17世紀初頭のヨーロッパで流布した秘密結社の事。
一種の都市伝説であるとされる。 始祖クリスチャン・ローゼンクロイツの遺志を継ぎ、錬金術や魔術などの 古代の英知を駆使して、人知れず世の人々を救うという。
1614年にドイツのカッセルで刊行された怪文書『全世界の普遍的かつ総体的改革』と その付録『薔薇十字団の伝説』で初めてその存在が語られ、一気に全ヨーロッパの話題をさらう。 やがてこれが都市伝説化して、薔薇十字団に入団希望する者、「薔薇十字団員に会った」と言う者、 果ては「自分は薔薇十字団員だ」と自称するカリオストロやサンジェルマン伯爵などの様な、怪しげな人々も現れ、世の人々を惑わせた。