経営の失敗例20を分析したものです。「0ベース思考」の最終章と併読するとより楽しめます。 工業関係の失敗例に比べてマーケティングを扱うだけに、なんだか不透明なところはふえています。
経営の失敗例20を分析したものです。やめることについて経営者や責任者の決断ができなかった例ともいえます。やめることの決断のしかたについてはスティーヴン・レヴィット、スティーブン・ダブナー作 櫻井祐子訳「0ベース思考」の最終章が参考になります。
マーケットをにらんでの決断ですから、事後的に法律家がみて経営者責任が問われるような事案ではないし、後付けで分析しているだけではないかというつっこみもありえます。
撤退可能時期があったのか、という問題意識で読むと楽しめます。
経営の失敗学
2014年10月22日 1版1刷
2014年12月17日 3刷
著 者 菅野寛(かんの・ひろし)
ⒸHiroshi Kanno,2014
発行者 斎藤修一
発行所 日本経済新聞出版社
ISBN978−4−532−31951−9
C0034
目次
第I部 失敗から学ぶ
第1章 ビジネスは失敗の山
私と「ビジネス」との関わり/
ビジネスは失敗の山� 宗修△離▲奪廛襪任垢藜最圓力�続/
ビジネスは失敗の山��
――ファーストリテイリング(ユニクロ)も実は「一勝九敗」/
研究開発・製品開発も失敗の山/
長続きするビジネスは少ない/
携帯電話で繰り返される栄枯盛衰ストーリー
第2章 ビジネスは本質的に失敗する運命にある
ビジネスをめぐる二つのジレンマ/
同質化による失敗��
――他社と同じことをやっていては成功しない/
同質化による失敗��
――今までの自社と同じことをやっていては成功しない/
異質化による失敗� 宗渋昭劼醗磴Δ海函△△襪い郎�までの自社と
違うことをやれば成功しない/
異質化による失敗��
――たった二〇機で終わったコンコルド旅客機/
異質化による失敗から抜け出したソニー/
同質化による失敗から抜け出した松下電器(パナソニック)/
再び成功は長続きしない
――その後のソニーとパナソニックの衰退/
「斬新なアイデアがないから」は失敗の理由ではない/
ビジネスの醍醐味はジレンマの克服にある
第3章 成功学の幻想
なぜ成功法則に飛びつきたくなるのか?/
成功例の表面的なモノマネでは成功しない/
なぜトヨタ生産方式はマネできないか/
トヨタ生産方式の「目に見えない要因」/
トヨタ生産方式――世界の常識とはかけ離れた世界観/
トヨタの強み――即効性がないからこそ生まれる優位性/
セブン−イレブン・ジャパンの仮説検証アプローチ
第4章 成功は学べない
ビジネスはアートである/
EVAが壊したソニーの勝ちパターン/
アパレル各社が物語る「成功は十社十色」/
インディテックス(ZARA)の成功モデル
――売れたものをさらに売る/
ファーストリテイリング(ユニクロ)の成功モデル
――「ベーシック」/
ポイントの成功モデル――顧客目線での商品開発/
後付け評論が多すぎる� 宗愁┘鵐蹈鵑寮�功と破綻/
後付け評論が多すぎる�◆宗愁丱屮詈�壊/
成功・失敗の「真因」を学ぶ/
成功の十分条件(必勝法)は存在しない
第5章 失敗学の有用性
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし/
成功の必要条件は「戦略×努力×運」/
負けない戦略を立案するためには天才であるは必要はない/
なぜか企業は地道な「負けない戦略」作りを怠る/
失敗のパターンは共通している
第�局堯ヾ戮蠅�ちな失敗のパターン
第6章 考えるアプローチ、頭の使い方がずれている
教科書の理論をそのまま使ってしまう/
分析すること自体が目的化してしまう/
分析手法との付き合い方/
意思決定の質とスピードのバランスを欠いている/
そもそもの出発点としての論点がずれている/
論点設定がずれている� 宗修修發修發量榲�を考えない[研究開発]/
論点設定がずれている�◆宗修修發修發量榲�を考えない[広告宣伝]/
論点設定がずれている��――大きな視点、長期的視点の欠如
第7章 戦略の筋が通っていない
なぜ戦略不在の企業がいまだに多いのか?/
戦略に必要な要素とは/
戦略要素の作り方は「十社十色」/
戦略の筋が通っているのか/
一見、戦略の筋が通っているように見えても詰めが甘い/
ビジネス・ロジックの詰めが甘い/
筋が通っていない戦略でも束の間は生き残る場合もあるが……/
戦略策定では多重人格になる必要がある
第8章 顧客が求めていない価値を提供してしまう
提供価値(バリュー・プロポジション)を間違える/
提供価値を見誤ったブリタニカ百科事典/
「顧客」の求める提供価値とは何か――MRIの例/
カメラの提供価値は何か――DSCvsカメラ付き携帯/
顧客の求めている価値の変化に対応せず、
古い価値を提供し続ける過ち
――80%から20%までシェアを落とした日本の装置メーカー/
楽器メーカーのヤマハ
――単に楽器という「モノ」の提供が価値なのか/
提供価値から発想する/
表面的な調査で顧客の求めている価値はわかっていると思い込む/
競合が誰かを勘違いしてしまう/
競合よりも優れた製品・サービスを提供していない
第9章 定性的なロジックの詰めだけで満足して、
定量的な数字の詰めが甘い
市場の大きさ・事業の大きさを考えない/
市場規模をめぐるよくある誤解――市場全体と市場セグメント/
楽観値だけでバラ色の戦略を立ててしまう/
ダウンサイド・リスクを見極めない/
ダウンサイド・リスクのパターンによって対応を変える/
数字を幅で捉えない
第10章 リスクや不確実性に対処しない
ビジネスにリスク・不確実性はつきもの/
予定調和を信じて1つのシナリオで突き進んでしまう/
的中しなかった予定調和シナリオの例――成長の限界/
複数シナリオを考える/複数のオプションに札を貼る/
いったん作ったプランに固執しすぎてタイミング良く
軌道修正ができない/
成功しなかった場合の次の打ち手(プランB、撤退プラン等)を
考えずに突っ走る/
未来を「創る」のではなく「予測」して「追随」しようとする
第11章 「地雷排除」が行き過ぎた結果、戦略が尖っていない
地雷排除をやりすぎる/
地雷排除をやりすぎると「×」の側面しか見えなくなる/
ビジネスにおけるイノベーションとは×を○に捉え直すこと/
ヤマト運輸のイノベーション
――儲からないはずの個人物流を収益ビジネスに/
青山フラワーマーケットのイノベーション――デイリー・ユース/
半歩先のイノベーション
――イノベーションが飛びすぎてはいけない/
ドコモショップというイノベーション/
高齢化、少子化、人口減少の日本市場は本当に「×」なのか?/
踏んでも死なない地雷とは?
第12章 実行に必要な徹底度が足りない
アクションプランが曖昧で、アクションプランになっていない/
WHAT(何を達成するか)が定義されていない/
「前」と「後」の変化を明確に意識する/
成功に必要な資源・能力を特定して揃えていない/
ユナイテッドアローズはなぜ多店舗展開ができるのか?/
十分な資源と意識を割かないまま実行してしまう/
実行した結果をきちんと測定しない/
実行のスピードが遅い/
常に競合の先を行く企業――H社の例
第13章 実行者の意識・行動を変えていない
強い意志と覚悟が足りない/
モチベーションの段階で負けている/
人の行動を変える仕組みの手当てがない/
人々の価値観にまで思いが至らない/
KUMONがグローバル化できた理由/
明文化しただけで満足してしまう/
スターバックスの復活劇
終 章 失敗する経営から成功する経営へ
謝辞
参考文献
ログインしてコメントを確認・投稿する