仙波隆綱サイト「Hideaway」
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渡部“Yack.”恭久サイト「Studio Dual Moon」
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PROJECT METAL BLACK : A PERMANENT FREEZE
DATA FILE No.B-025478
宇宙探索船事故調査依頼における背景報告書 2039.8.7
今世紀初等、経済的に息詰まった先進国の多くは、その閉塞状況を打破すべく、当局の財政インフレを無視してでも活路を開くため宇宙進出を決定し、経済界も一気に追従した。その着目点は次の通りである。
1.月の鉱物資源開発。(米、露、仏、他)
2.宇宙巣による農作物の大量生産。(中、独、日、英、伊、他)
3.地球上の放射性廃棄物、有害廃棄物の処理。(仏、他)
4.火星、金星の地球化事業探査。(米、日、英、仏、他)
5.太陽系外惑星の植民地適正探査。(米、露、他)
加速度的流れの中で事故も、特に4項、5項の探索計画では頻繁に発生するようになり、この原因に関し、各方面の見解が分かれた。
●政界側:パイロットの人為的過失、オートパイロットの故障
●経済界側:民俗宗教主義的集団のテロまたはサボタージュ
軍部としては回収可能のブラックボックスを入手するも損傷著しく、その修復のため、天文学会からの意見傍聴は数ヶ月遅れる見込みである。
DATA FILE No.E-037449
星の嵐作戦変更要請 2042.6.8
伴星ネメシスのオールトー干渉によって発生した彗星群を地球圏侵入前に破壊すべく、地球圏外か核ミサイル攻撃を行ってきたが。そのうち1本の彗星がアステロイド帯に突入し、その衝撃のため数十万個の隕石が地球圏に降り注ぐ可能性が発生。現状配備中の核ミサイル全てをもってしても、この危機を完全に回避するのは困難である。よって大陸に落下する可能性の高いものに限定して核攻撃を行うための承認を得たい。この作戦変更後の被害予想は以下の通りである。
1.月、及び宇宙巣の全滅。
2.全世界国家の50〜90%の壊滅的ダメージ。
3.現存する地球生態系の全壊滅。
尚、この作戦変更が承認されない場合は人類の絶滅が結果である。
この経緯において天文学会からの意見徴収が遅れ、初期の作戦発動時期を逸したことを残念に思う。
各方面と治安当局に民間人のシェルター避難を至急打診されたし。
LINK No.0245
ネメシス [ NEMESIS ]
1.米カリフォルニア大のリチャード・ミューラーが80年代に発表した論文に基づく。全ての恒星は伴星を伴うことから、太陽もこれに当たるものが存在すると仮定し、それが2600万年周期でオールロー雲を刺激し、彗星群を発生させることが恐竜絶滅につながったと説いたもの。
2.本物語において3つの用途に解釈される。
a.上記の意味そのもの。
b.群が敵に当てた呼称。
c.木星軌道上の彗星核(敵本星)への呼称。
3.ギリシャ神話に登場する、因果応報・復讐の女神
[ORGANIC DATA LINK SYSTEM ver.1.5.3]
LINK No.0257
ネメシスの敵 [ ENEMY ]
壊滅的な地表に突如出現した、ネメシスからの侵略軍について科学者たちの頭を悩ませたのは、それがロボットなのかバイオ兵器なのかということであったが、その正体は依然不明の点が多い。それは多種多様な形態を持ち、なおかつ組織性をもって行動するのだが、その攻撃戦術性に特異な一面を持つ。
奴らは絶対優位な強力ビーム兵器を持つものの、それを常に使用するわけではなく、危険率の高い地球兵器との接近、格闘戦を好む傾向があり、防衛網の手薄な所より、正面突破による戦術を好んで行う。また、地球側が戦術核兵器を使用しても、それに相当する対抗兵器が使われた例はない。
地球上の価値観として、もし逆に侵略者の立場であれば、まず細菌化学兵器を使用し、続いて遠距離からの砲撃、高空からの爆撃を考えるはずであり、それがリアリティと言うものである。
その部分の戦術的価値観のギャップが前線兵士のLSD使用量を高くしたことは無理もない。
[ORGANIC DATA LINK SYSTEM ver.1.5.3]
DATA FILE No.G-058994
東部方面第38軍 地球侵略軍に対する戦況報告 2047.3.3
国連安全保障理事会の決定による各国残存兵力の統合化と、陸、海、空の指揮系3軍統一によって前線は回復しつつあるが、ネメシスの敵に対し有効的戦果を期待できるものは核攻撃しかないのが現状である。
敵は戦術的に我々の理解力を越え、強力なビーム兵器を持ち、また不確かではあるが、我々の兵器システムへの合体もしくはコピー能力を所有しているとも言われ、ハイテク兵器への感心が異常に高いようである。
現状、戦線を維持し続ける努力をするが、国連管轄下の科学調査機関による早急な敵の正体解明と対抗兵器の開発が待たれる。
DATA FILE No.G-060502
東部方面第38軍 地球侵略軍に対する戦況報告 2047.3.3
国連安全保障理事会の決定による各国残存兵力の統合化と、陸、海、空の指揮系3軍統一によって前線は回復しつつあるが、ネメシスの敵に対し有効的戦果を期待できるものは核攻撃しかないのが現状である。
敵は戦術的に我々の理解力を越え、強力なビーム兵器を持ち、また不確かではあるが、我々の兵器システムへの合体もしくはコピー能力を所有しているとも言われ、ハイテク兵器への感心が異常に高いようである。
現状、戦線を維持し続ける努力をするが、国連管轄下の科学調査機関による早急な敵の正体解明と対抗兵器の開発が待たれる。
DATA FILE No.K-095471
防衛会議室司令所 2048.2.7
再三に渡る要請の結果、いくつかの研究報告が届いており、その結果的は未知の空間粒子NEWALONEをエネルギーとしており、敵の力はそれによるところであるらしい。またそれ以外の兵器、素材において顕著な異質特異性は見られず、対抗兵器開発として敵兵器システムコピーの検討を指示する。
LINK No.0325
ニューアローン [ NEWALONE ]
基本的に陽子の鏡像物質と考えられるが、自然界にあり得るはずのないそれが、敵出現と共に宇宙空間にありふれた物質となったことが謎である。通常クォークは磁力の紐でつながれているが、NEWALONEにはそれがなく、互いに探し求めるように空間密集と拡散を不定期に繰り返す特異性から、この名前が付く。そのエネルギー源としての力は莫大で500gのNEWALONEの起こす対消滅は原爆1000個に相当する。(もっとも空間中にナノグラム単位でも、ごろごろしているものでもないが)
敵はこれをエネルギー源として使用しており、対抗兵器として開発されたCF−345もその推進、攻撃システムにおいて利用している。
尚、この時代のハイテク兵器は脳波との連動システムを多く採用しているため1世代前の軍人(1900年代生まれ)は混乱し“ニューロン”と呼ぶことが多い。
[ORGANIC DATA LINK SYSTEM ver.1.5.3]
DATA FILE No.095651
総合参謀本部特殊研究グループ“WAR GAME”による見解 2048.2.8
国連管轄下より引き抜いた科学者イザク・スミス氏によれば、NEWALONE 利用の兵器システムは現在、我々が保持するテクノロジー及びノウハウのキャパシティにあり、具体的な検討にはいるに充分である。すでに兵器メーカーに検討を指示しており数日中にはプレゼンスが可能かと思われる。これらによる反撃作戦計画立案準備に当たられたし。
LINK No.0326
敵推進兵器システム [ ENEMY'S PROPELLANA WEAPON SYSTEM ]
NEWALONE利用を前提とするこのシステムは、それを水素陽子と共に超伝導コイル内に送り込み発生するパイオンとガンマ線を直接的エネルギー源とする。推進システムはパイオン崩壊過程でプラズマ化を経て発生するミューオン利用が考えられ、ガンマ線障壁を使い回収された熱源は補助システムを通り、レーザーやビーム兵器などの動力源として利用される。敵ビームは重粒子をその実弾として使用している可能性が高い。対抗兵器CF(Copy FIghter)345“ブラックフライ”では、それにアステロイドからの隕石雨が地球上にもたらした宇宙空間の重金属粒子を利用する。これは驚くべきことになる。なぜならCF−345“ブラックフライ”は理論性能上何の補給を受けずとも無限時間、宇宙での戦闘航行行動が可能ということになるからだ。
[ORGANIC DATA LINK SYSTEM ver.1.5.3]
DATA FILE No.N-103858-X
大統領執務室、防衛会議室議事録 2049.4.7
「第2次大戦のドイツ空襲下におけるシュペアーの兵器量産」については興味深く受け取った。その点からしてCF−345案が対抗兵器としてもっとも具体性がある。テストパイロットは中央情報局から数名のリストが上がってきている。問題の戦闘機母艦であるが、ペーパープランであったダイダロス級補給船の改造が一番早いかと思われる。
我々は近い将来のため、2万機のCF−345型戦闘機と100隻の宇宙艦艇、10万の将兵を必要とし温存せねばならないことを心してもらいたい。ホワイトサンズでの重粒子砲(BEAM)初号テスト結果もってここに第1級機密扱いにてネメシスの敵への大反撃作戦計画をスタートさせる。敵全滅を目的とする反撃作戦計画の名は
“METAL BLACK”
D−DAYは遅くとも52年中旬。以上。
LINK No.0547
メタルブラック [ METAL BLACK ]
THE
MILITALY (純然たる自由の為に軍の実施する総力戦)
ENFORCE
TOTALWAR
FOR BEAM (ビーム兵器開発)
ABSOLUTE――――――――――― LESSON (宇宙戦闘パイロット教育)
LIBERTY AIRCRAFT (推進システム開発)
CALLIER (母船の建造)
│
作戦目的 KILL OFF (敵の全滅)
この作戦計画名とそれに必要な4つのセクションとその目的の頭文字をとった暗号プロジェクト名がメタルブラックである。
その攻撃目標は木星軌道上のネメシスの彗星核にある。
[ORGANIC DATA LINK SYSTEM ver.1.5.3]
NATIONAL SECURITY INFOMATION
<TOP SECRET>
EYES ONLY COPY ONE OF ONE
PROJECT METAL BLACK : A PERMANENT FREEZE
(プロジェクトメタルブラック永久凍結)
DATA FILE......WARNING ILLEGAL FILE FORMAT...
防衛会議室、中央情報局 会話記録 2052.6.22
「国連安全保障理事会の、敵との停戦合意に基づく協定執行に当たって軍内部の統率は取れているのですか?」
「NEWALONE兵器を待たずとも通常新型兵器、特にSAAM90シリーズの実戦配備でこのところ戦局は優位に転じていた。そこで停戦といって即、繊維を沈静化する難易度はご理解いただきたい。まして散発的なゲリラ戦は軍の管轄がいである敵とて何を考えているのか?」
「実力行使をもってでも押さえ込んでもらう。ここに協定発行前に理事会側に提出されたレポートがあるので目を通していただきたい。」
「・・・・・・・・・・・・・」
「それから先日来、お願いしているCF―345テストパイロットの所在確認はどうなっているのです?軍部の不穏な動きは政治レベルの足かせとなりかねません。早急に対処して・・・」
「失礼します!参謀総長!ただいまDEFCON1(危機コントロールレベル)が発令、準戦時下に突入し戒厳令が引かれました!」
「それ見たことか・・・バカな政治家どもめ・・・敵とて・・・」
「いいえ違います!封印中のCF―345ブラックフライ戦闘機が何者かによって強奪され強行発進したのです!更新結果、目的はプロジェクトメタルブラックの完遂にあるといっています!」
「何!・・・4o$rBT$$K(JSAAM90$B%7%j!<BA)G[Hw$G$3$N$MA*6^D@@E2=$?$:$?8$F$$$?!#$=$$3$GDd@o$H$$$C$FB(!”@oOU$H$J<4o!”FCY$O$4M}2r$$$?$@@$−$?$$!#$^$6$F;6H/E**$J%2%j%i@o$073$N?$:$H$J<4o!”FC
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LINK No1120
停戦和平協定
2050年3月17日に地球側とネメシスの敵との間に結ばれた協定。その内容は戦闘兵器の使用と宇宙進出の禁止であるが協定のための交渉日時、場所、敵とのコンタクト方法などについての詳細は依然、マザーコンピューターGAIAのプロテクトに阻まれている。