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2016年06月19日15:39

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1000タイトル突破! 最後のDVD収集日記…父の祈りを

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1974年、10月…英国ギルフォードのパブで爆弾が爆発し、多数の死傷者が出た。折しもアイルランドにおけるIRAのテロがイングランドまで飛び火し始めていた時期。政府がテロ対策法を制定し、理由なく容疑者を逮捕拘束できるよう警察の権限を拡大しようとした矢先だった。この爆破テロを受け、対策法はすぐさま可決され、警察は早速怪しい者たちを見境なく検挙し尋問する。その中に、ベルファスト出身の若者ジェリー・コンロンがいた。

数ヶ月前…
ジェリーは、アイルランド・ベルファストで度々空き巣を働き、警察に目をつけられていた。彼を捕まえようと警察が動くと、迷惑するのはIRAである。ジェリーが逃げ込んだり侵入したりする家がIRAのアジトだったこともあり、IRAはジェリーにヤキを入れようと決定する。ジェリーの父ジュゼッペは、バカ息子を助けようと必死でIRAに懇願。ジェリーを英国に追放することで手打ちにしてもらうのだった。

というわけでロンドンにやってきたジェリー。叔母のアニー宅に世話になりながら真面目に職を得る約束を父としていたが、当然守るわけはない。同郷の不良であるポールとつるみ、大麻を回し飲みしてただダベるだけのヒッピーサークルに参加、パディやキャロルといった仲間たちと街をふらつく毎日を送るのだった。そんなある日、あの爆破事件が起こってジェリー/ポール/パディ/キャロルの四人が主犯格で逮捕されてしまった。彼らはギルフォードから離れたロンドンにおり、公園をふらついていたときにCBというホームレスとも親しくなったからアリバイ証人すらいる。しかし警察は、彼らがベルファスト出身だというだけでクロと決めつけ、激しい拷問の末に自白書にサインさせてしまう。この知らせを聞いてロンドンに飛んできた父ジュゼッペは、アニーと共にジェリーを保釈させる相談を始めるが、そこを警察が急襲。アニーの一家とジュゼッペを、爆破テロの共犯として逮捕してしまったのだ。

裁判の結果、彼ら全員が有罪となり、無期懲役のジェリーはジュゼッペと共に刑務所に収監される。イギリス人の囚人たちに目の敵にされ、それをIRA活動家ジョーに助けてもらうと、にわかにIRAシンパに傾倒していくジェリー。ムショで生き延びるためには、中でうまく立ち回るのが大事なのだ。しかしジュゼッペは、ジェリーとは違う時間を過ごしていた。IRAシンパたちに与せず、毎日淡々と再審請求嘆願書を作成し、いつか自分たちの無実が証明されると信じていた。ジェリーはそんな父の信念を侮蔑し、仲間たちとヤクを楽しんだりジョーの使い走りをしたりして日々を送っていたが、やがて病弱な父の獄中死に直面し、父が信じた人権派弁護士ピアースと出会うことによって、再審請求という父の意志を継ぐ決意を固めるのだった。


「父の祈りを」。父の日に相応しい一本かなと再鑑賞です。

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これ、実はかなり取り扱い注意な作品なんですよね。というのも、ギルフォード4と呼ばれる冤罪事件は事実ではあるものの、かなりフィクションが混ざっているので鵜呑みにできないってことなんです。実際には、もちろんジェリーとジュゼッペは同じ刑務所の房にはいなかったし、ピアースも法廷には立っていません。あくまで映画として、あえての脚色=嘘なんです。

冤罪の恐怖と、政府の横暴さを告発するだけの映画じゃありませんよね。もちろんそれも主題の一部ですが、1番のテーマは父親の信念が子を変え、子がその信念を受け継いでいく、ということですよ。タイトルのIn the Name of The Father は、カトリックの祈り…父と子と精霊と…の一節であると同時に、ジュゼッペの信念そのものを指した一節でもあります。父の偉大さ…これを実感する良作と言えるでしょうね。

ちなみに、父の偉大さを実感するある名作映画が、劇中に登場します。刑務所内のレクリエーションで上映されるのですが、この作品をチョイスしたセンスがいいですよ。ジュゼッペ(アイルランド人ですが、ある理由からイタリア名なんです)から連想されるようにイタリア系の話で、しかも上映中にIRAシンパに妨害されるというのは隠喩に富んでますよね。

その名画とは、誰もが知っている作品。そう、「ゴッドファーザー」です。

(通算1042タイトル)

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