オリジナル小説を書こう！コミュの冒頭の一行目をどうするか？

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
「わが輩は猫である。名はまだない」

有名な例を出すまでもなく、作品は出だしが大切だと思います。
みなさんはどんな工夫をしていますか？
それから、出だしが大好きな作品、忘れることのできない作品などがあったら紹介して下さい。

私は自分の作品の出だしの「そこは、ずっと昔から薄暗い場所だった。」というのを結構気にいってます。

冲方丁さんの商用デビュー作「黒い季節」の「走っていた。」というのも何となく忘れられません。

コメント(34)

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[2] mixiユーザー 02月22日 13:45

難しいですよね。
ある意味、その一文で読者を引きつけるか否かが分かれますし。

僕が「スゲーな」と思ったのは、
ブギーポップシリーズの第一作目の、
なんか大仰な引用文っぽいものがあったんですけれど、それです。
残念ながら手元にはもうないので、
どのような文章だったかというのは残せないんですが…。

もちろん今となっては使い古された観は否めないんですが、
それに触れた高校生の頃…七年ぐらい前になるんでしょうか。
ホントに、素直に引き込まれたのを覚えてます。

それに感化されたのか、
妙に意味ありげな文章で冒頭を飾りたくなってしまうのですが、
でも、そんな感性に任せた文章を書いても、
結局、自己満足なだけで終わってしまうというのが現状でして
むぅ…難しいですね。

[3] mixiユーザー 02月22日 23:56

冒頭に引用文を用いるのは、私も好きです。
そのような文を「エピグラム」というらしいですが、冒頭の一文以外に、このような引用文でも好きなものがあれば紹介して下さい。

私もブギーポップの引用文は好きです＞りょうたさん
霧間凪の父親である霧間誠一が書いた本からの引用という体裁になっているようですね。
他にも、小説「バトル・ロワイアル」でも金八先生、ブルース・プリングスティーン、佐野元春、ジョージ・オーウェルなんかの引用が印象深いです。

それから、天文学者のカール・セーガンもほとんどの著作に引用文があります。
彼の場合、天文学の読み物がメインですが、彼の唯一の小説「コンタクト」にも様々な文献からの引用文を各章の冒頭で紹介しています。

それとよくあるのが、「～へ捧げる」みたいなもの。
外国人はこういうの好きですね。
アドルフ・ヒトラーも「我が闘争」では、民族運動で亡くなった無名の人々に、その書籍を捧げています。

[4] mixiユーザー 02月23日 00:41

お話にも出てますが何個かパターンはあると思います。
物語本体の序章の、さらに前置き的な部分で、
ホントにファーストコンタクトの部分ですね。
こういう部分は物語のテーマを暗喩する抽象的な文章、
誰だか分からない人物の会話などが多いと思います。
作家さんによっては各章の頭に引用を置いたりする方もいます。

冒頭に印象的な台詞を置くのは、脚本でもあるテクニックです。

[5] mixiユーザー 02月23日 21:16

　僕もすごく難しいと思います。
　ただ、後に続く文章のリズムの中にそれがきっちりと乗っていればいいのではないでしょうか。
　出だしだけが、その後に続く文章と離れたリズムで独立事象として存在していてはぐれてしまっていたらどうなんでしょうか。
　でも、それがシンコペーションとして文章に変化を付けていれば、それはそれでいい気もします。
　と、言った具合でやっぱり難しいです。

[6] mixiユーザー 02月25日 00:33

私は大抵状況描写ですね。

　雪が、降っていた。
　坂越は重苦しく空を覆った雪雲を見上げながら背嚢を背負いなおした。背負い紐が肩に食い込む。金属が触れ合う音が無数に聞こえた。坂越は足元に目を落とした。前を向けば重い足取りで歩く兵士達の長い列を見なければならなかった。そしてそれは自分がその中の一部である事を思い出させた。坂越はそれが嫌だった。

　んな感じでしょうか？

[7] mixiユーザー 02月27日 23:09

みなさん貴重な意見ありがとうございます。

私も次回作について、冒頭の一文に悩んでいますが、現在のところ、

「最初の接触は、凍影の月二七日午前四時〇七分。夜明け前のことだったらしい。」

・・・という感じです。
ファンタジー系ということで、独自の月の名前を考えまして、「凍影の月」というのは2月に相当する月名です。
さずがに月日時を独自にしてしまうと訳がわからなくなってしまうと思い、そのあたりは現実のままです。
こういった「オリジナル言葉」を入れてしまうのでも有効かなと思っています。

[8] mixiユーザー 03月11日 21:33

　壊れかけ、叩いて直す。
　それはもう、ずっとずっと続けてきたことだ。

　ぷけけけけ、ぷけ、ぷけけけけ。
　変な音が聞こえる、その音源は黒猫の置物。ぼってりと時計に圧し掛かったでぶ猫で、名前はカオリさん。

　彼女が眠っている。
　ああ、さらっと彼女と表現しても世間的な「彼女」ではなくて一般的な代名詞でしかない訳で、それがもうなんというか、ちょっと泣ける。

「起きろ～！　愛のフライングぼで～！」
「ぐっは！　お、おもっ」
「重い言うなっ、殺すぞ～」

以上、最近書いたものの出だし。
微妙に情けないノリなのは気のせいでしょうか。気のせいだといいなぁ。

[10] mixiユーザー 03月11日 22:57

以前書いた自作小説の冒頭で

『ま、大抵の主人公は、いきなり故郷に帰ってくる。
しかもなんの前フリも無く。』

とやったら、何気にインパクトがあったみたいで、褒められた事がありました。
この書き出しで、一人称ですからね（笑）。

☆山吹さん
>書き出しにあまり気合を入れてしまうと（というか、その気合が
>見えてしまうと）、逆効果になる場合もあるかもしれませんね。
　自分の場合、ある程度は気合入れたほうが良いかもしれません。
なんせどんな意図で前述の冒頭を捻り出したか、さっぱり覚えてないもんですから（笑）。

[12] mixiユーザー 03月12日 00:16

最初の一行は適当。
ただ書き終わってから変えます。
２番目にインパクトのあるものを最初にするのですが、
書き終わってからしか構成が見えないことが多いです。

[13] mixiユーザー 03月12日 00:48

最初の一行目を絵にしてみる。

そして絵のキャラにフキダシをつけて台詞を言わせる。
例えばそう
-----------------------------
「あっ」（象が驚いている絵）

とさけんでいるのは象さん。どうやらおやつのリンゴをおしりでつぶしてしまったようです。
-----------------------------
というのはどうか。とてもくいつきがいいのではないかと思う。

[14] mixiユーザー 03月12日 01:24

これはもう好みの問題になってくるのかもしれませんけれど、
僕が書いた小説を友達に読んでもらった時に言われたのが、
「書き出し一発目から固有名詞は入れるもんじゃない」と。

読者の目からすれば、突然、
「××（場所）まで歩いた○○（人物）は、■■（モノ）
を見て、息を飲んだ」
みたいなことが書かれてあっても、
××ってどこよ？
○○って誰よ？
■■って何よ？
みたいな疑問符が先に立っちゃって、読めなかった、と。
もちろん、××も○○も■■も、
知っている人は知っているかもしれない単語ですけれど、
知らない人はかなり置いてけぼりですからね。
ともかく、そういうことに気をつけてますね。

最近思うのは、
携帯電話は、もうそろそろ固有名詞から一般名詞になったかな、と。
しょっちゅう携帯電話ってツールを使うんですけど、
つい二年ほど前まで、「携帯知ってる人居るかな？」とか。
そんなことでずいぶん悩んでました。
さすがに二年前ぐらいともなれば普及しまくってましたから。
でも、今でもたまに、
『【携帯】と書くべきか、それとも【携帯電話】と書くべきか』と。
そんなくだらないことで悩んでたりします（笑）

[15] mixiユーザー 03月12日 02:53

皆さんいろいろやっていますねぇ。私の場合は二つに分かれると思います。
その場面の状況描写の時。
彼は朝から憂鬱だった。角を曲がるたびに右を見て左を見手を繰り返している。まるで何かにおびえているようだ。・・・
いきなりインパクトを与えたい時。
「うあああああああああああああ」とか
「嘘だ!そんな事認められない」とか
いろいろやってます。
りょうたさんの携帯と書くべきか、それとも携帯電話と書くべきかにかんしては私も悩む時があります。これは色々意見があると思うので、私の場合は携帯電話と正式名称で書いてます。

[17] mixiユーザー 03月14日 01:37

＞　山吹　さん
あぁぁ、いえいえ。ごめんなさい！
アレが正しいっていうワケではなくて、
たまたま友人にそういうことを言われたことがあって、
「あぁ、確かにそうかも」とか。
そんなことを思ってしまったっていうだけで。

もちろん、そういう技法的なものもあると思うんですよ。
冒頭から固有名詞ばんばん出して、
でも読者をほうっておかない、みたいな。
ただ、悲しいかなたぶん僕の腕ではできないかな…と（笑）。
作品の雰囲気とかによって、様々ですよね。確かに

＞　携帯電話
　ですよね。
　携帯、って書くと。携帯電話を知らない人には
　（居るかどうかは分かりませんが）
　携帯式の…何？　とか。そういう疑問を生む結果になりそうな感じで。
　僕も出来るだけ携帯電話って書いてるんですけど、
　『ケータイ』って、カタカナで書くことも多いですね。
　ほとんどお茶を濁す程度ですけれど（笑）。

[18] mixiユーザー 04月05日 12:35

毎回特にこれと言って深く考えた事はないんですが、
冒頭句で小説と作品の基本テーマが分かる様にしています。
あとは、とあるシーンからいきなり物語を初めて
インパクトの有る出だしに工夫しているというところでしょうか。
「扉をあけるとモーリーがそこに立っていた。」とか。（笑）
余り会話からスタートする事はないですね。ちょっとモノローグ
っぽい雰囲気になってしまったり、その後の文をつなげるのが
難しいので。あくまでも個人的なものですが・・・・。

[19] mixiユーザー 04月12日 21:33

私はとにかく破壊力重視ですね～
以前のでは

　私は今まで一度として人の死に関わった事がないし、これからもまたそうであると信じていたけども、やっぱりそれは単なる希望的観測でしかなくて、いわゆる予定は未定であって決定でない仮定レベルの話でしかないことを彼は教えてくれたっていうか見事に死んじゃってるよコノヤロー。

ってがあります。
本当はその一文だけでコイツ日本語うめぇよって言われるような文章を書きたいのですが、なかなかそうもいかない……

遅くなりましたがはじめましてのご挨拶を。

[20] mixiユーザー 04月12日 21:55

あんまりくどい、というか技巧を凝らしすぎた書き出しというのも人をひきつけにくいのじゃないかなぁと思います……　
書いてる人が、「どうだ！　この書き出しはいいだろう！」って言ってるようなのは、けっこう落とし穴だと思います。適度にあっさり適度にインパクト。

自分は短編連作専門なのですが、
『切符を出そうとコートのポケットに手を入れると、何か、なめらかな形をしたものが指に触れた。』
ってのを書いた事があります。それで出てきたのは入れた覚えの無いドリフトグラス（浜辺に落ちているガラスの欠片）っていう書き出しをやったことがあります。

何気なく始まってするりと作品世界に入ってしまう。そういう書き出しが理想ですね―――……

[21] mixiユーザー 04月18日 02:52

どうもこんばんわ、貴重な意見が多くてボクも一筆
僕の場合は場所の説明が多いですね

機械都市のビル郡の只中
夜の帳が都市を覆い隠す時
摩天楼の天辺に落ちる人影

赤き血を帯びた月の光に照らされる横顔は
鉄の仮面に半分覆われ、瞳の色は青く輝きを無くし
鉄仮面に覆われてない側の顔は長く伸びた一房の前髪に隠れ
夜とともに現れる彼を人は恐れを帯びた声で叫ぶ
ジャックが来た！！今宵も血を求めてジャックがやってきた！！と
彼の名はジャック、中性に名をはした切り裂きジャックの末裔だ、と

今書いてる小説の冒頭ですが、少し劇調な言い回しで
今かいてる小説がどんな舞台なのかどういう世界なのかっていうのを
簡単に説明するのに使いますね～
このままサスペンス調で進めるもよし
ライトノベルなら次のページでいきなり

「とち狂った格好で恥ずかしげなモノローグ入れて何をしてるかと思えば
部下のあたし放って置いて悪の怪人ごっこですか！！」
「配置は終わったのか？」
「えぇえぇ終わりましたよ、社長が遊んでる間にみんなで終わらせました！」

みたいなドタバタにも持っていけて楽かなぁ

[22] mixiユーザー 04月19日 00:07

　はじめまして。

　ん～…ジャンルによって違いますね。引用する事も良くあります。基本は、冒頭で状況説明ですが…。やっぱりそれだとひきつけられないのかなあ。

　「時代小説」

『（妙な新入りがいる）
　その噂は、新選組内ではかなり広がっていた。
　この時、新選組は隊士募集を行っていた。ちょうど屯所内では、希望者たちが勝ち抜きの試合をやっているところである。土方は、面をつけた一人の男の凄まじい太刀さばきに驚いていた。
「あの男、長州の間者ではあるまいな」』

　「時代小説以外」

『ぽたん、ぽたん、ぽたん…

「あれ」
　私はそう呟いて、天井を見た。
　しかし、どこにも雨漏りがしている気配は無い。確かに雨は降っているが。』

　時代小説は、司馬遼太郎の影響を受けているので、冒頭が会話文になってるんだと思います。読んだ作家さんの影響もあるんじゃなかろうかと。

[23] mixiユーザー 08月10日 17:53

はじめまして。

最近書いている物語の冒頭は、
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
　薄ら寒い。
　それも当然だった。
　オレは出荷時と同じ状態、……つまりまったくの裸でいたし、ここの気温は常に十度前後を保っている。
　そろそろ眠くなる頃だった。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
という感じです。
最初に書き始めたときは「そろそろ眠く～」が冒頭の一文だったのですが、気温について触れておかなきゃならないと気づいたので変えました。

僕は大体が、会話分か、主人公の胸中のセリフか、あるいは状況を端的に表した短い文にします。
分かりにくすぎることなく唐突に放り出された一文、というのが自分にとって理想の書き出しですね。
※状況によりけりですが。

[30] mixiユーザー 08月11日 20:11

皆さんの意見とても参考になります。

ずううううううっと前、小学校の頃、
「読む人を引きつける作文を書くとき、
一番最初の行をセリフにすると良い」
というのを授業？教科書？で習って以来、
セリフからはじめるときはいつもそれを
思い出します笑。

最近書いた小説の冒頭（最初に一文）は、

１）学校に遊びに行こうと言ってきたのは及川だ。

２）八月に入ったばかりの昼下がり、園崎君、
　　とカウンターの中にいた店長に呼ばれて、
　　黎はくるりと振り向いた。

３）背が高い。

です（全部別の話です。短期間にぱかぱかっと
書いたので…。全部別の話です）。

私は「最初はこうはじめよう」とかあんまり
考えない方です。冒頭で全体の雰囲気が
決まってしまう方なので、イメージができあがる
まで書いては消し、書いては消しします。
冒頭をいきなり思い付いてそのままが～～～っと
いける場合もありますし、１０回近く書き直したり、
ＥＮＤマークを付けてから書き足したりする
場合もあります。

個人的には冒頭などは「降りてくる」ものだと
諦めてます笑。

[31] mixiユーザー 09月07日 21:29

たしか恩田陸さんの『三月は深き紅の淵を』という作品で、書きはじめに悩む作家の話があったハズ…

自分は、『MAJOR』で作文が「カキーン」から始まっているところが上手いと言う先生の台詞をみてから、ずっと覚えています。

[34] mixiユーザー 09月07日 23:41

なかなか興味深いテーマだったので書き込みさせていただきます。

僕が読んだとある本によれば、書き出しは「見ただけでその小説の骨格がわかる」ようなものが理想だそうです。スレ主さんの出した「吾輩は猫である。名前はまだない」はその典型例として紹介されていました。ライトノベルではロードス島戦記の「ロードスという島がある」が典型例だとか。

しかし、そう言われても難しいですよね。
ただ、できれば避けるべき書き出しというものはいくつかあると思います。

たとえば「僕の名前は～」という自己紹介から始まるのはやめたほうがいいと思われます。そんなものは読んでいけばわかることだし、むしろ事細かに説明しないと見えてこない主人公像では読者も困るでしょう。
また、「時は２０ＸＸ年」とか「ここは～大陸の～」などと突然、長々世界観を語りだすのもやめたほうがいいです（一、二行程度なら構わないかもしれません）。読んでるほうは「いきなりなんだ？」と思いますし、説明が長いと最初から読む気がなくなってしまうかもしれません。

ここからは僕個人の考えですが（ちなみに僕はライトノベルしか書きません）、コミカルな場面から始まる場合はセリフから書き出すのがお勧めです。一発で主人公の性格がわかるような印象的なセリフならなおよいでしょうね。
また、バトル系の小説ならいきなり戦闘シーンから始まる「ホットスタート」もお勧めします。この時、登場人物の武器や能力について細かく説明する必要はないです。それは後々語ればよいこと。まずは読者にこの小説でどのようなバトルが展開されるのかを見せるのが主な目的なので。

以上、非常に基本的なことだけ書かせて頂きました。長文失礼。

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