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2022年08月14日06:10

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来たんで

何がって台風が。

んで、こんなのを。(〇^ω^〇)

【とっこちゃん赤ふん台風】

昔、とは言っても昭和の始め頃のお話。

ある漁村にとっこちゃんと言う4歳の女の子がいました。

ある日とっこちゃんに、大人が酔っ払っていいました。
「なあ、とっこちゃん、台風は赤ふん穿いて来るんだぞ」と。

とっこちゃんは「ほんと?!ほんとに台風は赤ふん穿いてくるの?」と聞き返しました。

大人は「ほんとだよ、台風は赤ふん穿いてやって来るんだ。ワッハハハハハ!」と笑いながら答えました。

とっこちゃんは「へぇ〜、じゃあ台風来たら見てみる」と笑顔で言いました。

次の日からとっこちゃんは、両親に「ねえ、今日は台風来ない?」と毎日聞くようになりました。

しかし、何日待ってもなかなか台風は来ませんでした。

そうして幾日も過ぎたある日、近所に一台だけあるラジオから、台風接近の情報が流れて来ました。

それを聞いた大人たちは、船を陸に揚げたり、雨戸を釘で打ち付けたりと、大あらわです。

でも、とっこちゃんだけはワクワクしていました。

やっと待ちに待った台風が来るのです。

とっこちゃんは近所のおばちゃんに「おばちゃん!おばちゃん!台風来るね!台風は赤ふん穿いて来るんだよ!」と喜色満面で言います。

おばちゃんも「あら?とっこちゃん、良く知ってるねえ」と笑って答えます。

とっこちゃんは得意そうな表情を浮かべ、また次の家に行き、同じように言って回ります。

そうこうしている内に、台風が接近して風が強くなって来ました。

とっこちゃんは「外に出て台風みる」 とお母さんに言いましたが「雨も降ってくるし、風も強くなるから外にはでれないよ」と言われました。

それでも諦め切れず、ソーッと玄関から出ようとしたところを、お母さんに見つかり叱られてしまいます。

諦めて部屋に入り、布団に潜り込みますが、頭の中は台風でいっぱいです。

[もう台風来たのかなあ?。台風見たいなあ。]とっこちゃんは布団の中で思います。

隣ではお母さんが寝息を立てて眠っています。

すると雨戸をコツコツと叩く音がしました。

そして「とっこちゃん!とっこちゃん、遊びに来たよ」と声が聞こえました。

とっこちゃんは不思議に思い、雨戸をガタガタと開けるとそこには、とっこちゃんと同じくらいの背丈の男の子が居ました。

男の子は短い浴衣を羽織って、下は赤ふん一丁でした。

とっこちゃんは「もしかして台風?だって赤ふん穿いてるもん」 と叫びました。

男の子は「オイラは台風の風太!とっこちゃんに会いに来た」と笑って言いました。

とっこちゃんの表情が明るくなり、風太に「どっから来たの?。歳は?。海の上を走って来たの?」と矢継ぎ早に質問を投げ掛けます。

風太はニコニコ笑い「南の海から来たんだ」
「歳はよく分かんないや」
「空を飛んで来たんだ」と答えました。

その後、とっこちゃんと風太は、鬼ごっこしたりお手玉をしたり、風太が南の海の話をしたりと、楽しく過ごしました。

とっこちゃんが「次は何して遊ぶ?」と聞くと風太が「とっこちゃん、オイラそろそろ行かなくちゃ」と言いました。

とっこちゃんは「え?もう?」と泣きそう顔で言いました。

風太が「うん、またね!」と言うと、強い風が吹いて来て、とっこちゃんは一瞬目を瞑り、次に目を開けた時には、風太の姿はもうありませんでした。

とっこちゃんは風に向かって「風太ー!バイバーイ!」と大きく手を振りました。

風は渦を巻いて空へ上がって行きました。

気が付くと、とっこちゃんは布団で寝て居ました。

既に家のお父さんやお母さんは、起きて台風の後始末をしています。

「夢だったのかな?」とっこちゃんは呟きます。

既に雨戸は開けられ、庭から家の中に朝の光が入って来てます。

とっこちゃんは寝室から縁側に行くと、庭の低い木に何かが引っ掛かっているのを見つけました。

縁側から庭に降りて、木に引っ掛かっている物を見ると、赤い布ようです。

広げて見るとそれは赤ふんでした。

とっこちゃんはそれを見て「夢じゃなかったんだ!」と大声で叫びました。

とっこちゃんは赤ふんを握りしめ、お母さんの所に行き「お母さん!お母さん!。昨夜(ゆうべ)台風の風太が来たんだよ!。ホントだよ!赤ふん穿いてたもん!。でね!庭の木に赤ふん忘れていったみたい!。ほら!コレ!」 と言って、握りしめていた赤ふんを見せました。

お母さんは「あら?台風は慌てん坊なのね」と笑って言いました。

とっこちゃんは空を見上げて「風太ー!赤ふん忘れてるよー!」と大声で叫びました。

台風一過の青空にびゅーと風が吹き、とっこちゃんが握りしめてる赤ふんが、風になびきました。

おしまい。


何度か書いてますが、とっこちゃんは実在の人物です。

この話は母からエピソードを聞いて、私が物語りを作りました。

因みにおばちゃんは、私の祖母です。

母から聞いてエピソードは、このくだりです。(〇^ω^〇)

よう膨らましたな私。(^_^;)

イースト菌もビックリ。(笑)

ではまた。ヾ(^_^)
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