏 日本初の春画展を引き受けたのは「義侠心」から

細川護煕氏 日本初の春画展を引き受けたのは「義侠心」から

http://www.news-postseven.com/archives/20150811_341575.html

9月19日より、細川護煕元首相が理事長を務める東京・目白台の永青文庫で国内初の「春画展」が開かれる。これまで日本国内ではタブーとされていた春画展開催までの経緯や、春画の魅力について、戦国大名・細川家の末裔でもある細川氏が語る。

 * * *
 2013年秋から2014年冬にかけて、ロンドンの大英博物館で史上最大規模の春画展が開かれ、約9万人が訪れる大盛況となりました。

 そこで、昨年春から「本家の日本でも開催しよう」という機運が高まり準備が始められたのですが、会場となる候補の美術館20か所以上にすべて断わられてしまいました。

 これまで日本では浮世絵展の一部というかたちで春画が展示されたことはありますが、本格的な春画展は一度も開催されたことはなく、美術館側は苦情が来るのを恐れたり、イメージを気にして自主規制したようです。

 そんな中、昨秋になって、普段は細川家に伝わる美術品を展示している永青文庫で春画展をできませんかと理事長の私に打診があったので、義侠心で「はい」と引き受けました。

 実は、私もオリジナルの春画をほとんど見たことがありませんでした。以前は細川家も春画を何点も持っていたようですが、父が大半を処分したんです。すごく真面目な人でしたからね。今回の春画展では2作品ですが、細川家所蔵の図版も公開します。

 改めて春画を間近で見てみると、その精緻さに驚きます。細かい家具などの屋敷の様子や着物などが江戸時代を代表する浮世絵師の最高の技術と画材で描かれているので、当時の生活文化が非常によくわかります。春画は男女の交わりばかりに目が行きがちですが、主な目的は大勢で笑いながら鑑賞するためのもので、女性の裸のみに焦点を当てて男性が一人でコソコソ観るポルノグラフィとは異なります。

 絵だけでなく、後ろの書き入れの文字を読んでも、ユニークなやりとりが理解でき、春画が「笑い絵」と呼ばれていた理由がよくわかります。実際、大英博物館の展覧会では来場者の約6割が女性で、そのユーモア性に惹かれたそうです。

 今回、ほとんど世に出なかった個人所蔵の作品も展示されます。展示に難色を示していた所蔵者のところに私も伺い交渉にあたりました。「高名な浮世絵師は、総じて春画を描いていました。20年以上前から日本でも無修整で出版されていますし、アートである春画を堂々と見られないのはおかしい。まったく心配いりません」とお話ししたところ、ご快諾をいただけました。

 春画展では、葛飾北斎や喜多川歌麿といったスター絵師の作品を中心に計120点を前期と後期に分け、図版を順次入れ替えながら多くの作品をご覧いただけるようにします。

 また図録のほか、春画が描かれたふんどしなどのグッズ販売も検討中です。永青文庫での春画展開催が突破口となって、春画が日本でも堂々と美術として認められるようになれば、と切望しております。

撮影■太田真三

※週刊ポスト2015年8月21・28日号

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