mixiユーザー(id:18750589)

2020年03月28日01:00

36 view

幻の女神を求めて 20

アイリス「お兄様…こうして2人で話すのは…お久しぶりですわね…」

カズマサ「そうだな…」

アイリス「そ…その…もう1人のお兄様…あの仮面騎士も…貴方なのですね…?」

カズマサ「あぁ…間違いない…」

アイリス「ごめんなさい…わかっているのに…そんなつもりじゃないのに…脚が震えて…」

カズマサ「無理もない…俺はそんな細い脚を執拗に痛みつけたんだ…」

アイリス「そうだ…お兄様!私と本気で闘って貰えませんか!?」

カズマサ「アイリス!?何を!!?」

アイリス「貴方の中に…2人のお兄様を私は感じています…悪いお兄様に勝てれば…ううん…悪いお兄様ともきっと打ち解ける事が出来るはずです!!」

カズマサ「アイリス…ありがとう…」


2人が木刀を向けあう秘密の地下室…

アイリスはカズマサを誘うかのように騎士服を纏い

初めは遠慮がちに動いていたカズマサも

次第にエスカレートしていき

気がつくと本気になっていた



カズマサ「前より力も技も戦略も上がってるな…意外と負けず嫌いなんだな?」

アイリス「ふふっ…それはお兄様も同じでは?先程から視線が脚に向いてるのがわかります!勝利への執着心を感じますよ!」

カズマサ「いっ!?」

アイリス「なんて…それっぽく言ってみただけですわ!」

カズマサ「うぐっ!」

アイリス「もう…動揺し過ぎです…本当に見ていたんですのね…?」

カズマサ「ち…違うよ…クリスの事を思い出して…それで…」

アイリス「クリスさんを…エリス様をそんな事の言い訳に使うなんてバチがあたりますよ!?」

カズマサ「そ…そんな精神攻撃を使うなんて悲しいぞ…そっちがその気なら…」

アイリス「闇の魔力…ほ…本気ですの!?」

カズマサ「ふふふっ…結界を張らせて貰った!泣いても叫んでも誰も助けてくれないぜ?」

アイリス「ま…待ってください!!木刀の勝負にそんなの卑怯じゃないですか!?」

カズマサ「悪いお兄様に卑怯は誉め言葉だ!喰らえ!!」

アイリス「きゃあああっ!!」


アイリスの精神攻撃に触発されたカズマサは大人げなさ過ぎる攻撃で反撃…

投剣スキルでアイリスの木刀を弾いたカズマサはそのまま力ずくで彼女を押し倒し

必死に抵抗するアイリスの右脚を

膝十字にとらえた


アイリス「や…やめ…ああああんっ!!」

全力で極めれば簡単に折れてしまうだろう…

カズマサはとらえた脚を折れない範囲で絞めあげ

痛みと恐怖で泣き出したアイリスは彼に許しを乞うようタップした


カズマサ「タップするだけか?何か言う事があるんじゃないか?」

アイリス「ま…参りました…もう…許してください…」

カズマサ「よく聞こえんなぁ…それっ!」

アイリス「うああああっ!!参りました!!私の負けです!!もう許してぇ!!!」


王女としてのプライド
少女としての羞恥心

その2つを投げ出して泣き叫ぶ彼女を見たカズマサはようやく技から解放…

解放されたアイリスは脚をおさえて無防備に転がりまわり

我にかえったカズマサは

凄まじい後悔に押し潰されそうになった


カズマサ「あ…アイリス…?」

アイリス「やっと出てきましたね…悪いお兄様…」

カズマサ「ごめん…さすがにやり過ぎ…」

アイリス「もう1度です!!今度は木刀ではなく鉄の剣を使いましょう!!」

カズマサ「いっ!?」

アイリス「私をこんな目にあわせて…逃げませんよね?」


アイリスはダメージの残る脚を震えさせながら立ち上がり

第2ラウンドの開戦を要求した


剣を交えながら

アイリスはかつての敵であるもう1人の彼と向き合い…

2人の決闘は

その後も夜遅くまで続いた


カズマサ「4勝6敗…負け越しか…」

アイリス「うふふ…最後はもう試合でも何でもありませんでしたね…」

カズマサ「あはは…まさか思いっきり蹴られるとは思わなかったよ…」

アイリス「やっと笑ってくれましたね…悪いお兄様?」

カズマサ「悪いお兄様…か…」

アイリス「どうしても…1人で行くのですね…?」

カズマサ「あぁ…そして勝敗に関わらず…現実にも夢にも戻って来ないだろう…例えみんなが俺を許しても…俺が自分を許せない…」

アイリス「わかりました…それがお兄様の選んだ道なら…私はそれを応援します…」

カズマサ「アイリス…そうだ…この炎の指輪を受けとってくれないか?」

アイリス「指輪…ですか?」

カズマサ「他に残していける物もないから…今の俺は闇属性がメイン…炎の力は君に使って貰いたいんだ…」

アイリス「ありがとうございます…大切にしますね…」

カズマサ「それじゃ…そろそろ出発するね…」

アイリス「泊まって…いかれないのですか…?」

カズマサ「泊まったら…俺は迷うから…きっと君に甘えてしまうから…」

アイリス「お兄様…?」

カズマサ「ありがとう…」


カズマサは最後にアイリスを抱きしめるとレイドックを後にし

宿で一夜を過ごした後にモンストルへと移動した


モンストルにはベルディアとウィズが持つ狭間の世界への旅の扉があり


そんな彼を待っていたのは


復活した紅魔の里にいるはずの

紅魔族の少女達の姿だった
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する