相棒～警視庁ふたりだけの特命係コミュの相棒12 第1話「ビリーバー」２時間スペシャル

2013年10月16日(水) 8:00～10:09pm

右京は甲斐享の彼女、笛吹悦子から最近、享の様子がおかしい、と相談を受ける。どうやら「みんなの動画」というサイトで「火の玉大王」と名乗る男の生放送にハマっていると言う。「９．１１同時多発テロがアメリカ政府の陰謀」「富士山は今年中に噴火する。それも人為的に。」など様々な諸説を配信している「火の玉大王」こと綾辻（忍成修吾）は陰謀論者のようだ。

心配になった右京は、享を尾行しその行動を探ろうとする。すると「火の玉大王」を中心に手をつなぎ、夜空に向かって宇宙船を呼ぼうとする享の姿が…。本当に享は「火の玉大王」に心酔しているのだろうか？右京も流石に首をかしげてしまう。

そんな折、大東亜産業の専務・高山（大原康裕）の遺体がホテルで見つかった。所轄によると服毒による自殺の模様だが遺書は無く自殺理由は不明とのこと。そのニュースを見て妙に気になっている享に右京は気づくが…

右京は真相を探るため「火の玉大王」の生放送に潜入するが、図らずもネットの放送上で享と会話してしまうことになり、調べていることが明らかに。観念した享に一連の理由を聞くと、たまたま見ていた「火の玉大王」の生放送で、「10年ほど前エルドビアで起きた日系人社長人質誘拐殺人事件に日本政府の陰謀が潜んでいた」と言う説を偶然耳にしたのだという。人質を見殺しにしてしまったその黒幕は、当時エルドビア日本国大使館に勤務していた警察官僚だという。

警察庁の次長で享の父・峯秋は当時エルドビアに赴任しており、陰謀説にしては妙にリアルだと感じた享は、父親とは犬猿の仲だが、真相が知りたいという思いで「火の玉大王」に接触したという。そして、当時殺害された社長をサポートしていたのが、先に自殺体として発見された高山だった。

高山の遺体を鑑識した結果、効き目の違う2種類の毒物が検出された。鑑識の米沢によると、解剖した医師も自殺と断定するには疑問の余地ありということで、他殺だという可能性が出てきたという。そんな中、係長に昇進した捜査一課の三浦は参事官・中園から高山の自殺について極秘裏に調査しろという命を受け、部下の伊丹と芹沢を捜査に当たらせる。

右京と享は、人質誘拐事件で殺害された社長の息子の猪瀬（石田卓也）から事件当時の状況を聞く。当時、エルドビア政府は誘拐ビジネスを増殖させるため、身代金の支払いに反対。海外企業も同様に支払いを拒否していたが、裏ではネゴシエーターを使い、誘拐犯と交渉していたという。しかし、法外な金額に交渉は決裂、それが原因で猪瀬の父は殺害されたらしい。そんな話を亡くなった母親から聞いたという猪瀬は、死んだ高山専務とも面識はないという。

そんな折、峯秋が何者かに誘拐されてしまう。エルドビアでの社長人質誘拐殺人事件と関係があるのか？だとすれば、高山専務の死は自殺か、他殺か？そして峯秋を誘拐した犯人の狙いとは？右京と享がその真相に迫る！

脚本：輿水泰弘
監督：和泉聖治