ジャン・アンリ・ファーブル著「昆虫記」の原題は「Souvenirs Entomologiques」直訳で「昆虫学的回想録」だそうです(私は仏語ができないので…^^;)。
この題は作品の忠実な反映です。というのは「昆虫記」は虫のことを書き連ねた学問の書であると同時に、著者ファーブルの思い出を語った自伝であり、ふと心に浮かんだ考えを記した随筆でもあるからです。
「昆虫記」はひとつの物語であり、読者は水先案内人ファーブルに導かれて、虫たちの小さな、しかし無限の複雑さと広がりを持つ世界をどこまでも旅していきます。そしてこの不思議な案内人は折々に触れて、自分自身がこの世界の扉を叩くに至ったいきさつや、これまでどんな人生を送ってきたかなどを、ぽつんぽつんと話してくれる。
昆虫という、子供のおもちゃとして以外ではかなりマニアックな世界を描いていながら、本作が古典として長い生命を保っていられるのは、虫達の生態そのものの面白さもさることながら、ファーブルの語りが実に上手で楽しく、結果語り手本人にひきつけられずにいないところにもあります。「昆虫記」の面白さは、ファーブル先生の面白さでもあるのですー 「ファーブルの本のなかには、… どこにでも常にファーブル自身が存在しているのだ。」(マルティン・アウアー)
そんなわけでこのコミュニティは、「昆虫記」とファーブルが好きな方のための交流の場にしたく思います。
興味を持たれた方、奮って御参加ください。
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