岡山県の北の方…
真庭市に…ひっそりと佇む温泉地。
その名も湯原温泉。
そこに「砂湯」と名付けられた3つの湯船がある。
子宝の湯、美人の湯、そして長寿の湯。
地域の人の手で清掃が行われ、
万人に無料で開かれている露天風呂。
まわりの景観を遮るものはなく、
そして無論、混浴である。
誰かは言った。
ここは人生の坩堝である。
そこでは、
家族が仲良く語らい、
恋人たちが肩を寄せ合う。
仲間たちが楽しそうに歓談する。
その一方で、
何かを待ちわびるように佇む者もいれば、
自らの体を見せつけようとする者いる。
つまり、
ここには色んな人がやってくる。
そして、
ここはすべての者を受け入れるのだ。
何人たりをも拒まないのである。
だからこそ…思う。
我々1人ひとりが…ここを大事にせねばならない。
ここを汚すような行為をしてはならない。
何をしてもいいのだからこそ、
何をしたらあかんのかを…それぞれが考えねばならない。
今、そこに砂湯がある。
だから、
永遠に、そこに砂湯があって欲しいと思っている。