2005年発表ですし、メフィスト賞受賞者ですから、当然雑誌「メフィスト」に掲載されたあの作品を読んでいることを推測してしまいます。 本文のほうに軽いネタバレがありますので、未読のかたはご注意下さい。
※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。
「化物語」上未読のかたはネタばれがあります。
全体を読んだあと連想したのは西尾維新「化物語」収録の「まよいマイマイ」です。2003年か2004年に「メフィスト」発表です。頭のいいひとの孤独に関しては森博嗣先生のSMシリーズにも通じるものがあります。ジョー・ウォルトン作・茂木健訳「図書室の魔法」上・下 創元SF文庫のような読書会でのカタルシスとかは、こちらの主人公にはありません。時代設定1998年くらいのようですのでインターネット経由で読書家仲間とかは簡単につかまえることができたと思うのですが。
作者が1980年生まれですから、作者の高校生活ともかさなっている時期のようです。パソコンは高校生にもけっこう普及していたように思うのですが。
司法試験受験生がでてきますが、一次試験と二次試験の扱い方が受験生用語とは異なっています。
二次試験の択一式(短答式)、論文式、口述でそれぞれ合否があるのですが択一で5倍、論文で8倍、口述で1・2倍の倍率です。短答でおちているとおもわれますが、それだと一般読者にわかりにくので一次で落ちたと表現されています。ただ、当時の司法試験法では大学教養レベルの試験が1次試験でこれは教養の単位がそろっていれば免除されました。
大学4年段階で択一のとおってないと法学部で秀才とはいわれないとは思われます。
父が妻も娘を裏切らなかった物語ですね。
評者はアラフィフなので、アホ娘をみまもる父親の立場でよんでいてはらはらしどおしでした。妊娠や性病や犯罪にまきこまれる危険をどう考えてるんだか。
ストーカーの危険性は2015年段階ではわりと一般常識になりました。友人をどついた時点で警察沙汰になるのが2015年段階では自然でしょう。
講談社文庫つ28−5
凍りのくじら
2008年11月14日第1刷発行
2014年6月2日第30刷発行
著 者 辻村深月(つじむら みづき)
ⒸMizuki Tsujimura 2008
発行者 鈴木 哲
発行所 株式会社 講談社
ISBN978−4−06−276200−7
C0193
目次
プロローグ
第1章 どこでもドア
第2章 カワイソメダル
第3章 もしもボックス
第4章 いやなことヒューズ
第5章 先取り約束機
第6章 ムードもりあげ楽団
第7章 ツーカー錠
第8章 タイムカプセル
第9章 どくさいスイッチ
第10章 四次元スポット
エピローグ
主な参考資料
解説 瀬名秀明
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