『八十日間世界一周』というフランスの小説がある。時代が時代なので、空路ではなく陸路と航路だけなのだが、世界一周と言いつつ、言葉的には‘地球一周’的なコースだったと記憶している。
‘日本一周’という言葉の定義も微妙だと思う。件の『八十日間〜』の様なモノで良ければ、北海道と沖縄を往復すれば足りそうな気がして、そうなると、かつての‘マイレージ修行僧’時代にも何度か実践したことのある、JL2703便とJL2704便(JJ統合以前はJL939便とJL938便)で新千歳(CTS)−沖縄那覇(OKA)の往復で達成できるから、『8時間日本一周』と言っても良いことになってしまう(残念ながら現在この路線は事実上廃止されている)。
極論すれば、で考えてしまうとキリがないので、現実的に考察してみることにする。
筆者が‘日本一周’と聞いて思い浮かべる、それなりに知名度のあるモノは二つ。
一つは、日本テレビ(JOAX−TV)系列の番組「ザ!鉄腕!ダッシュ!!」の一コーナーだった「ソーラーカー 一筆書きで日本一周」。もう一つが、種村直樹氏による「日本列島外周気まぐれ列車」(以下「外周列車」)である。
どちらも、特定の乗物(前者は番組中で改造され車検を通した「ソーラーカー・だん吉」、後者は原則として「鈍行」的な公共交通機関または徒歩)により、可能な限り日本列島の外周に沿って、言い換えればなるべく海岸線に近いルートを取って、日本列島を一回りする、というコンセプトであった。
しかし、残念なことに、この二つに共通して、厳密には‘外周’とは言えないのではないかと思える問題がある。ソーラーカー・だん吉(以下「だん吉」)については、‘日本一周’としか謳っておらず、必ずしも‘日本列島外周’でなくとも良いかも知れないのだが、なるべく海岸線沿いに、というコンセプトからすれば、可能な限り海の近くを、ということだから、まさに『外周』そのものであろう。
その問題とは、両者とも「反時計回りに」日本列島を一周してしまったことである。
日本では、鉄道も道路交通も、左側通行。ひたすら徒歩でなら、反時計回りで構わないのだが、鉄道やバス、自動車を使うなら、より海岸線に近いコースを取ろうとするならば、時計回りに進まねばならない。山手線や大阪環状線でも、‘外回り’と呼ばれるのは時計回りに走る電車(山手線なら東京−品川−新宿−田端−東京、大阪環状線なら大阪−京橋−天王寺−西九条−大阪)である。
……以上が、この企画のきっかけです。
ということで、日本列島をなるべく海岸線に沿って、『時計回り』に一周してみようと思っています。
詳細は、↓のブログに順次掲載していく予定です。
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