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2026年08月12日23:33

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2026年第20回K-POPシリーズ 意志を剥き出しにする5人 —— LE SSERAFIM、恐れを知らぬという選択(第1回)第1章 • KAZUHA ― バレエの軸が都市空間でも崩れない理由  

 <第20回K-POPシリーズ 意志を剥き出しにする5人 —— LE SSERAFIM、恐れを知らぬという選択 >第1回

 目次
第1章 「IM FEARLESS」から始まった5人の輪郭
•KAZUHA ― バレエの軸が都市空間でも崩れない理由
(1)クラシックの訓練がK-POPへ反転した瞬間
(2)ブランドと都市空間に現れる、制動の美学 

 
K-POPはコロナ禍以降、より国際的な人気を獲得し、韓国と日本からアジア、北米、ヨーロッパへと活動の幅を広げている。今回紹介する女性5人組のLESSERAFIMは、全米にすっかり定着した。6月2日に発表された米国音楽専門メディアBillboardの最新チャート(6月6日[土]付)で、軒並み上位にランクインした。2ndスタジオ・アルバム『PUREFLOW』pt.1とタイトル曲「BOOMPALA」は、メインアルバムチャート「Billboard 200」をはじめ、「Top Album Sales」、「Bubbling Under Hot 100」など、計8部門にチャートインした。YouTubeを筆頭に動画サイトの普及に後押しされ、今や韓国と日本の枠を超えて、大陸横断を遂げている。日本のテレビには、2026年以降にようやく初登場する。8月13日(木)にフジテレビで放送される音楽番組「STAR」のステージに立つ。話題の最新曲「BOOMPALA」を熱唱する予定だ。グローバルなチャートを席巻する圧倒的なエネルギーとパフォーマンスが、日本のテレビ画面を通じてどのように昇華されるのか、見逃せない瞬間となる。今回シリーズとして、5人のメンバーを個別に、ファッション論を含め、グループとしての役割を紐解いていく。

写真� �Billboard 200 第10位獲得記念公式ビジュアルメッセージ
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   第1章 「IM FEARLESS」から始まった5人の輪郭


LE SSERAFIM(ル・セラフィム)は、韓国の大手芸能事務所・HYBEから2022年5月2日、ミニアルバム『FEARLESS』でデビューにいたった。日本の年末の風物詩であるNHK紅白歌合戦には、2022年の初出場から2024年まで、3年連続で出場を果たした。なお日本デビューは、翌月となる2023年1月25日、シングルカットされた「FEARLESS-Japanese ver-」である。日本本格進出前の初出場は、異例の快挙だった。大晦日NHKのスタジオで、白組、赤組という枠を超え、「FEARLESS」「UNFORGIVEN」「CRAZY」と、年ごとに異なる表情で、日本の茶の間の記憶を更新してきた。2025年の大晦日。彼女たちは紅白のステージではなく、アメリカでの年越しイベントのステージを選んだ。日本から世界へ、というベクトルを、明確に示す選択だった。
なぜ、彼女たちは日本の年末の常連から、一転して太平洋を越えたのか。その答えは、5人それぞれが背負ってきた来歴にある。ブランドのアンバサダーとしても駆け抜ける彼女たちの、ステージとは異なる表情にも迫っていく。

写真�◆�2026年4月に公開されたLESSERAFIMのメンバー
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LESSERAFIM メンバー表(写真左側から順に記載)
• KIM CHAEWON(キム・チェウォン) 2000年8月1日生まれ リーダー
• HONG EUNCHAE(ホン・ウンチェ)2006年11月10日生まれ
• HUH YUNJIN(ホ・ユンジン)     2001年10月8日生まれ
• KAZUHA(カズハ)           2003年8月9日生まれ
• SAKURA(サクラ) 1998年3月19日生まれ




LESSERAFIMを初めて目にする者が覚える違和感の正体は、彼女たちがただの「見せる・見せる側のアイドル」の枠を完全に踏み越えていることにある。
日本を始め従来のアイドルグループのイメージを一新するガールズクラッシュを打ち出した。人々がイメージするアイドルといえば、カメラに向けて表情をつくろい、愛嬌を振りまくことで、大衆に寄り添う姿勢を示す。対して、ガールズクラッシュは、レンズの存在すら飲み込むような気迫で、ただ自らの内なる負荷と対峙する。そこにあるのは迎合ではなく、己の意志を貫き通すための圧倒的なアスリート性だった。
LESSERAFIMのメンバーは、結成時から「覚悟」が宿っていた。

グループ名は「IM FEARLESS」のアナグラムである。恐れを知らない、という宣言から始まった5人組だ。

• KAZUHA ― バレエの軸が都市空間でも崩れない理由

 彼女の魅力の核心は、派手な動きではない。一つ一つの所作を制御し、重心を保つ精度——「制動の美学」にある。歌のパートは、ラップを担当するものの、そのイメージを持つファンはすくない。ルーツを辿ると幼少期から初めたバレエに行き着く。成長期に続けたことで、いまの彼女の身体の使い方や、都市空間に立ったときの見え方にまで浸透した。視覚的な存在感も早くから注目を集めてきた。年末に米国の映画会社TC Candlerが発表する「世界で最も美しい顔ベスト100」において、4年連続選出された。2024年は53位、2025年は過去最上位の35位に上昇した。ブランドアンバサダーとしての活動を通じて、その存在感は米国にも広く届いている。
初めにクラシックの世界からK-POPへと舵を切るまでの過程をたどり、そのうえで現在のブランドアンバサダーとしての姿へ接続する。

 写真�� TC Candler世界で最も美しい顔ベスト100(2025年版)第35位ランクイン
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    (1)クラシックの訓練がK-POPへ反転した瞬間

ダンサーとしてのKAZUHAは、しなやかさと無駄のなさを併せ持ち、ステージ上で軽やかに舞う。その経験が、現在の彼女のダンスを支える「軸」となるバランス感覚を育てた。

3歳からバレエを始め、幼少期から関西地方の大会に出て表彰されるほどの腕の持ち主だった。
ターンから静止する瞬間、彼女の骨盤は流れず、しっかりと重心を下に置く。つま先から頭頂まで、一本の垂直線が通る。長年のバレエで培われた「制動の美学」は指先の繊細さ、姿勢のよさを含め、凛とした立ち姿として現れる。柔らかく見えて、決して崩れない。彼女の身体は、クラシックがK-POPという最前線で受肉した証拠だ。バレエ一本に賭けるのではなく、若者ならではの野心を持っていた。声や音を消して水面の小波のように静寂な気配が漂うバレエではなく、より幅広く、歌って踊るパフォーマーに憧れを抱いた。そのきっかけはK-POPだった。グローバルグループのBLACK PINKのHIP-HOPナンバー「BOOMBAYAH」のリズミカルな中毒性のあるメロディーに惹かれ、ミュージックビデオの鑑賞を続けた。留学前に2度大阪でのコンサートを観戦すると、ついに思いを抑えきれなくなった。K-POPの道へ進むと即断できず、当初の予定通り、2020年に渡欧して、バレエ留学に入る。親元から離れ、その土地のスタイルを学び、より幅広い表現力を獲得できるとの期待があった。ところが、計画は一気に頓挫した。未知のコロナウィルスの蔓延により、欧米では街を封鎖するロックダウンが行われた。感染者数の波に合わせて、政府が対策をとることにより、授業の休止も相次いだ。自宅時間が長くなる中、K-POPを聴くうちに、目指すべき道へと踏み込んでいく。2021年オンラインにて、現在の事務所HYBEのオーディションに応募した。自己アピール用の提出映像はBTSの「Dynamite」を歌って踊り、クラシックの型にはまらない新しい自分を提示してみせた。かつてバレエのコンクールで披露した精緻なステップとは異なる、指先から放たれる生命力。その映像には、夢を現実に変えようとする少女の静かな、しかし確固たる情熱が焼き付けられていた。合わせてバレエを踊る自分の動画も含まれていた。伝統的な舞踊とヒップホップの融合は先駆的で、アイディアの良さも評価の対象になる。HYBEの審査員から即合格通知が届いた。一方で落選の際に別の進路を想定して、留学先のオランダでの新たなバレエ団のオーディションにも応募していたのである。活動舞台が大きく異なるゆえに、選択肢は一つしかない。HYBEのオーディションは、デビューを保障されているわけではないのである。自分自身にも問いかけた。心の内をノートに直接書き出す「ジャーナリング」によって、整理され、新たに違う道を進むことに決めた。オランダから韓国へ飛び、再度言葉の壁にぶつかりながらも、バレエで培ったしなやかな体からくる柔軟なパフォーマンスは、練習生の間でも畑違いの鋭さだった。わずか練習生期間4ヶ月で、新たに結成する「LESSERAFIM」のメンバー入りをしたのである。同じ日本人であり、長く日本のアイドルHKT48で活躍したSAKURAに支えられ、デビューを飾った。長身で清楚系な姿ながら芯の強さを感じる一面は、等身大のモデルとしても活躍する。

写真�ぁ�2025年5月時バレエ時代の姿を彷彿とさせる1枚(ルルレモンのブランドアンバサダー就任記念)
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2025年5月8日、自身のインスタグラムにて、カナダ発のスポーツウェアブランド「lululemon(ルルレモン)」の新しいブランドアンバサダーに起用されたことをきっかけに、バレエ時代を髣髴とさせる姿を公開した。右足一本で立ち、左足をまげて、体をそり返しながら右手を上げる。首筋にはしっかりと鍛え上げられた筋肉のラインが走る。極限にまで体を折り曲げて、長い手を伸ばすポーズからはバレエで培った圧倒的な体幹と表現力がそのまま息づいていた。バレエで培われたこの身体感覚は、過去の蓄積としてしまい込まれているのではない。現在のKAZUHAがブランドの前に立つとき、その立ち姿や空気の制御にまで、はっきりと受け継がれている。

       (2)ブランドと都市空間に現れる、制動の美学     

写真�ァ�4月5日 コスメの記者会見時 1枚目 
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2026年4月5日には、コスメブランド「VIDIVICI」のブランドアンバサダーとして東京での日本ローンチ発表会に出席した。タイトな黒のミニドレスを着用し、腕と肩を露出した姿で一人舞台に立つと、周囲の空気が静まる。そこで印象的だったのは、華やかさそのものより、立ち姿の精度である。本人も、ブランドについて「ただ綺麗なだけではなく、肌のキメや付け心地など細かい部分にもこだわりを感じた」と語っていた。表層の美しさだけでなく、質感や細部に意識を向ける感覚は、彼女自身の身体表現の根幹でもある。
VIDIVICIが掲げる「スキンコアビューティー」は、肌本来の力を引き出し、それぞれの固有の光を完成させるという考え方だ。装飾を最小限に抑え、透明性を出すことにある。その哲学は、KAZUHAがまとう空気感と深く共鳴していた。
淡い透明感を保ちながらも、受け答えには芯があり、立ち姿には緊張感がある。そうした佇まいが、いまの時代が求める美しさを体現していた。

写真�Α�4月5日 背筋を伸ばしたまま舞台に立つ様子 
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 会見の最後に、「皆さんがVIDIVICIのアイテムを使って、『自分の肌がすごく綺麗に見えるようになった』と感じてくださったらうれしいです。沢山の方にVIDIVICIの魅力をお届けできるよう、私もがんばっていきますので、是非注目してください」とメッセージを送った。

舞台を終えると、z世代の一員として若者の町渋谷の空気を吸うため、センター街へ繰り出した。後にSNSにて報告している。ビルの合間で撮られた写真に映っていたのは、派手な装飾ではなく、姿勢の精度だった。黒の無地トップスにデニムという簡素な装いにもかかわらず、肩から腰にかけての線はまっすぐ通り、歩行の最中にも軸がぶれない。ランウェイのように靴音を消しながら進む姿には、制御された身体そのものが放つ存在感があった。都市の雑踏の中に置かれてもなお、静かな風格を失わないところに強みがある。クラシックの規律を、都市の雑踏とK-POPのステージで自在に制御する——それが、カズハという存在の輪郭だった。



写真�А―唾�センター街を歩きながら振り返る様子
写真�─―唾�センター街をまっすぐ前を向いて歩く姿
フォトフォト


続いてSAKURA(サクラ)とCHAEWON(チェウォン)の再デビューへの選択について語っていく。


 

  
写真や参考記事 出展先一覧

・KAZUHAのデビューまでの足取り 文春オンライン 2026年8月9日付 文章:K-POPゆりこ https://bunshun.jp/articles/-/91144?page=3


写真� �Billboard 200 第10位獲得記念公式ビジュアルメッセージ 掲載元 Instagram
hello82official 2026年6月2日付
https://www.instagram.com/p/DZD8PY5POEt/


写真�◆�2026年4月に公開されたLESSERAFIMのメンバー(出展:(P)&(C) SOURCE MUSIC)掲載元 PR TIMES
株式会社HYBE JAPAN 2026年4月28日13時付
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000690.000045862.html

写真�� TC Candler世界で最も美しい顔ベスト100(2025年版)第35位ランクイン
掲載元 Gigazine 2025年12月30日15時6分付
https://gigazine.net/news/20251230-most-beautiful-faces-2025/


写真�ぁ�2025年5月時バレエ時代の姿を彷彿とさせる1枚(ルルレモンのブランドアンバサダー就任記念)掲載元 Kstyle 2026年5月8日17時8分付
https://kstyle.com/article.ksn?articleNo=2260782


写真�ァ�4月5日 コスメの記者会見時 1枚目 掲載元 ユニバーサルプレス 2026年4月5日付
https://universal-press.jp/news/49027

写真�Α�4月5日 背筋を伸ばしたまま舞台に立つ様子 掲載元 デイリースポーツ 2026年4月6日付
https://origin.daily.co.jp/gossip/2026/04/06/0020210417.shtml?ph=3


・渋谷センター街を歩く様子をレポートした記事
毎日経済 2026年4月25日付 https://www.mk.co.kr/jp/business/11301262

写真�А―唾�センター街を歩きながら振り返る様子
写真�─―唾�センター街をまっすぐ前を向いて歩く姿
(出展先�А�kitto.today 2026年4月10日付 https://www.instagram.com/p/DW74zv6iaCk/?img_index=6 最後の一文字7にすると�─�


以下関連作品

K-POPシリーズ

・前回 第19回 2026年8月2日付 <サマースクールの熱気からテレビ初披露へ:aespaが日本で見せた「KISS N TELL」の鮮烈な軌跡>
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1992612683&owner_id=32437106&from=list_diary_title

 以下 LESSERAFIMの登場作品

・2024年1月3日付 年末2023年紅白歌合戦レポート「 第2章 (1)MISAMOとLESSERAFIMのパフォーマンス 」より
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986689417&owner_id=32437106&from=list_diary_title

・2025年1月2日付 年末2024年紅白歌合戦レポート 「2. LESSERAFIMのパフォーマンス」より
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989128947&owner_id=32437106&from=list_diary_title

 以下 メンバーのウンチェが登場する回

2026年5月22日付 2026年第10回K-POPシリーズ 「意志を研ぐ表現者たち —— ITZY、その身体表現の深層」3部作シリーズ 中篇  第5章(5)LESSERAFIMのウンチェ越しにリュジンとカリナは互いを語る
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1992207127&owner_id=32437106&from=list_diary_title



■台風17号の進路に注意 台風が次々発生 日本の南にモンスーンジャイア
(日本気象協会 - 08月12日 16:31) 
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=174&from=diary&id=8904955
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