アニミズム

詳細 2023年11月26日 02:09更新: 【animism】

事物には霊魂（アニマ）など霊的なものが遍在し、諸現象はその働きによるとする世界観。自然界の諸事物に霊魂・精霊などの存在を認め、このような霊的存在に対する信仰。19世紀後半、イギリスの人類学者、E.B.タイラー卿が定着させた。日本語では「汎霊説」などと訳されている。精霊崇拝。霊魂信仰。自然崇拝。

霊的存在が肉体や物体を支配するという精神観、霊魂観は、世界的にひろく宗教、習俗の中で一般に存在しているため、かつては原始的な未開社会のものであると考えられた。見方によれば、聖書の旧約の中の燃え盛る薮やプネウマもこうしたものの中に数えいれることもできる。レヴィ・ブリュールの『未開社会の思惟』など、民族学や文化人類学の南太平洋（トロブリアン島）やアマゾンの先住民の思考を参照のこと。

●ピグミー族の伝承「小鳥と歌」●

小さな男の子は森の中で、美しい声で鳴く小鳥を捕まえて家に持って帰った

父親は、少年の願いを無視して小鳥に餌を与えず、最後には殺して食べてしまった

その結果、鳥と一緒に歌を殺し、歌と一緒に自分も殺した

男は死んで倒れた

すっかり死んでいた

永久に死んでいた