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2025年04月06日22:10

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【国東が呼ぶ】西専寺──時の鑢(やすり)

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そこに着いたとき、急に日が暮れたような気がした。

西専寺跡──かろうじて台座に乗る地蔵尊だけがあった。

もはや寺の境内がどこまでだったのかもわからない。
民家や畑が入り組んでいるから。
語弊を恐れずに言えば、雑多な一帯になっているから。

地蔵尊は石。
国東も石。

法華経の如来寿量品(第十六)等には、仏に寿命はないことが説かれているというが、
(ついでに、仏は死んだふりをすることもバラしてる)

現世において寿命が無いように見えるものは、
仏の言葉が正しいことを証明してくれそうなものは、

──石しかない。

そして、国東は石の文化圏になった。

「でも、『時』は石さえも削っていく・・・・・・」
鏡子さんはいつになく、寡黙だ。

だが、そこは鏡子さんだ。
これで終わらない。
唐突に歌いだした。

★★★★★★★★★

石に刻んだみ仏は
いつもかすかに笑ってる

時は無慈悲な鑢(やすり)です
知らず知らずに削ります

誰のせいでもないし
誰を恨むでもないけれど

人よ覚えていてほしい
こんな小さな祈りだけれど

★★★★★★★★★

悲しみだけで出来ているような旋律だった。

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