mixiユーザー(id:2940502)

2026年10月10日22:35

59 view

Amazonプライムで観る「地の群れ」


佐世保…

フォト



診療所の医師、宇南のもとに部落の福地徳子という女学生がやってくる。乱暴された証明書を書いてくれというのだ。保護者が同伴して事情を話してくれなきゃ書けないと宇南は断った。アルコール依存を抱え、妻とも不仲になっている宇南。彼には他に気になる患者がいる。家弓光子の娘ヤスコだ。発熱と月経が止まらないヤスコの症状は、長崎医大時代に診た原爆病に似ているのだ。だが光子は8月9日は長崎にいなかったため被爆はしていないと強く主張する。まるで被爆者であることが恥であるかのようだ。彼女は「海塔新田」のことを意識している。「海塔新田」とは、被爆者たちが集まって生きるもう一つの被差別部落であった。

福地徳子を乱暴したかどで逮捕された津山信夫が釈放された。警察が徳子の家族の話を鵜呑みにして彼をしょっぴいたのだが、信夫には全く心当たりがなく、結局放免されたのだ。その後信夫が徳子を問い詰めると、彼女は誰にも言ってないが、実は左手にケロイドのある男に強姦されたのだと告白する。それは即ち、犯人は「海塔新田」の男ということだ。



「地の群れ」


日本の暗部を描く熊井啓の作品。部落、被爆者、在日朝鮮人、共産党員……差別の詰め合わせみたいな状況下で、被差別者同士で衝突する絶望展開。この展開以前にも、小動物焼殺のイメージなど結構キツいビジュアルが連発するので覚悟がいる。北林谷栄の最期はちょっとホラーだし。

フォト

フォト



暴力を止めようとする宇南の声も届かない虚しいラスト…と思いきや、延々と逃げる信夫が迷い込む先が何ともシュールで皮肉に満ちている。まず米軍基地に逃げ込もうとして追い出され、続いてたどり着いたのは超近代的なニュータウン。被爆だ部落だ在日だ、という話とはまるで無関係な「都会」が突然出現し、SF映画みたいに見えるのが凄いセンスだった。とにかく喰らった映画。オススメです。

3 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2026年10月
日 月 火 水 木 金 土
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031