港町ヨコハマ・・・
ブルースシンガーの<BJ>は、歌で喰えないために私立探偵のまねごとをやって糊口を凌いでいる。今回は、近藤明という美少年の捜索を母親から請け負い、何とか居場所を突き止めた。明はそのルックスを買われ、<ファミリー>と呼ばれるチャイニーズマフィアのボスの稚児となっていたのだ。そこで早速、腰を低くして早朝からボスの部屋に顔を出したBJ。そして明の無事を確かめて部屋を後にした。明はファミリーで生きる決心をしており、家に帰る気はないらしい。その結果を母に伝えたBJは、今度は昔なじみの刑事・椋から公園に呼び出された。椋はファミリーを追っており、近々おこなわれる麻薬取引の核心に近付きすぎたことで左遷されるらしい。そして今朝、ファミリーに会いに行ったBJの身を案じてくれたようだ。友の優しさに感謝したBJだが、その心には複雑な思いがあった。10年前、一緒にニューヨークで生活していた椋に、当時愛した女・民子を取られた過去があるからだ。椋が失職することで、民子はどうなるのか・・・心配しながら歩くBJの背後で銃声が鳴り響き、気付くと椋が血まみれで転がっていた。ショックを受けたBJに、駆けてきた椋の相棒、紅谷刑事が掴み掛かる。BJを銃撃犯と誤解したようだ。
署に連行されたBJは、紅谷にボコボコにされ尋問を受ける。実行犯の容疑は晴れたが、朝<ファミリー>と会っていたことから、ファミリーのヒットマンの手引きをしたのだろうと責められる。死んだ椋の体から出た銃弾がパイソン357のものであることを聞かされたBJは、ボスの護衛<蟻>が左肩にパイソンを吊っていたのを思い出す。ホシは蟻か・・・釈放されたBJは、さっそく蟻の居場所を探ろうと横浜じゅうを彷徨い歩く。いっぽう<ファミリー>は、でかい取引の直前にうろうろと盛り場を探り歩くBJが邪魔で仕方ない。そこで蟻が自ら乗り出しBJを拉致してボスの前に連れて行く。「・・・なぜ殺したんだ?」と問うBJに、「奴は俺の娘に手を出した。ケジメとして消さなくてならない」と答えるボス。そんな理由で椋が死んだのか?口封じのため殺されかかったBJは、何とかファミリーのアジトから脱出、蟻たちが仕切る麻薬取引現場に潜り込む。そこで目撃したのは、明の死体だった。ボスが<消した>と言っていたのは、明のことだったのだ。そして取引直前、蟻たちが何者かに銃撃され大金が強奪されてしまった。やったのは、BJをずっと尾行していた紅谷だった。BJが追い詰めると、カネは何者かの手に渡り紅谷も殺害されてしまう。ここまで来て、BJはやっと事件のカラクリに気付くのだった・・・
命日からひと月経ってしまいましたが、今年も優作追悼観賞。今回は、新たに購入した「ヨコハマBJブルース」ですね。
巷間言われているように、これって明らかに優作さんがアルトマンの「ロンググッドバイ」の影響を受けて作ったお話ですね。苦い味の残る友情の後始末という、これ以上無いハードボイルドのテイストで、優作さんのブルースも存分に味わえます。これをナルシズムとバカにする人とは、友達になれないかなあ・・・絶品です。裕也さんもgood!
(通算946タイトル)
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