■西武池袋が常識破り、デパ地下の食品売り場を地上7階に移動…意外な効果?
(Business Journal - 08月10日 06:00)
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池袋駅東口にある西武百貨店の「西武池袋本店」が、地下1階の食品売場を地上の7階に移動させたことが注目されている、ですか。最近は訪れていませんでしたが、一昨年(令和4(2022)年)に「そごう・西武」を傘下に収めていた親会社だったセブン&アイ・ホールディングスが米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに譲渡することを決定、ヨドバシカメラが関わるその内容に地元豊島区の当時の区長が反対、雇用維持の不透明さを訴え労組も反対したことで、昨年2月とされていた当初の売却予定を延期しましたが、昨年の8月に労組がストライキを決行。しかし、昨年9月に売却が実行されて「売場面積の半分近くをヨドバシカメラが入居」というスタイルになるために改装工事が始まった次第。
そうした中、今月に入って食品売場を暫定的に7階に移したそうで、西武池袋本店のHPでは「デパナナ」と紹介しています。地下2階の生鮮食品コーナーは移転対象外のようで、ただでさえ異色のフロア構成となった上に、地下2階と7階という離れ離れな立地に食品売場があり、ターミナルデパートゆえ、何ともわかりにくい構成となったと感じますが、かつての東急百貨店本店(昨年1月に再開発事業のため閉店)が回転から暫くの時期に食品売場を8階に設置していて、その再現かなとも思いました。恐らく、レストランフロアと近い場所に食品売場を置くことで、関連する商品の売場を集中させる意図とやらもあったのかもしれません。
記事で、
「集客面では、特に駅直結の百貨店の場合、改札口を出てすぐにアクセスできる場所に消費者の利用頻度が多い食品売り場を置いて集客し、上の階に客を回していく噴水効果が期待できます。ちなみに一般的に百貨店は地下が食品、1階が化粧品、2階から複数フロアがレディースファッションというフロア構成になっていますが、これは百貨店の主要ターゲット客が女性であることを意識しているためです」「食品売り場目当てで来店した客が、エスカレーターで降りる途中で“ちょっと興味が湧いたから”ということで別のフロアに立ち寄って購入につながるという逆噴水効果が見込めるかもしれません。」と解説していますが、東急百貨店本店は各線渋谷駅からは離れた立地であり、西武池袋本店とは立地条件が異なっています。
しかし、
「実務的な理由としては、食品売り場には水回りの施設などが必要なため、上のフロアにすると水漏れリスクなども生じますし、商品搬入の頻度・量が多いため、地下1階のほうが何かと都合が良く、逆に上層階だと運営上の支障が生じてきます。
ただ、お客からすれば百貨店の入口から食品売り場が遠くなって利便性が悪くなるので、『だったら自宅近くのスーパーで済ませよう』となって販売機会のロスにつながるデメリットのほうが大きいのではないでしょうか」としているのが理由の一つだった節もあるようで、後年のリニューアルで食品売場は地下1階に移転しています。
「広まっていく可能性はないと思います。基本的に食品という商材は、消費者側からすると“ぱっと買って、すぐに帰りたい”という購買行動の傾向が強いので、タイパ重視の今の消費者がわざわざエスカレーターに乗って上の階にまで食品を買いに行くとは考えにくい。また、ファッション品や高価格帯の食器などを購入するお客は、じっくりと時間をかけて選びたいので、食品売り場のお客とは少し購買行動が異なる。よって、上層階で食品を買ったお客が下に降りる途中で別のものを買うというシャワー効果は、あまり見込めないのではないでしょうか」
なる記事の記述はその通りだと思いますが、7階はかつて大食堂があった場所なので、水回りの工事がしやすいなどの理由もあったかもしれません。
「あくまでも暫定的」と言ったところでしょうが、西武池袋本店という、西武池袋線の池袋駅を擁するターミナルデパートであり、その存在感は東京の百貨店に限らず、全国的に見ても最大級と思われますが、ヨドバシカメラに“崩された”ような状況となるのは、百貨店人だった両親のもとで育った者の一人として、一抹の寂しさを感じます。
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