mixiユーザー(id:2940502)

2026年07月02日06:38

62 view

水曜クビ×4日記1483:長い歩行で具合が悪くなる


内戦で荒廃したアメリカ。
政府は国民への景気付けのため「ロングウォーク」という祭典を実施している。これは50人の若者がただひたすら歩き続けるという競技で、休むこともギブアップすることもなく最後まで残った一人が勝者となる。勝者には莫大な賞金が与えられ、1つだけどんな願いも聞きいれて貰えるという褒美も付いてくる。スタート地点に集まった参加者50名は、責任者〈少佐〉の号令で一斉にスタート。時速3マイル以上で歩き道を逸れないというルールで、違反すると警告を受ける。警告が3回になったら…射殺だ。母子家庭の青年レイ・ギャラティは、スタート時におしゃべりした参加者たち…顔に傷を負ったピート・マクブリーズやアジア系のオルソン、信心深いアート、無口でマッチョなステビンズ、陰険なバーコビッチ、反骨心の塊コリー・パーカーらと共に歩き出すが…


「ロングウォーク」



以下、いとしのネタバレンタイン。


引き算引き算引き算引き算引き算
フォト


いわゆるデスゲーム映画で、ただ歩くだけ。シンプルゆえにその過酷さが容易に想像できるから、観てるだけなのに足が強張ってくる。休めない・眠れない、だけじゃなく排泄もままならない。過敏性腸症候群の俺は、多分劇中に出てきた〈下痢死〉になる気がしてならない。あんな死に様はマジ勘弁なんだが…

デスゲームの1番の見どころは剥き出しの悪意が顕になるとこなんだが、本作には実は悪意の人間があまり居ない。確かにバーコビッチはクズだけど、ちょっと同情したくなるキャラであった。イイ奴ばかりが揃っているから、脱落の度に悲しくなる。絆と自己犠牲の尊さを伝えるのがどストレートで、結構な数の落涙ポイントがある作品だった。主役はシーモア・ホフマンの息子クーパー。「荒野にて」のチャーリー・プラマーは流石の名演で、「ベストキッド・レジェンド」のベン・ウォンも個性が光っていたな。エンドクレジットでかかる曲もストレート過ぎて、泣きながら可笑しくなってしまった。オススメ。

フォト







フォト


パリ…
老人介護施設〈自由の庭〉の施設長マリー=ルーが、海外公演中の日本人演出家・真里と出会う。乳癌ステージ4の真里と親しくなったマリー=ルーは、彼女を夜勤中の施設に誘うのだが…


「急に具合が悪くなる」


以下、ユマニチュードは「見る・話す、触れる・ネタバレする」。



引き算引き算引き算引き算引き算


気付きと学びが多い会話劇でありながら、パリと京都の景色に癒されつつ巧みな脚本力に唸らされる濱口監督の新作。コミュニケーションの齟齬がこの監督の目印的テーマだが、今回は逆。ソフィ対マリー=ルーという対立構造はあるものの、メインである真里とマリー=ルーの間には気持ちいいほどに(笑えるほどに)コミュニケーションが取れないことによるストレスが存在しない。だから2人の関係性に緊張感はない反面、会話への没入感が半端ない。ゆえに体感は110分くらいですよ。シンシンの倍くらいの尺なのに。
フォト


人生の終わりに出会った者との友情と絆、というプロットは偶然にも同日観た「ロングウォーク」と同じ。俺は死ぬ時、一体なにを遺せるのか。そして最期の瞬間に、お前の人生は間違っていなかったと誰かに肯定されたいな…なんて思ったりした。俺が言うまでもなく、傑作です。必見。




7 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2026年07月>
日 月 火 水 木 金 土
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031