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2016年04月12日18:08

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「世界史のなかの台湾植民地支配」岩波書店

世界史のなかの台湾植民地支配
 ――台南長老中学校からの視座
2015年10月15日 第1刷発行
著 者 駒込 武(こまごめ たけし)
発行者 岡本 厚
発行所 株式会社 岩波書店
ISBN978−4−00−061073−5
C3021

目次

凡 例

 序 章――帝国のはざまから考える
   一、歴史のなかの夢を問うこと――研究の対象と課題
   二、個人史を世界史つなぐこと――本書の構成
   三、植民地支配をめぐる暴力性と主体性――方法論的考察
   四、帝国主義研究と帝国史研究のあいだ
   五、植民地研究における「敵対的な共犯関係」
   六、台湾現代史をめぐる「迷宮」
   七、台湾史研究のなかの台南長老教中学校
   八、透かし絵として浮かび上がる主体――本書で用いる資料群


第�吃堯‖耋竸¬叡浪修硫當�――帝国主義体制下における文明の秩序

 第一章 大英帝国からの使者(メッセンジャー)
     ――イングランド長老教会と中国・台湾
  第一節 イングランド長老教会の起源
  
  
  第二節 ヴィクトリア朝の「成り上がり者」
      ――ヒュー・マカイ・マセソン
    一、「ハイランドの血」 二、アヘン貿易とキリスト教宣教
  
  第三節 台湾宣教の始まり
    一、宣教師/洋行/砲艦 二、台南長老教中学校の開校
    
  おわりに――文明への「改宗者」たち

 第二章 「軽蔑された帝国」の担い手――帝国日本の台湾領有と英国
  第一節 「ワン・オブ・ザ・マセソン・ボーイズ」――伊藤博文
    一、「洋夷」の国への密航
    二、科学・技術とキリスト教のあいだ

  第二節 台湾の軍事占領と日英関係の軋み
    一、台南入城の仲介者
    二、帝国日本への両義的評価
    三、日本人による「圧制暴虐」への告発
    四、雲林事件の収拾策

  第三節 帝国の「共存共栄」
    一、二重基準の模倣――法制度
    二、「戦利品」としての台湾――専売制度
    三、「文明医学の功徳」――医療制度
    四、「権利義務の論」への警戒――教育制度

  おわりに――英・日・台の三角関係とその再調整

 第三章 「番仔教」を奉じる人びと――日本植民地支配下の長老教会

  第一節 清朝の「棄地遺民」――李春生
    一、保良局の設置と叙勲
    二、「東遊」における期待と失望
    三、黙示録的な世界観
    四、「犬馬」のごとき地位
  
  第二節 台湾基督長老教会の信徒たち
    一、自治的教会制度の形成
    二、高学歴と専門職への志向
    おわりに――総督府と信徒のあいだの潜在的火種

 ◆第�吃�小括――植民地支配とは何か
    文明観をめぐる交渉と抗争
    植民地支配における「ラセンの上昇路」
    帝国日本における人種(レイシズム)主義の実践


第�局堯 崑耋竸諭廚箸い�主体――植民地支配下における自治的空間

 第四章 台南長老教中学校の変貌
      ――英国母教会の「出店」から「本島の学校」へ
       (一九〇〇―一〇年代)
 
  第一節 「開化文明」のための教育
    一、東西学校構想の浮上 二、「治外法権」時代の終焉
    
  第二節 台湾人による中学校設立運動の展開
    一、教会の内外にわき起こる教育熱
      ――長老教中学校拡張と東西学校設立
    二、廈門英華書院分院設立構想のインパクト
      ――辛亥革命と大陸の教育状況
    三、総督府による台湾人の教育熱の懐柔
      ――公立中学校設立路線への誘導

  第三節 台南長老教中学校の普通教育機関化
    一、寄附金募集への総督府の干渉
    二、イングランド長老教会本部からの抗議
    三、台南長老教中学校の新体制
  
  おわりに――教育の公共性をめぐる問いかけ

 第四章補論 第一次台湾教育令における私立学校の位置
        ――台湾人の教育熱の行方

  第一節 私立学校排除条項の制定過程
    一、「国民性涵養」の機関としての学校
    二、朝鮮における改正私立学校規則
    三、台南における「教育令実施祝賀会」

  第二節 私立学校をとりまく状況
    一、宗教教育をおこなう学校
    二、中学校・高等女学校に類する学校
    三、実業学校に類する学校
    四、台南長老教女学校
    五、淡水中学校
    六、淡水女学堂

  おわりに――台湾人の「向学心」をめぐる攻防

 第五章 抗日運動のなかの台南長老教中学
      ――「台湾人の学校」という夢(一九二〇年代)
  第一節 第二次台湾教育令と私立学校規則
    一、高等普通教育における共学と別学
    二、指定校制度の棚上げ
    三、神社参拝規定の挿入

  第二節 「台湾人本位の教育」を求めて
    一、財政的窮迫と中途退学者の続出
    二、抗日運動関係者との連携
    三、「九牛の一毛」の中等学校進学者
    四、財団法人台南長老教中学の成立
    五、後援会大会という討論空間

  第三節 「優勝劣敗」への懐疑――生徒たちの経験

  おわりに――同化圧力を減衰させる空間
 
 第六章 林茂生における「公教育」構想
     ――内部観測としての歴史叙述
  第一節 台湾における教育の歴史と現在への問い
    一、「知識階級の文化運動の指導者」のひとりとして
    二、「新式文化」の登場(台湾領有初期)
    三、「公共性」 概念の重層性(一九〇〇―一九一〇年代)
    四、「文化的同化」への批判(一九二〇年代)
    五、「実際的問題」へのオールタナティブ

  第二節 教育研究と帝国主義
  
  おわりに――「政治的解放なきコスモポリタニズム」の先へ

  ◆第�局�小括――自治的空間とは何か
       同化主義という閉域 公共圏としての台南長老教中学
       被支配民族の集団的な自己決定


第�敬堯〜澗亮腟舛猟觜顱宗柔鏤�期における「内部の敵」

 第七章 上智大学・大島高等女学校排撃運動の波紋
      ――台湾・内地・朝鮮を横断する震動(一九二九―三三年)

  第一節 内地キリスト教界との連絡
    一、「信教の自由」をめぐるせめぎ合い
    二、キリストとマルクスの「福音」

  第二節 軍部によるキリスト教系学校への圧力
    一、上智大学排撃運動
    二、崇実学校等排撃運動
    三、大島高等女学校排撃運動

  第三節 台南長老教中学における「不幸な分断」
    一、指定校認定への希望的観測
    二、神社参拝への圧力の高まり
    三、「軍国主義的ナショナリズム」への恐怖
    四、「不正」に抗する良心

  おわりに――上智大学事件がもたらしたもの

 第八章 台南長老教中学排撃運動
       ――自治的空間の圧殺(一九三四年)
  第一節 「非国民を膺懲せよ」――排撃運動の展開過程
    一、神社参拝問題への点火
    二、「精神的差別」という真相
    三、監督官庁のお墨付き
    四、在郷軍人有志の「蹶起」
    五、校長バンドによる妥結
    六、台南長老教中学「更正」への道
    七、淡水中学・淡水女学院への飛び火

  第二節 排撃における重層的主体
    一、今川淵台南州知事と台南同志会
    二、『台湾経世新報』と右翼団体
    三、在郷軍人会と在台軍部

  第三節 「激しい憎しみの嵐」の爪痕
    一、英国人の帝国的無意識
    二、蔡培火と林茂生の対立
    三、南部教会における亀裂

  おわりに――人種主義的な暴力の実践

 第九章 淡水中学排撃運動
       ――「台湾フアツシヨ」の台頭(一九三五―三六年)
  第一節 台湾軍が「山を下りる」とき
    一、「わたしたちの敵」の結集
    二、皇政会と鎌田正威
    三、地方自治制反対運動の展開
    四、ジュノー号事件と在台軍部

  第二節 「大英帝国立淡水中学」――台北州による接収への道のり
    一、淡水中学排撃運動とジュノー号事件
    二、台北州知事今川淵の登場
    三、カナダ人宣教師と台湾人信徒の亀裂
    四、淡水の要塞化に向けて

  第三節 戦時総動員体制への組み込み
    一、準備される「殲滅的弾圧」
    二、台南長老教中学の終焉

  おわりに――大英帝国と帝国日本のはざま

 第一〇章 崇実 学校・同志社排撃運動への波及
       ――全体主義という閉域(一九三五年以降)
  
  第一節 朝鮮における崇実学校等排撃運動
    一、台湾から朝鮮への飛び火
    二、「キリスト教徒皆殺し」という脅迫
    三、朝鮮耶蘇教長老会の屈従と分裂

  第二節 同志社排撃運動と内地キリスト教界
    一、同志社「神棚事件」とその収拾過
    二、大学の自治/教会の自治/植民地の自治
    三、内地キリスト教界の順応

  第三節 「国家神道」をめぐる宣教師の視線
 
  おわりに――台湾・朝鮮と内地の落差が意味するもの
 
 
 ◆第�敬�小括――全体主義とは何か
    全体主義とテロル 同化主義から全体主義へ
    「国家神道」と植民地支配

 終 章――林茂生と二・二八事件、あるいは中断された夢の続き
   一、「聖戦完遂」のかけ声のなかで
   二、中華民国への「返還」
   三、脱植民地化への希求
   四、「わたしたちの大学」の創造
   五、孤立無援の島
   六、「破局的虐殺」への道
   七、失踪者たちの「罪状」
   八、新しい蘖(ひこばえ)

あとがき

注
巻末付表
図版出典一覧
日文要旨・英文要旨・中文要旨
人名索引・事項索引

     装画 陳澄波
      カバー表「新樓風景」(一九四一年)/
      カバー裏「淡水夕照」(一九三五年)
      カバー背「岡」(一九三六年)/
      表紙「長榮女中校園」(年代不詳)
     画像提供:財団法人陳澄波文化基金会

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