「家庭用ゲーム機は必要か」問題 スマホ普及で問われる存在意義 ゲームライターが解説
2022年07月24日 07:21 ITmedia ビジネスオンライン
各社がゲーム開発でしのぎを削っており、コンテンツ数が日々増加しています。中でもゲームの代名詞といえば、任天堂の「ニンテンドースイッチ」やソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の「PS5」などの家庭用ゲーム機などが挙げられ、それぞれ人気を博しています。
しかし、スマートフォン(スマホ)が普及し、ゲーム機がなくてもゲーム自体は気軽に楽しめる環境が整いつつあります。「パズル&ドラゴンズ」、最近では「ウマ娘 プリティーダービー」のようにスマホゲーム発のヒット作品も登場したことで「家庭用ゲーム機はいずれ不要になるのでは」という声も聞かれます。
私の連載を担当している編集担当者の方もゲームとの接点が少ない人生を歩んできたため、そうした考えを持っているようです。そんな素朴な疑問について、ゲーム業界を20年以上取材するライターがお答えします。
──ゲームは、もはやスマホで無料で遊ぶのが当たり前。そうなると将来、家庭用ゲーム機は不要になるのでは?
世の中は進歩しますから、遠い未来はそうかもしれません。しかし近い未来でいえば、家庭用ゲーム機の市場がすぐ消えるとは考えづらいですね。
──どうして?
家庭用ゲーム機の利点は、ゲーム機とソフトを買えば、リッチなゲームがプレーできる「分かりやすさ」があるからです。スマホゲームやPCとは違い、家庭用ゲーム機の仕様は同じなので、「ソフトが動かない」というトラブルも減らせますし、トラブル事態に対応しやすいのです。
──でもスマホゲームは無料で気軽に遊べる。
「気軽に遊べる」という意味では、その通りです。オランダの調査会社Newzooの試算によると、21年のゲームの世界市場規模は約1758億ドル(約22兆8000億円)。23年には2000億ドル(26兆円)を突破する見通しとのことです。
内訳を見ると、全体の約半数に当たる52%をスマートフォン向けアプリのゲームなど「モバイル」が占め、残りをニンテンドースイッチやPS5などの「家庭用ゲーム機用ソフト」(28%)と、PC(20%)が分け合っています。
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データを見ればスマホゲームは、世界のゲーム市場の半分を占めていますが、逆に言えば、半分は別の市場となるわけです。
スマホゲームは、無料で遊べる代わり「アイテム課金」という仕組みにしています。そのためゲームの設計も制約されます。リッチなゲームを作ろうとすれば、PCや家庭用ゲーム機の方が向いています。
──でもゲーム機は数万円もする。高い。
「金を払っても、違うタイプのゲームが遊びたい」という人もいるのです。またアイテム課金だと、支払額が大きくなる傾向にあるし、金をかけてゲームで強者になる仕組みを嫌がる人もいるのです。
──なぜ家庭用ゲーム機は、高いのに売れるのか。
任天堂とSIEの実績に尽きるでしょう。両社のコンテンツは充実しています。
家庭用ゲーム機は実際に手に取って遊ぶまで、自分が本当に楽しめるかわからない弱点がありますが、今では体験版もあります。またスマホゲームのように突然のサービス終了もない。ゲーム機が動く限りずっと遊べます。その安心感は大きいでしょう。
──でも私の身の回りには、ゲーム機を持つ人が減った気がします。
確かにスマホは誰もが持っていますし、そう感じるかもしれませんね。そして、経済状況も厳しい昨今、「スマホがあるからゲーム機はいらない」という声が一定数あるのは当然です。
一方、スマホは生活必需品なので、無理をしても買うなど、スマホの購入費を「コスト」と認識しませんよね? ゲーム機の機能がスマホに吸収された……という視点もあります。
繰り返しになりますが、家庭用ゲーム機でゲームソフトを熱心に遊ぶ人もいるのです。要するに現在のゲームは、スマートフォンゲームを中心に、PC、家庭用ゲーム機、アーケードゲームなど、いろいろなツールで遊べる「多様性」があるのです。
──なるほど。自分に合わせて選択できると。
そうです。そして“導線”の多さこそが、ゲームファンを増やし、ゲームビジネスの規模を拡大させたとも言えます。どの産業でも言えるのですが、不要になった分野は、需要が落ち込み市場が縮小して消滅します。「家庭用ゲーム機」も本当に不要になれば、市場規模が落ち込み、遊ぶ人が減るはずですが、そうなっていません。今後、スマホと家庭用ゲーム機がどうなるのか。動向に注目しましょう。
●書き手:河村 鳴紘(かわむら・めいこう)
ゲーム、アニメ、マンガなどを主戦場にするフリーランスのサブカルライター。ヤフーオーサー、マンガ大賞選考員。メディア所属時には、決算会見や各発表会に参加し、独自記事なども執筆。20年以上ゲーム業界を中心に取材している。2020年5月、「ドラゴンクエスト」大ヒット連発なぜ? 30年前の伝説の熱狂」でヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞した。「文春オンライン」や「Number Web」(ともに文藝春秋社)などでも記事を執筆。静岡放送などでラジオに出演することも。
ヤフーニュース個人:「河村鳴紘のエンタメ考察記」
Twitter:@kawamurameikou
note:河村鳴紘
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とりあえず、聞き手の「でも、でも」がウザい。
それはさておき、ゲームはスマホでチマチマやるより大きい画面でやりたいもの。
それにスマホはアクションなどのゲームでは操作性が悪すぎて向かないし。
今でも、たま〜にファミコンのゲームをやってる。
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