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2016年06月15日04:48

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判例時報2016年6月11日

実用法律雑誌
判例時報
発 行 平成28年6月11日
発行通巻2291号
編集人 下平健一
発行人 判例時報社
発行・発売所 株式会社 判例時報社
雑誌 26332−6/11
ISSN0438−5888

細目次

◆記 事◆
許可抗告事件の実情
 ――平成二六年度…………………………尾島  明
                   佐古 智昭
法曹実務にとっての近代立憲主義
 ――第六回 参政権――…………………宍戸 常寿

現代型取引をめぐる裁判例(397)……升田  純

二〇一五年安保関連法強行採決事件・私の意見(8)
 ――『法服の王国』――…………………梶村 太市

◆判決録◆ 本誌掲載時に、上訴等の状況が詳らか
      でない場合は、判示事項直後にある事
      件名等の情報欄に記載しておりません

◆判例評論◆
─行 政─
○総代会を設けた土地区画整理組合が解散して清
 算法人となった場合、総代会は清算人を選任
 する権限を有するとされた事例
 (札幌高決27・12・10)

─民 事─
◎抗告提起の手数料の納付を命ずる裁判長の補正
 命令を受けた者が、当該命令において定めら
 れた期間の経過後にこれを納付した場合の抗
 告状の効力
 (最一決27・12・17)
○頭部を殴打され脳脊髄液減少症ないし低髄液
 圧症候群を発症し、後遺障害が残ったとして
 不法行為に基づき損害賠償を請求した事案に
 おいて、後遺障害診断書記載の症状固定日よ
 り前の時点で「損害を知った」と認められる
 として、消滅時効の抗弁を認めて請求を棄却
 した事例
 (大阪高判27・5・28)
○面会交流の具体的取り決めを当事者の協議に
 委ねる調停合意の後、協議ができず面会交流
 が実施されなかったことにつき、一方的に原
 審被告らの責めに帰すべきものとはいえず、
 原審被告代理人弁護士が原審原告への連絡方
 法に書面郵送を用いたことが不適切とはいえ
 ない等として、誠実協議義務違反による共同
 不法行為の成立を否定して、これを肯定した
 原判決を取り消し、原審原告らの請求を棄却
 した事例
 (福岡高判28・1・20)
○債権者が金融機関からの借入金を債務者に貸
 し付け、金融機関に対する弁済条件と同様の
 条件で債務者が分割弁済を続けている事案に
 おいて、債権者と債務者との金銭消費貸借契
 約では右条件による分割弁済の定めがされて
 おり、保全の必要性はないとして、債権者の
 仮差押命令申立てが却下された事例
 (札幌高決27・11・17)
▽第三者への転貸を目的とする建物の賃貸借契
 約の期間満了を理由とする明渡請求につき、
 賃借人が当該建物を使用する必要性は転貸に
 よる経済的利益に尽きること、契約終了時に
 賃貸人が転借人の賃借権(転貸人の地位)を
 引き受ける旨の条項があるため転借人の事情
 を考慮する必要はないこと等を理由に、五〇
 万円の立退料をもって正当事由の充足を認め、
 指図による占有移転を命じた事例
 (東京地判27・8・5)
▽太陽光発電設備を設置して発電事業を行おう
 としている事業者の設置区域の住民に対する
 説明会において、生活支障や環境破壊のおそ
 れを貸したり主張したりして反対の意見を述
 べた住民の言動が、事業者の信用や企業イメ
 ージを不法に毀損するものではなく、右事業
 者の、反対住民に対する損害賠償請求本訴の
 提起がいわゆるスラップ訴訟に当たり違法と
 された事例
 (長野地伊那支判27・10・28)
▽会社の再生手続の進行中に同社の代表取締役
 個人についての破産手続開始の申立てを受任
 した同社の再生手続開姶申立代理人である弁
 護士において、当該代表取締役が同社の人員
 削減案等に係る労使交渉を早期に妥結させる
 ために同社の従業員を会員とする団体に対し
 て積立金の返還資金の補てんを目的として私
 財から金員を無償で譲渡する行為をやめさせ
 るための措置を講じなかったことが、当該代
 表取締役の破産手続開始申立代理人としての
 財産散逸防止義務に違反するとはいえないと
 された事例
 (青森地判27・1・23)

―知的財産権―
○サポート要件違反を理由に特許を無効とした
 審決を維持した事例
 (知的財産高判27・10・8)

―商 事―
▽被保険者が被害者に対して支払うべき損害賠
 償金から、被保険者が被害者に対して損害賠
 償金を支払うことによって代位取得するもの
 の価額を控除した額の限度で保険金を支払う
 旨の賠償責任保険普通保険約款条項(二条一
 項一号)の適用範囲
 (東京地判27・8・18)

―労 働―
▽一 上司から説得を受けてした減給に対する
  同意の意思表示につき、Xが自らの意思で
  同意書に署名押印した以上、Xが減給に納
  得していなかったとしても、これは意思表
  示をすることについての表意者の感情に過
  ぎないとして、心裡留保の成立が否定され
  た事例
 二 Yが、減給に同意する代わりに退職パッ
  ケージを提案したとしても、Xが減給に同
  意しないと解雇されると誤信したと認める
  ことはできないとして、減給に対する同意
  の意思表示につき錯誤の成立が否定された
  事例
 三 上司が、会議において、強い口調で質疑
  を繰り返したとしても、職務上必要な議論
  であったとして、不法行為の成立が否定さ
  れた事例
  (さいたま地判27・11・27)

―刑 事―
○被告人両名が、共謀の上、被告人Aの実母に
 暴行を加え、全身にわたる多発性障害を負わ
 せて死亡させたとの事実を認定した原判決は、
 被告人両名が被害者の致命傷となった損傷の
 原因に関わった可能性が大きいことから両名
 の故意の暴行によるものと判断したものと解
 されるが、被害者が認知症の影響により暴れ
 るなどし、これへの対応次第では、被告人ら
 が被害者と共に転倒するなど、故意の暴行に
 よらずに致命傷となった損傷の原因に関わる
 ことも十分にあり得ると考えられるから、こ
 の点を十分考慮せずにされた原判決の右判断
 は、論理則、経験則等に照らし不合理である
 とされた事例
 (大阪高判27・3・11)

◆最高裁判例要旨(平成二八年二月分)

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