茄子(なす)は黒田硫黄の漫画作品。講談社「月刊アフタヌーン」に連載された。単行本は第1巻(2001年7月)、第2巻(2002年5月)、第3巻(2002年12月)の全3巻。
茄子を共通の話題とする連作短編集。田舎や都会を舞台とする現代劇から、ヨーロッパの自転車レース(ロードレース)、近未来SF、時代劇と豊富な内容を楽しめる。第1巻に収録されている『アンダルシアの夏』は、2003年夏に映画『茄子 アンダルシアの夏』として発表された。
黒田 硫黄(くろだ いおう、Kuroda Iō、男性、1971年1月5日 - )は、日本の漫画家。男女の双子で誕生。東日本出身。一橋大学法学部・社会学部卒業、経済学部中退。
田硫黄について語られる時には、ダイナミックなストーリー展開やマンガの構成力やリズム、絵の魅力などが評価されるのが常である。『茄子』での自転車競走の描写は宮崎駿も絶賛している。
筆を用いた絵に対する抵抗感や、連載をもつ雑誌の対象年齢層が高いことなどから一般的にはあまり認知されていないが、一部では絶大な支持を受けており、後続の漫画家(投稿者)への影響は計り知れない。
ペンネームの由来は「黒田」+オモチャの「火星大王」から。好んで描かれる動物はゾウ。カメラや自転車、帆船、ロボ、料理などアナログな話題を扱った作品が多い。
なお初期作品で自身を女性として描いていたことに加え、『大日本天狗党絵詞』の表紙裏で女装写真を載せた為、のちに男性であるという事を知りショックを受けたファンは少なくない。
スター・システムを取り入れており、同じ外見・同じ名前のキャラクター(役割は一緒ではない)を複数の作品に登場させている。
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