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グローバルコンパクト

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詳細 2014年10月6日 16:04更新

国連が主導しているグローバルコンパクトについて
関心のある人が集うコミュニティです。

「グローバル・コンパクト」(以下GC)とは、
1999年1月31日に スイスのダボスで開かれた
世界経済フォーラムの席上で アナン事務総長が
ビジネスリーダーに提唱したものです。

翌年2000年7月26日にニューヨークで正式に
発足したGCは、国際的なイニシアティブであり、
参加する世界 各国の企業リーダーに対して人権
「世界人権宣言」、 労働「労働の基本原則及び
権利に関するILO宣言」、 環境「環境と開発に
関するリオ宣言」の世界的に 確立された9原則と
腐敗防止に関する原則を加えた 10原則を支持し、
実践することを求めているます。

GCはネットワークで成り立っています。
その中心をなすのは、GC事務所と5つの国連機関−
人権高等弁務官事務所(OHCHR)、国連環境計画(UNEP)、
国際労働機関(ILO)、国連工業開発機関(UNIDO)、
国連開発計画(UNDP)です。

これに加え、GCは社会的影響を与えうるすべての
関係者で成り立っています。

GCは法的な拘束力をもたず強制力をもつものです。
compactが「契約」程、強い縛りがない「合意」と
いった程度の意味であることからもわかるように、
10の原則を企業に受け入れてもらい、自発的な行動
を促すものです。

国連は世界的に広く認められている10の原則を
企業の社会的責任としてコーポレートガバナンスの
要素として組み入れてもらい社会市民の一員として、
「人間の顔をしたグローバリゼーション」を実践して
もらうことを目的としています。

グローバルコンパクトの10原則
「人権」
1:影響力が及ぶ範囲で国際的な
人権の保護を支持し、尊重する
2:人権侵害に関与しない
「労働基準」
3:団結権と団体交渉権の効果的承認を支持する
4:すべての形態の強制義務労働を排除する
5:児童の労働の効果的撲滅を支持する
6:雇用と就労における差別の廃止を支持する
「環境」
7:環境問題に関する慎重なとりくみを支援する
8:環境に関するより大きな責任を促進するイニシアチブをとる
9:環境を守るための技術の開発と普及を促進する
「腐敗防止」
10:強要と賄賂を含むあらゆる形態の腐敗を防止する為に取り組む(04年に追加)

GCの背景

 GCの背景にはグローバル化を無批判に受け入れる
わけではないという姿勢があります。アナン事務総長
はダボス会議の席上 にて、「市場の拡大が社会と
政治の調整機能を上回る速度で 進んでいるが経済、
社会、政治の領域間のそのような不均衡 は決して
長続きしないことを歴史が教えている」と述べ、
「共有された価値のネットワークにグローバル市場
を 埋め込む方策を見出すべき」だと力説しています。

グローバル化によって恩恵を被るものが
いるという光の 部分もあるが、富の不平等な配分、
危機にさらされている文化的伝統的価値、環境破壊
や紛争、社会の分裂の高まり といったグローバル化
の影の部分もあります。

そこで、グローバル化によって不均衡となった
世界経済に歯止めをかけ、グローバル化をもっと
多くの人々に恩恵を もたらすものにしなければ
ならないという認識が国際社会の中に広がりました。
グローバル化の影の部分はグローバル化が現在の形
では持続不可能であることを示しています。

こうした世界の情勢に適切に対応していくことが
国連には求められています。国連はグローバル化と
反グローバル化という2つの動きの収斂をはかる
アプローチとしてGCを提唱したのです。
世界を覆うグローバル化の流れは押しとどめようの
ない現実になっているが、国際社会はグローバル化
の負の影響を克服しなければなりません。
「人間の顔をしたグローバルな市場」にする為には
国連だけでは十分ではなく、社会に大きな影響力を
もつようになった企業等とパートナーシップを結ぶ
ことで問題を解決していこうということです。

多国籍企業の影響力は小国のGDPを上回るほどにも
なっています。そういった企業の協力関係なしには
この「人間の顔をしたグローバルな市場」は達成され
ません。国連は企業がGCを通して、世界経済の発展を
責任ある 形で実現していくために、多様なステーク
ホルダーや 地域社会を含めた幅広いつながりの中で、
関係する全ての人々の利益と関心に常に配慮してもら
おうとしているのです。

メリット
・社会の一員としての責任ある行動を通じて、
リーダーとしての地位を示すことが出来る。
・同じ志をもつ企業や組織との間で、経験や
教訓を共有する機会が得られる。
・他の企業、国際組織、政府機関、
労働界、NGOと関係を築くことが出来る。
・企業のビジョンに社会的な側面を加えると共に、
責任ある経営の方針と業務を実行することによって、
事業のチャンスを最大限に生かすことが可能になる。
・「紛争地域における企業の役割」や「持続可能な開発」
など世界が直面している重大な問題についての「意見交換
(Issue Dialogues)」の場に参加する機会が得られる。

問題点
一部のNGOはGCには法的拘束力、つまり、ルールを
設定して強制するメカニズムを備えていないため、
企業に遵守を促すことができないがゆえに実効性を
もたないことや、企業の 「ただ乗り」を許し、
売名行為―国連の青い旗で企業の悪事を覆い隠す
「ブルーウォッシュ」に加担しているに過ぎないと
いわれています。
また、企業との「パートナーシップ」は国連の
「商業化」につながり、国連の正当性を低下させる、
といったことが問題点として挙げられています。

グローバルコンパクト(GC)は、10の原則があって
それに対して同意して事務総長と約束すれば参加
できるものであすが、GCをきちんと実行することは
その手続きほど簡単なものではありません。GCの対象
は多くが多国籍企業であるが、企業がグローバルに
広がりを見せる中で自社以外の企業までGCを意識
してもらい行動するというのは困難なことです。
きちんと実行するということは、企業によって
GCに対する意識の違いもあるし、法的拘束力のない
GCには難しいことです。しかし企業では基準や
規格を満たさないと取引する上で支障がでるところ
もあります。GCの中にはラーニングといった手法も
あり、一緒になって問題を解決に導く方法も紹介
されています。企業が社会の中で役割を増していく
とともにその責任も増しているのはどの企業において
も確かです。拘束力のないGCをきちんと実行すること
は難しいこともあるが、GCを守っていくことで企業に
とって十分メリットがあります。これから意識して
いく価値は十分にあると考えます。

参考資料
1、梅田徹「国連グローバルコンパクトの意義および課題」『創価経営論集』第28巻1,2,3合併号
2、大泉敬子「グローバル化の進む世界と国連―グローバルコンパクトの意味を問う―」『世界年報23号』2003年
3、大芝亮「グローバルガバナンスと国連―グローバルコンパクトの場合―」『国際問題』2004年9月号
4、野村彰男「グローバルコンパクト―国連の課題と企業活動―」『青山法学論集』第46巻 
第3号 2004年
5、内田孟男「国連とビジネスを結ぶグローバルコンパクト」『GEPJ』第9号 2004年
6、三浦聡「国連グローバル・コンパクト―グローバルガバナンスの新たなモデル―」『ジュリスト』2005.10.15
7、妹尾靖子「国連の新たな試み:グローバルコンパクト」『世界の労働』2002.11
8、中丸進「企業の社会的責任とグローバルコンパクト―?リコーの取り組み―」『世界の労働』2002.11
9、第120回 Brawn Bag Lunch 報告書

などなど・・・

詳しくは↓
http://www.unic.or.jp/globalcomp/index.htm

http://www.unglobalcompact.org/

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