≪書籍情報≫
著者:手塚治虫
出版社:小学館
版型:文庫版
カテゴリー:復刻版コミックス
連載雑誌:ビッグコミック
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≪同一著者書籍≫
・火の鳥 [1~13全巻] 文庫版
・ブラック・ジャック [1~17全巻] 文庫版
≪参考情報≫
参考情報はWikipediaより抜粋したものです。(詳細は下記のとおり。)
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陽だまりの樹(ひだまりのき)は、手塚治虫の長編漫画作品、及びそれを原作としたテレビアニメと舞台作品。『ビッグコミック』1981年4月25日号から1986年12月25日号まで掲載された。
【概要】
手塚治虫が初めて江戸時代を舞台として本格的に取り上げた作品であると同時に、自らのルーツを探った作品として特異なポジションを占めている。 日本舞台の時代劇物長編としては結果として最後の作品となり、作品中も力を入れているのが絵から伝わる氏のリアル表現の集大成的な要素が多い。 (戦闘描写、敵の剣客との因縁等(氏の新撰組、どろろ)。
幕末。小藩の藩士・伊武谷万二郎と、蘭方医の手塚良庵(手塚治虫の曽祖父)という2人の若者を中心に、激動の時代に懸命に生きた庶民の姿を描く。ストーリーには、手塚の作品に一貫して流れている平和への願いと懸命に生きる人間への暖かなまなざしが流れている。
また、万二郎、良庵が人生の中で遭遇する歴史的事件や実在の人物を追っていくことにより、幕末の歴史を学べる楽しみもある。
江戸時代の医学事情は、医学博士である手塚ならではの描写であり、特に良庵が見せる診察、手術のシーンは、医者を主人公とした手塚のもうひとつの作品『ブラック・ジャック』を彷彿とさせる(ブラック・ジャックほどの鮮やかな手腕ではもちろんないが)ものである。
タイトル「陽だまりの樹」とは、日当たりのいい場所に生えた木が巨木に育ったが、立派な外見とは裏腹に内部は白蟻に食われて倒れかけているという状況を、汚職と無気力が蔓延した末期の江戸幕府に例えたもの。
【登場人物】
声はアニメ版の声優
架空の人物
伊武谷万二郎(声:宮本充)
常州府中藩藩士。直情径行型の性格で世渡りが下手だが剣は強い。安政の大地震の避難民を避難させたことで幕府に認められ、米国使節の警備役に抜擢される。幕府陸軍歩兵隊の創設に関与。幕政の改革を志しつつ、倒れ行く幕府に忠誠を尽くす。
せき(声:折笠富美子)
元麻布善福寺住職の娘。良庵と万二郎が思いを寄せる。
丑久保陶兵衛(声:納谷六朗)
蘭医の誤診で妻を不治の体にされたため、蘭学者、外国人すべてに恨みを持つ。物語中万二郎最大のライバル。
伊武谷千三郎(声:大木民夫)
万二郎の父。刺客に殺される。
紺(声:松本梨香)
良庵が大阪で知り合った夜鷹(売春婦)。江戸で女郎宿を経営。コレラに罹患し良庵に治療を受ける。
平助
下田の猟師。武士に憧れ、万二郎につき従う。
綾(声:根谷美智子)
万二郎の父・千三郎の仇の妹。
多紀誠斉
種痘事業を妨害する敵役。医学館副督事。蘭方を徹底的に排斥し、コレラで死亡する。
多紀元迫
誠斉とともに蘭医を迫害するが、中途から蘭方の優越性を認め、協調を図る良心派。そのため誠斉に地下倉に監禁されてしまう。
実在の人物
手塚良庵(声:山寺宏一)
江戸三百坂の医師。適塾で緒方洪庵に蘭学を学ぶ。父の良仙とともに種痘所(後の西洋医学所、東京大学医学部の前身)の創設に関与。父の死後は良仙の名を継ぐ。万二郎とは恋敵、ケンカ相手ながら友人として理解し合う。女にだらしなく、色街(北新地(きたしんち))にばかり出入りしているが治療となると本気を出す人物として描かれている。
手塚良仙(声:永井一郎)
良庵の父。種痘所の必要性を幕府に説き、創設の中心となる。
大槻俊斎(声:小形満)
清川八郎(声:家中宏)
山岡鉄太郎(山岡鉄舟)(声:関智一)
緒方洪庵(声:有本欽隆)
大鳥圭介(声:前田剛)
福沢諭吉(声:志村和幸)
伊東玄朴(声:牛山茂)
藤田東湖(声:田原アルノ)
阿部正弘(声:楠見尚己)
堀田正睦(声:沢木郁也)
タウンゼント・ハリス(声:梁田清之)
ヘンリー・ヒュースケン(声:小形満)
唐人お吉
橋本左内(声:二又一成)
勝海舟(声:小杉十郎太)
川路聖謨(声:田原アルノ)
徳川家定(声:津田健次郎)
西郷隆盛(声:屋良有作)
井伊直弼(声:加藤精三)
長野主膳
安藤広重
梅田雲浜
安島帯刀(声:岩田安生)
芹沢鴨(声:梁田清之)
土方歳三
近藤勇
大村益次郎(声:坂東尚樹→小村哲生)
坂本龍馬(声:井上倫宏)
チャールズ・ワーグマン(声:坂東尚樹)
山本長五郎(清水次郎長)
吉田松陰(声:前田剛)
箕作阮甫(声:高瀬右光)
多紀元叙イ
【アニメ】
2000年4月4日から9月19日まで日本テレビ系で放映された。全25話。
スタッフ
監督:杉井ギサブロー
シリーズ構成:浦畑達彦
キャラクターデザイン・総作画監督:江口摩吏介
音楽:松居慶子
アニメーション制作:マッドハウス
企画制作:日本テレビ
製作著作:バップ、小学館
主題歌
OP「Hidamari no ki 〜まなざし〜」(作曲・編曲:松居慶子)
ED1「光の向うへ」(歌:Charcoal、作詞・作曲・編曲:KEN NAKAMURA)
ED2「High Dive」(歌:Charcoal、作詞・作曲・編曲:白岩萬里)
【舞台】
1992年、1995年と1998年に中井貴一、段田安則主演で舞台化された。
手塚治虫(中井貴一(一人二役))の時間取材旅行に同行する編集担当者として仙道敦子(1992年)、深津絵里(1995年)、宮沢りえ(1998年)。アトムに円城寺あや。 (脚本 横内謙介、演出 杉田成道、銀座セゾン劇場)
(「陽だまりの樹」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2007年4月11日12時(日本時間)での最新版を取得。改訂履歴。Text is available under GNU Free Documentation License.)