コンピュータ学者。『ダイナブック』構想によりパーソナルコンピュータの理想像を示した。「PARC」として有名な米Xerox社のパロアルト研究所(Palo Alto Research Center)で、当時としては珍しいマウスやビットマップディスプレイを標準搭載した「Alto」と、初の本格的GUIベースOSである「Smalltalkシステム」の開発を指導し、暫定的ながらダイナブックを実現。これがスティーブ・ジョブズに影響を与え、LisaやMacintoshを開発するきっかけとなった。また、Smalltalkシステムで使用することが可能な専用言語(Smalltalk言語)は「オブジェクト指向プログラミング」という新しいパラダイムを提示し、その後のコンピュータ言語やソフトウエア開発のあり方に大きな影響を与えた。
PARCを辞した後、ATARI、MIT、Apple、Disneyを経て、現在、自ら設立したNPO、ViewPoint Research Instituteに所属。VM技術によりマシンを選ばず動作する新しいSmalltalkシステム「Squeak」の開発や、それを使って機能する教育用言語「Squeak eToys」の利用促進やカリキュラムの策定などに奔走する傍ら、将来のマシンの高性能化を見越した3DベースGUI、ピアツーピア通信技術を盛り込んだ仮想OS「Croquet」の構想や実現に関与するなど、高齢にもかかわらず活発で幅広い活動を展開している。2004年、これまでの功績が評価され、チューリング賞、京都賞を相次いで受賞。
※Smalltalkは後にOSではなく開発環境として販売された。
※コンピュータ科学者、教育者、ジャズ演奏家。
※ダイナブック;東芝dynabookと間違う人が多い。
オススメゲーム
困ったときには