住吉神社で稲刈り神事
10月16日 12時27分
秋の実りに感謝し稲を刈り取る神事が、福岡市の住吉神社で行われました。
1800年以上の歴史がある住吉神社は、神前に供えるコメを境内で栽培しています。
稲刈り神事は秋の実りに感謝しながら稲を刈る古来から続く神事で、16日は、神職や職員、それに地元の人たちなどおよそ20人が参加しました。
はじめに、神前に魚や野菜などが供えられ、玉串を奉納してことしの豊作に感謝しました。
このあと、早乙女姿の巫女たちや神職などが田んぼに入り、鎌を使って稲を丁寧に刈り取りました。
収穫されたコメは、11月23日に開かれる「新穀感謝大祭」で、神前に供えられることになっています。
巫女のひとりは、「人生で初めての体験で、貴重な経験となりました。台風が二度きてしまったのですが、このように立派に育ってくれて、住吉神社の神様が守ってくださったという思いで、自然の恵みに感謝しながら刈らせていただきました」と話していました。
住吉神社の権禰宜の本田頼緩さんは「新型コロナウイルスで未曾有の災害に見舞われていますが、今回は明るい話題を届けることができたと思います。これから先、また神様の御加護をいただきながら、皆様がご健康にお過ごしいただくことを祈っています」と話していました。
https://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20201016/5010009708.html
ガザの画家たちの作品展
10月16日 12時27分
パレスチナのガザ地区で活動している画家の作品展が、田川市美術館で開かれています。
この作品展は田川市美術館が企画したもので、会場にはパレスチナのガザ地区で活動している3人の画家が描いた油彩画や鉛筆画など、およそ60点が紹介されています。
作品にはいずれも題名がありません。
このうち、ソヘイル・セレイムさんの作品は、爆撃で多くの傷を負った人が手当てを受けて横たわっている様子が描かれています。
また、モハメド・アル・ハワジリさんの油彩画は、家畜に囲まれた女性が白いヤギを抱いている様子を描いています。
家畜もガザの人たちも塀に囲まれて、同じ状況にあることを表しているということです。
田川市美術館の原田歩夢学芸員は「閉ざされた世界で活動している画家たちが、豊かな色彩と大胆なタッチで描いた作品を見てもらいたい」と話しています。
この作品展は、12月6日まで開かれています。
https://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20201016/5010009706.html
高校生の採用活動 解禁
10月16日 12時27分
来年春に就職を希望する高校生の採用活動が、16日、解禁となりました。
ことしは新型コロナウイルスの影響で採用活動の開始が例年より1か月遅れ、企業からの求人数も減るなど、高校生にとっては厳しい年となっています。
このうち、福岡市東区で道路標識などを作る会社では、筆記と面接の試験が、16日から始まりました。
感染対策として、筆記試験の会場では受験者が間隔をあけて座り、面接試験では透明の仕切りを立てています。
また、試験を行う日も、受験者が集中しないように、分散させる対応を取っています。
16日午前9時から始まった試験には、県内外から4人の高校生が受験し、緊張した面持ちで試験に臨んでいました。
ことしの高校生の採用活動は、新型コロナウイルスの影響で休校が続いたため、解禁日が例年より1か月遅れました。
福岡労働局によりますと、企業などからの求人は、7月末の時点で去年の同じ時期より25.3%減少し、高校生たちにとっては厳しい年となっています。
https://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20201016/5010009705.html
SANSUI(山水製作所)福岡市東区松島1丁目13-8
病室荒らし 男に懲役6年の判決
10月16日 12時17分
去年10月、大分市の病院で見舞い客を装って病室に侵入し、入院患者の現金などを盗んだとして窃盗の罪に問われた46歳の男に対し、大分地方裁判所は懲役6年の実刑判決を言い渡しました。
住所不定、無職の澁谷紀彦被告(46)は、去年10月、大分市の病院の病室に見舞い客を装って忍び込み、入院患者の男性から現金やキャッシュカードの入った財布を盗んだほか、全国各地の病院でも同じ手口で盗みを繰り返したとして、合わせて18件の窃盗の罪に問われました。
これまでの裁判で澁谷被告は起訴された内容を認め、検察側は懲役7年を求刑していました。
16日の判決で大分地方裁判所の金友宏平裁判長は「大胆かつ手慣れた犯行で、同種の事案だけでも3回服役し、出所後1年で今回の犯行に及んでいる。規範意識は極めて低い」と指摘しました。
そのうえで「被告は取り調べにも協力的で罪を素直に認めている」として、懲役6年の実刑判決を言い渡しました。
https://www.nhk.or.jp/lnews/oita/20201016/5070008190.html
宇佐市で相撲の歴史伝える企画展
10月16日 12時07分
相撲の歴史を伝える資料や、大相撲で活躍した力士の化粧まわしなどを紹介する企画展が宇佐市で開かれています。
この企画展は宇佐市の県立歴史博物館で16日から始まったもので、相撲の歴史や文化を伝える資料のほか、大相撲で活躍した力士の化粧まわしなどおよそ100点が展示されています。
このうち、明治時代に人形師の安本亀八が製作した「相撲生人形」は、相撲の起源とされる日本書紀に記された力自慢の男の闘いを表現したもので、高さおよそ2メートルの迫力ある作品となっています。
また、元横綱 稀勢の里が現役時代に締めていた化粧まわしも展示されていて、みずからがファンだという人気漫画、「北斗の拳」のキャラクターが刺しゅうされています。
訪れた人たちは古くから伝わる相撲の世界観に見入っていました。
県立歴史博物館学芸調査課の村上博秋課長は「元横綱の双葉山の化粧まわしや賜杯のレプリカなど、地元出身力士にまつわるものも展示してあるので、ぜひ楽しんでほしい」と話していました。
この企画展は来月29日まで開かれています。
https://www.nhk.or.jp/lnews/oita/20201016/5070008189.html
小学生が川内川の生き物 調査
10月16日 11時57分
川内川を管理している国土交通省が、川で暮らす生き物の環境を守る大切さを知ってもらおうと、小学生を対象に授業を行いました。
九州で2番目に長い一級河川の川内川を管理する、国土交通省の川内川河川事務所は、川の周辺で暮らす子どもたちを対象に、毎年川の環境などについて教える授業を行っています。
16日は、薩摩川内市立育英小学校の4年生およそ30人が、支流の高城川を訪れて川に住む生き物を調査しました。
子どもたちは網を持ってひざ下ほどの深さまで川に分け入り、石の下や草の近くを調べて次々と魚やカニなどを捕まえ、川の水質を4段階で評価する指標となる生き物がいたか確認しました。
捕まえた中には「ヘビトンボ」という、最もきれいな川に生息するムカデに似た昆虫も見つかり、河川事務所の職員が、こうした生き物が生息できる環境を守る大切さを呼びかけていました。
参加した女の子は「魚などを捕まえられて楽しかったです。川内川にはいろいろな生き物がいることを知りました」と話していました。
川内川河川事務所の冬野雅也さんは「川内川の生き物たちと触れ合ってもらうとともに、水質がきれいだということについても知ってもらいたいです」と話していました。
https://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20201016/5050012351.html
豊後高田市にも中学生ラグビー部
10月16日 11時42分
ラグビーワールドカップが大分で開催されてから1年がたち、豊後高田市では競技のすそ野を広げようと市内の中学生を対象にしたラグビー部が新たに発足し、本格的な練習が始まりました。
ラグビーワールドカップの盛り上がりを受けて、豊後高田市では地元の人たちの働きかけによって、中学校の合同チームという形で新たにラグビー部が発足することになりました。
15日から県立高田高校のグラウンドで本格的な練習が始まり、市内の2つの中学校から合わせて12人が参加しました。
中学生たちは高田高校のラグビー部員と一緒に汗を流し、良いパス出しなどを見せると、高校生や指導者たちから温かい拍手が送られていました。
県内ではすでに別府市でも中学生のラグビー部が発足するなど、子どもたちが競技に打ち込む環境が整いつつあります。
高田中学校3年の男子生徒は「小学生のときにタグラグビーをしていましたが、中学に入ってからはプレーする環境がなかったのでうれしいです」と話していました。
また、市に部活の創設を働きかけた高田高校ラグビー部OB会の川口達也会長は「市内では小学校から高校までラグビーに打ち込める環境が整ったので、強豪校に通用する選手を育てたい」と話していました。
https://www.nhk.or.jp/lnews/oita/20201016/5070008188.html
ガザ地区で活動する画家の作品展
10月16日 11時33分
パレスチナのガザ地区で活動している画家の作品展が、田川市美術館で開かれています。
この作品展は田川市美術館が企画したもので、会場にはパレスチナのガザ地区で活動している3人の画家が描いた油彩画や鉛筆画など、およそ60点が紹介されています。
作品にはいずれも題名がありません。
このうちソヘイル・セレイムさんの作品は、爆撃で多くの傷を負った人が手当てを受けて横たわっている様子が描かれています。
また、モハメド・アル・ハワジリさんの油彩画は、家畜に囲まれた女性が白いヤギを抱いている様子を描いています。
家畜もガザの人たちも塀に囲まれて、同じ状況にあることを表しているということです。
田川市美術館の原田歩夢学芸員は「閉ざされた世界で活動している画家たちが、豊かな色彩と大胆なタッチで描いた作品を見てもらいたい」と話しています。
この作品展は12月6日まで開かれています。
https://www.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20201016/5020007192.html
水田での微生物発電に成功
10月16日 11時28分
水田にすむ微生物が発生させる微量の電気で発電をする実証実験に、佐賀大学の研究者と福岡市の企業のチームが成功し、先端技術を活用した、いわゆる「スマート農業」の分野で実用化に向けた開発を加速していくことになりました。
実験に成功したのは、佐賀大学理工学部の冨永昌人教授と福岡市に本社を置くニシム電子工業の協同チームです。
泥の中には1グラム当たり1億匹の微生物がすんでいるとされ、冨永教授らは、微生物が有機物を分解する際に発生させる微量の電気を取り出して発電する研究を続けています。
平成27年に有明海の干潟で発電に成功したあと、水田での発電にも挑戦し、ことし8月からは改良した装置で、吉野ヶ里町の農家の協力を得て実証実験を続けていました。
水田の泥は塩分を含まないため発電は難しく、冨永教授らは、マイナスとプラスの両極の位置を極力近づけることで最適な状況を作ることに成功し、最大電圧で0.45ボルト、最大電流で3.5ミリアンペアの発電を確認したということです。
水田で取り出した電気はそのまま温度センサーの電源として利用するなど、「スマート農業」への応用が期待されていますが、実用化には今よりも10倍の電力が必要で、今後さらに装置の改良を進めるとしています。
冨永教授は「水田での発電が安定すれば、高齢化が進む農業のスマート化に貢献できる。将来的には、1年中、水田に水が張られている東南アジアでの展開も目指していきたい」と話しています。
https://www.nhk.or.jp/lnews/saga/20201016/5080007226.html
日豊本線の列車が駅を誤通過
10月16日 11時16分
15日、宮崎市のJR日豊本線の加納駅で、普通列車が誤って駅を通過するトラブルがありました。
JR九州によりますと、15日午後2時すぎ、西都城発宮崎行きの普通列車が、停まる予定だった宮崎市の加納駅を誤って通過しました。
加納駅では少なくとも5人が列車を待っていたということですが、1人は乗車を諦めたほか、2人がおよそ1時間後に到着した次の列車を利用したということです。
JR九州は今回のトラブルについて、加納駅は特急の通過待ちなどには使っておらず、ほかの列車と衝突するおそれはなかったとしています。
また、列車の運転士は駅を通過したことに気付かず、JR九州の調査に対して「当時のことをよく覚えていない」と話しているということです。
このため、列車は終点の宮崎駅までそのまま運行を続け、JR九州は駅の通過を利用者からの連絡で初めて把握したということです。
運転士は15日午前8時半ごろに出勤し、この普通列車を運転する前に特急列車など2本を運転していましたが、その際には特に異常はなかったということです。
JR九州は「利用者にご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。指導を徹底し、再発防止に努めて参ります」とコメントしています。
https://www.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20201016/5060007655.html
佐賀市の小学校で熱気球教室
10月16日 11時09分
佐賀市の小学校で熱気球の魅力を学ぶ教室が開かれ、子どもたちは熱気球に乗り込んで、地上およそ10メートルの世界を体験しました。
この教室は、佐賀熱気球パイロット協会が熱気球を身近に感じてもらおうと、毎年秋から冬にかけて佐賀市内の小学校を巡回して開催しているもので、ことしで10年目になります。
今シーズン初めての教室は16日、北山東部小学校で開かれ、全校児童17人が参加しました。
校庭では気球が広げられてバーナーで温められた空気が吹き込まれ、子どもたちは、気球が大きく膨れ上がっていく様子を見守りました。
そしてゴンドラに2人ずつ乗り込み、およそ10メートルの高さまで浮かび上がりました。
16日は秋晴れの天気で、子どもたちは青空を背に、歓声をあげたり友だちや先生に向かって手を振ったりしていました。
また、おもりの入った「マーカー」と呼ばれる袋を、地面に記された目標地点に向かって落とす競技を体験していました。
5年生の女の子は「ちょっと怖かったけど、景色がすごくきれいでした。ダムや山もいつもよりきれいに見えました」と話していました。
ことしは、恒例の「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」は新型コロナウイルスの影響で中止になりましたが、大会組織委員会では熱気球の夜間係留など、代わりのイベントを計画しています。
https://www.nhk.or.jp/lnews/saga/20201016/5080007225.html
近代文化功労者に3氏
10月16日 11時07分
芸術や学術などの分野で功績のあった人に贈られる今年度の「熊本県近代文化功労者」に、小児の難病に関係する多数の遺伝子異常を解明するなど、小児医療の発展に貢献した松田一郎さんら3人が選ばれました。
熊本県は、近代文化の発展に貢献した県内出身者や在住者を「熊本県近代文化功労者」として毎年表彰していて、ことしは3人が選ばれました。
熊本大学医学部附属病院長などを務めた松田一郎さん(87)は、小児の難病に関係する多数の遺伝子異常を解明し、小児医療の発展に大きな業績を残しました。
熊本大学文学部教授を務めた工藤敬一さん(86)は、日本中世の荘園の歴史研究の第一人者として、中世史研究の進展に大きな業績を残しました。
また、東京の文化服装学院長を務め、昭和59年に87歳で亡くなった原田茂さんは、日本における洋服や洋裁技術の先駆者としてその普及・発展に大きな業績を残したました。
顕彰式は、来月13日に県庁で開かれます。
https://www.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20201016/5000010308.html
被災地 立野で犠牲者しのぶ
10月16日 11時07分
熊本地震の本震から4年半の16日、大規模な土砂崩れが起きた南阿蘇村の立野では当時の区長が慰霊碑を訪れ、犠牲者をしのびました。
4年半前の熊本地震で、南阿蘇村の立野では大規模な土砂崩れなどが発生し、片島信夫さん(69)と妻の利榮子さん(61)など4人が亡くなりました。
片島さん夫婦の自宅があった場所の近くに建てられた慰霊碑には、16日朝、2人を追悼しようと当時、立野の新所地区の区長をつとめていた山内博史さんが訪れました。
そして慰霊碑に花を手向けたあと、手をあわせて祈りを捧げました。
山内さんは「国道やJRが開通して、少しずつ復旧が進んでいる一方で、立野は人が少なくなり、寂しい状態が続いています。少しずつ前に進む様子や、立野で生活する人たちを見守って下さいという思いで手を合わせました」と話していました。
南阿蘇村によりますと、地震による避難などの影響で立野では人口が減少していて、地震前には360世帯が暮らしていましたが、先月末時点では200世帯にまで減ったということです。
https://www.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20201016/5000010306.html
大学院研究者が児童に出前授業
10月16日 07時27分
子どもたちにヒトの細胞の仕組みを知ってもらおうと、沖縄科学技術大学院大学の研究者による出前授業が、名護市の小学校で行われました。
この出前授業は、沖縄本島北部に拠点を置く研究機関や教育機関が連携して、地域の人材育成のために行っているものです。
15日は名護市にある大北小学校で、理科クラブのメンバーの児童22人が、OIST=沖縄科学技術大学院大学の高橋慧研究員から、「細胞のしくみ」をテーマに授業を受けました。
高橋さんは、細胞は小さくてもエネルギーを作り出すことや、核の中にあるDNAが細胞の設計図となっていることなどを説明しました。
続いて、細胞に見立てたプラスチックの透明の球体が配られ、子どもたちは、細胞の核に見立てたゴムボールのようなものや、色とりどりのビーズを中に入れて細胞の仕組みを学んでいました。
6年生の女子児童は「人間がたくさんの細胞からつくられていることが分かって楽しかった」と話していました。
授業を行った高橋さんは「科学のおもしろさを知ってもらい、将来、科学者を目指す子どもが出てくれたらうれしいです」と話していました。
https://www.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20201016/5090012064.html
熊本地震 本震から4年半
10月16日 06時30分
一連の熊本地震のうち、2度目の震度7の揺れのあった日から16日で4年半です。
熊本県南阿蘇村では、大規模な土砂崩れのために寸断された国道やJRがこの夏以降順次開通していて、阿蘇地域への観光客の増加が期待されています。
4年半前の熊本地震では、熊本県南阿蘇村の立野地区で大規模な土砂崩れが起き、熊本市内から阿蘇地域への主要なルートだった国道57号線やJR豊肥本線が寸断されたほか、長さ206メートルある阿蘇大橋が崩落するなど、大きな被害が出ました。
その後、復旧工事が進められ、ことし8月にJR豊肥本線が全線で運転を再開したほか、10月初めには国道57号線に加え、その北側に新たに整備された自動車専用道路、「北側復旧ルート」も開通しました。
このほか、崩落した阿蘇大橋のおよそ600メートル下流では新たな阿蘇大橋の再建が進められ、熊本地震から5年を前にした来年3月には開通する予定です。
熊本地震から4年余りにわたって主要なルートが寸断されていた阿蘇地域は、新型コロナウイルスの影響も重なって主要産業の観光が大きな打撃を受けていて、こうした交通インフラの復旧によって観光客の増加が期待されています。
https://www.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20201016/5000010298.html
「36ぷらす3」水戸岡鋭治さん
10月15日 21時41分
10月16日に鹿児島中央駅から運行が始まるJR九州の「36ぷらす3」。実は30年ほど前に鹿児島と博多を結ぶためにデビューした特急「つばめ」の車両を改造したものです。
当時の車両をデザインし、今回のリニューアルも手かげた水戸岡鋭治さんにどのような思いで生まれ変わらせたのか、話を聞きました。
(NHK鹿児島放送局猪俣康太郎)
【生まれ変わった「つばめ」】
光沢感あふれる黒い車体に浮かび上がる金色の文字。16日から運行が始まるJR九州の新たな観光列車「36ぷらす3」です。室内も豪華な装飾に統一されています。
デザインしたのは日本を代表する工業デザイナー水戸岡鋭治さん(73)です。水戸岡さんは車両が披露された会で「これだったら乗ってもいい。動く舞台になればうれしいと思っています」と話していました。
実はこの車両は水戸岡さんがデザインし28年前に製造されたものを自らリニューアルしたものです。
その車両は特急「つばめ」です。平成4年から12年間にわたって、現在の鹿児島中央駅と博多駅の間を結んでいました。
車内にはまるで飛行機の中のような荷物入れやガラスで仕切られた個室が備えられ、長距離を乗る乗客のために「走るホテル」をコンセプトにデザインされました。鹿児島県民からは「つばめ」を懐かしむ声も聞かれました。
「福岡に行ったときに乗りました。座るところがゆったりしていました」
「車内がモダンできれいだった。36ぷらす3を見て一目で『つばめ』とわかった」
【デザイナー冥利につきる】
その後、水戸岡さんは周遊型の豪華寝台列車の先駆けとされる「ななつ星」や内装の木目調のデザインが印象的な高速船など数々のデザインを手かげてきました。その水戸岡さんにとっても今回のリニューアルは特別な思いを込めた仕事だったということです。
(水戸岡鋭治さん)「『つばめ』のときは初めて総合的に創造的に仕事をしてほとんど車両のことがわからないときにですね。多くの人にアドバイス、サポート、レクチャー、手取り足取りしてもらって仕事をしました。それで今の自分があるというかたちですから、どれもこれも『つばめ』がなければ今はありません。30年後にもう1回リニューアルに参加できるというのはデザイナー冥利に尽きますね」。
【懐かしくて新しい】
リニューアルにあたってのテーマは「懐かしくて新しい」車両。JR九州の車両で初めて畳を採用するなど、和と洋が組み合わさった形にしました。さらに車体の色にもこだわりがあったということです。
(水戸岡鋭治さん)「むかしの『つばめ』は濃いグレーのメタリック塗装なんですね。このときも今回の『36ぷらす3』のように真っ黒にしたかったけどできなかったんです。反対が多くて、黒はメンテナンスが大変だから。和の文化の上に洋を、和の文化の上に世界中の文化を乗せた方が日本的なものができます」。
つばめの時代に好評だった「ビュッフェ」も復活させました。天井の形など、かつてのデザインが生かされています。
(水戸岡鋭治さん)「ビュッフェは昔の形のままです。人が食べて飲んでしゃべる空間が一番旅のだいご味ですよね。その中心にあるのがビュッフェですよね」。
【リニューアルの難しさ】
今回の作業には「ななつ星」の製造に関わった技術者やスタッフが集結しました。しかし、新たに車両を製造するよりも難しさを感じたといいます。
(水戸岡鋭治さん)「こんな30年前の古い車両が本当に新しくなるのかなんて誰も信用していないのでずっと信用されない中でひとつひとつ私たちが自分の思いを、考え方をプレゼンテーションしてそれを一人ひとりの職人に納得してもらいながら作っていくんですね」。
かつて「つばめ」を利用してくれた人たちに対する水戸岡さんのメッセージです。
(水戸岡鋭治さん)「通勤、通学で、時に博多まで遊びに行ってくれた人たちそれから沿線でこの『つばめ』を応援してくれた沿線の皆さま。『30年前の感動をもう1回提供できますよ』と自負していますので車両の中で豊かなコミュニケーションを会話をして飲んで食べて話して九州を再認識をする旅をしてほしいと思います」。
「つばめ」の思い出も受け継ぎながら、九州を走る「36ぷらす3」。たまにはゆっくり電車の旅…私も行ってみたくなりました。
https://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20201015/5050012347.html
ログインしてコメントを確認・投稿する