利用者のことを考えない建築はなぜつくられてしまうのか。 どや顔」をした使いづらい公共施設で税金をムダにしないために、 知っておきたいこの業界の「非常識」な実態があきらかされています
容紹介
◎新国立競技場問題、傾斜マンション問題はこうして起きた!
過剰なデザイン、下請け丸投げのゼネコン、偏った建築教育……etc. 法的にも問題がある実態
が史的されています。
2015年には新国立競技場問題に続き、選び直されたデザイン案に「コピペ」疑惑が浮上、さらには横浜で傾斜マンション事件が発生するなど、建築業界の威信を揺るがす問題が立て続けに起きました。
建築の現場で起きていることを見れば、今後も似たような問題が起きる可能性は十分にあると指摘されています。
「どや顔」をした使いづらい公共施設で税金をムダにしないために、
危険なマンションを買わないために、
寿命の短い持ち家を建てないために――。
知っておきたいこの業界の「非常識」な実態があきらかされています。
市民オンブズマン的組織がコンペティションを監視する必要がありますね。
弁護士の業務対策になるかもしれません。
光文社新書802
非常識な建築業界 「どや建築」という病
2015年2月20日初版1刷発行
著 者 森山高至(もりやまたかし)
発行者 駒井 稔
装 幀 アラン・チャン
印刷所 萩原印刷
製本所 榎本製本
発行所 株式会社光文社
ISBN978−4−334−03905−9
C0252
目次
はじめに
第1章 [非常識なコンペ]
新国立競技場は「よくある話」
幼稚園建て替えコンペの一幕
園長先生には理解できない建築家の「常識」
空港、駅舎のコンペでも起きた「新国立競技場問題」
シンクタンクがつくる計画は数字だけ
計画の「穴」を見つけろ!
設計コンペは「ひとめぼれ」
たった2カ月間という異常な応募期間
募集要項はぶくぶく太る
「咬ませ犬」になれない建築家
単年度予算の壁
コンペの審査と料理の鉄人
審査委員長に丸投げは失敗の元
コストの話は専門外
芥川賞の選考会にあって、設計コンペの審査会にないもの
建築に詳しくない人へのレクチャー
長期的視野が足りない
第2章 [非常識な建築史]
建築はなぜ「どや顔」をするようになったか
実現しない建築の女王
始まりは「濡れたくない」
脱構築建築という「どや顔」
建物も「大きな顔」をすると嫌われる
ザハ氏が目指した本気の脱構築
丹下健三の登場
日本の風景は組織設計事務所がつくった
中銀カプセルタワービルはどや顔か?
黒川紀章から磯崎新へ
解説付き建築という発明
磯崎氏以降の時代の大転換
建築は写真のなかにあればいい
住宅への進出が進んだ小劇団型建築
特殊解が大型化した先に
第3章 [非常識な建築家]
オリジナルでなければ建築ではない!?
外国人識者の苛立ち
最新の技術は最新の意匠とともに
オリジナル幻想と自己表現
八王子セミナーハウスの違和感
受託としては○、建築としては☓
建築の流行はJ−POP並み
非常勤講師というロールモデル
白、黒、グレー、顔なし
業界基準のカッコイイはその瞬間だけ
プラスチック素材はNGだけど……
中身が何か分からせない
一般大衆から評価されないために
同じデザインはつまらないか?
第4章 [非常識な建設現場]
ゼネコンという名の総合商社
奇怪な記者会見
総合請負人たるゆえん
元請け・下請けシステムの不文律
OJTだけが監督を育てる
職人たちの「正しい」働かせ方
担当者不在の駅前再開発
ダメな現場は末端が助ける
市場縮小にともなう人材不足
労働者派遣法によるシステムの崩壊
派遣監督、派遣CADオペになる人
報告書至上主義の限界
商社化する大手ゼネコン
ミーティングで会って、さようなら
個人商店でもないのに後継者不足
建物やインフラの寿命は50年
建設現場を女性の職場に
第5章 [非常識な建築論]
建築業界にも「常識」はある
コンペの結果は見直してよい
ヒルサイドテラスが愛される理由
時代が変わっても陳腐化しない建築
古い建物が活用されない二つのワケ
どや建築より、リファイニング建築を
街並み再生が功を奏した「黒壁スクエア」
「駄馬の鑑定法」が地域資産を高める
建築の評価とは?
あとがき
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