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2016年04月20日08:51

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k20160420


 2016年4月20日号。<自国がかかる時であるからこそ、エクアドルに救援隊を
出そう>。


 3時起床。東京の自宅。
 いちど戻ってみた。熊本の被災地で車で寝泊まりしておられる方々のことを考
えると、自宅の工事の騒音でどうこう行っている自分が恥ずかしくなったのでね
。
 昨日はちょっとヤボ用があって新宿でランチをすることになった。こういうこ
とをグズグズと書くのは嫌なので端的に言うと、親友がいささか資金繰りに困っ
たのでお金を貸して欲しいというのである。ままあることではある。しかし残酷
なようだが、借金で企業を回しているような相手には私は即座に断る。しかしそ
のひとは個人の能力で仕事をしているので、企業とはおカネもヒトケタ違う。低
い方だ。少ない。そのひとの能力を私は信用しているので、たまたまそういう状
況なのだなと理解して、いささか用立てることにしたのだ。
 私の取引先である近所のみずほ銀行麹町支店に行った。ATMで自分の手もとの
必要なカネを引き出したあと、相手に渡すべき金額を入力するとカードが戻って
来る。引き出せないのである。そのへんをウロウロしているヒマ人のおそらく銀
行OBの二度雇いのおっさんに聞くと「その金額は無理です」と。キレた。「オノ
レのカネをオノレが引き出すことがなんでできへんのや」こういう時はなぜか関
西弁になる。「おまえら預かっておいてろくに金利もつけへんのに、払い出しが
できひんいうんはどういうことや」。
 しかし約束の時刻もある。おっさん相手にわめいても仕方がないくらいはわか
る。言われるままに店内に入って並ぶのである。すると「こちらに名前を書いて
下さい」と紙が渡される。もちろんカードを差し出して暗証番号も入れるのに更
に名前を書けというのだ。またわめいた。うるさい客である。すると何だかいか
にもドラマに出てくるキャリアウーマンのようなおばちゃんが来た。ちょっとグ
ッと来る(馬鹿)。しかし言うことにはむかついた。
 「本来ならば身分を証明するものを出していただくのですよ。しかしカツヤさ
んのことはお顔を拝見して充分承知しておりますので、お名前だけでと」。そり
ゃあ麹町支店としては大クレーマーの私を知っているだろう。それでも「馬鹿基
準」に沿ってあちらは「アリバイ」が欲しいのである。であれば何のためのカー
ドか。何のための暗証番号か。こいつらの低能ぶりというのはもう治らないのか
ね。若き読者諸君。銀行にだけは就職するのはやめなさい。キミたちの能力のほ
とんどを低能というダシにつけてダメにするから。
 というわけでみずほ銀行麹町支店に「お願い」してずいぶんと待って、なぜか
私自身のカネのはずが「お下げわたし」いただいたのである。それを持って道を
渡った。もう何十年もお世話になっている文房具屋の「万力屋」に向かったのだ
。いくら何でも銀行の封筒で相手に渡すのは失礼だと考えたので、適当な包みを
買おうと思ったのである。
 http://www.manrikiya.co.jp/shop/
 ところが、シャッターが閉まっている。その前に何人かひとがいて、貼られた
紙を読んでいる。「あっ」と思った。だてにバッタ記者をやってきてはいない。
こういう光景はあまた見ている。倒産だ。果たして紙は管財人によるものであっ
た。麹町の老舗がこうして潰れるかあ。文藝春秋時代から長いつきあいだったの
でかなり悲しい。
 困った。時間がない。私は近くのコンビニに飛び込んだ。祝儀袋を買った。こ
れは我ながらいいアイディアだと苦笑した。生々しいカネの受け渡しをしたくな
かったのだ。相手には進学進級する年頃の子どもがいる。「お祝いね」と渡そう
と。コンビニの外で現金を入れるといちど外した水引がはまらない。帯封がつい
た札束が大きすぎる。いや、そのものがふくれていてどうも不格好だ。コンビニ
にもういちど戻ってセロテープを買ってなんとか袋をそれなりにし、水引もはり
つけた。嫌らしいことを書いている。でもこっそりとするよりは、私はこうして
堂々とかかることをしたことを書き残したい。
 水引がある「お祝い」になったのはむしろよかったと思った。なんとなく、自
然である。それを手渡して私は「あげるよ」と言ったのである。これはいつもの
ことだ。貸し借りはしてはいけない。いつ返してもらえるのかと考えることその
ものが損だ。どうせ被災地に送ろうかと思っていたカネである。それが私が信頼
する友人がやがては社会に何百倍にして還元するはずなのだ。であれば、熊本の
方々には申し訳ないが、私はこちらの戦線で戦うことにさせていただいた。
 
 もうそんなに長くは生きていないだろう。思えば良く稼いできた。こういうこ
とが嫌味でなく聞いていただけるあなたや、あなたと長くつきあってきて良かっ
たと思う。真っ当な人生を送って来られた方々ならば、まだ家のローンなどもあ
るかも知れない。私は軽井沢に拙宅を建てて、左右近くに他人が住まないように
1000坪まで地所を広げた。典型的な「狷介で嫌な老人」になりつつあるし、それ
を目指している。東京も大阪もたたんであそこに逼塞すれば、なんとか食ってい
ける。そう考えて私なりに計画してきたのである。
 今日もさまざまなメディアは「相続争い」とか「跡目は誰か」などとさんざん
報じている。私にはそれがまったくわからない。私はわたくし一代である。コラ
ムニストという仕事を選んだのは根底にそれがあるのだろう。筆一本の素浪人な
のだ。書いて喜ばれることは嬉しい。しかし書く本体が消えればそれはすべて消
えるのであって、もし後世に残るのであれば、これは嬉しいというほかはない。

 少し情緒的になったね。なんだか「遺産分け」の気分がややあるが、まだ私は
元気だから安心して下さい。老父が今日か明日かという状態なので、それが影響
しているのかも知れない。陸軍主計中尉どのにおかれては、もう充分に戦ってこ
られたので私としては「いいかな」と思っている。
 昭和2年生まれの父が倒れるまで現役で働いていたということは私の誇りだ。
そういう世の中を作りたいと願う。「定年」ということがよくわからない。ひと
の能力は年齢だけで数字で切るものではないでしょう。だからこのニュースには
感動した。
 <君原さん、5時間切り完走/優勝50年後の挑戦/ボストンマラソン>
 http://www.jiji.com/jc/article?k=2016041900229&g=spo
 <50年前の1966年大会で優勝した君原健二さんが18日行われたボストン・マラ
ソンに招待され、74度目のフルマラソン完走を果たした。家族や後援者らが見守
る中、75歳で4時間53分14秒のタイムで走り抜けた。
 50年ほど前に国際大会に出た時に着けた日の丸のバッジを、妻の和子さんにユ
ニホームに縫い付けてもらい出場した。レース終盤は失速したが、周りのランナ
ーに励まされながら力強く走り切った。孫から手作りのメダルをかけてもらうと
、思わず笑みがこぼれた。>
 安倍晋三首相、これは国民栄誉賞ではないですか。そもそも75歳での完走とい
うことが今後の老化が進む日本社会でのたいへんな金メダルだ。私は75歳になっ
ても生きていればこの日記を書く自信はあるが、アスリートというのはそういう
ものではない。私の脳が老化しているのはわかるけれども、彼ら彼女らのある時
期にとても負荷をかけた身体というのは、急速に老化する。それを大事にここま
で維持して走るとは。
 「キミハラ」は私たちの世代にとってはカリスマの名前にほかならない。それ
がこのお歳でやってのけたというのは、とんでもないメッセージだと感じる。

 大マスコミが一斉に嬉しいように報じている。オノレは海外出張の時にビジネ
スクラスを使っているいくせに(苦笑)。
 <エコノミー症候群に厳戒/車中泊、医師ら「体動かして」>
 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO99859850Q6A420C1CC1000/
 <足などの静脈に血栓ができ、突然死のリスクもある「エコノミー症候群」に
陥る人が被災地の熊本県で出始めた。余震への恐れから狭い車内で寝泊まりして
いることが要因とみられ、19日には同症候群による死者も今回の地震で初めて判
明。深刻化する事態に、各避難所では医師やボランティアらが診察や注意喚起に
懸命だ。>
 朝日新聞にしつも〜ん。<エコノミー症候群>って、あんたらが嫌いな「差別
用語」ではないのかね。「下流階級が密集している部落が壊滅した」なんて、も
うほとんどすべて書けないでしょうよ。なのに<エコノミークラス症候群>は社
内検閲がフリーなのが面白い。さぞかし特派員の方々はビジネスに乗っているの
だろう。ちなみに朝日のズルさは<エコノミー>だけにして<クラス>を外して
いることだ。このことについてわざわざ紙幅をさく必要なもないだろう。
 個人的な経験を書いておきましょう。私はビジネスやファーストで飛ぶように
なったのはすべて自分でカネを払うようになってからだ。雇われバッタもの書き
としてはそんなことはしてもらってもいけないし、言うべきことではない。私は
経費を管理する編集者だったからそのことがよくわかる。
 ビジネスやファーストの価格は数倍から数十倍にわたる。ホテル代よりもずっ
と大きい。しかし私は「飛行機における健康の危うさ」をとんでもない回数のフ
ライトの中で知っていた。あれは「ヤバいことをしている」のである。敢えて言
うならば航空会社がちゃんとした「客」としてアテンドしているのはファースト
とビジネスの客だ。あとは「家畜列車」なのだ。これはねえ、言いたくないけれ
ども、前の方に乗って後ろを見ればわかる。でも私は貧乏なので「家畜列車」に
乗る。まあそう自覚して乗っていて死ぬのと知らずに死ぬのとの違いはある。 
 「家畜列車」だから家畜が輸送中にかかるようなビョーキには当然かかるので
すよ。仕方ないとは言わないが、そういう覚悟を最初からしておいた方がいい。

 いまわが国は国難にあって、精強無比なる自衛隊の防人たちはそこに従事して
いる。しかし、だからこそそれでも「第二方面」としてここにもひとを送るべき
ではないか。
 <エクアドル大地震/依然100人以上不明 救助続く>
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160420/k10010489851000.html
 <南米のエクアドルで起きた大地震では、これまでに480人の死亡が確認され
ましたが、いまだに100人以上の行方が分からず、救助を待つ人たちの生存率が
下がるとされる地震の発生から72時間を迎えるのを前に、懸命な救助活動が続い
ています。>
 これは推察だが、国家予算のほとんどになるのではないか。
 <エクアドルのコレア大統領は、今回の大地震による経済的な損失は、30億ド
ル(日本円で3200億円余り)に上るおそれがあると述べ、危機感を示しています
。
日本の外務省によりますと、在留届けを出していた日本人のほとんどと連絡が取
れたということですが、一部連絡が取れていない人もいるため、引き続き確認を
続けているということです。>
 さんざんこういう国を歩いてきた。私たちの100円があちらでは1000円になる
のである。そういうことを理解して、募金その他をして欲しい。本当は、危なく
なったらば、現地に行って下さい。どういう人々がどういう暮らしをしているか
がわかるだろう。
 私の最大の財産は「黄色い革命」直後からフィリピンにずっと行っていたこと
だ。だから肌の感覚としてこういう途上国のことがわかる。右巻きでもね。  



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