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怖い話スキーコミュの山中の老婆

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友人Sから聞いたお話。
本人ではなく、Sのお兄さん(以下S兄)の体験談です。

S兄は鳶職で、これがまたなかなかイカツイ。見た目から中身まで。楽しい方ですけど。
そんなS兄が、高校を卒業した頃のお話だそうです。



卒業旅行と銘打って、S兄を含めた男四人で、会津若松に一泊しようということになりました。
(※自分の地元は仙台で、ここいらの小学校の修学旅行といえば会津若松が定番。そんな懐かしの地に行ってみようぜってことだったみたいですね)

S兄の友人が取り立ての免許と親の車を携えて、いざ会津若松、男四人旅。

目的地では記憶を頼りに観光地を巡り、さんざんバカ騒ぎをしてきたそうで。



さて、件の事件が起きたのは、帰りの道中。



一泊ということで、二日目もギリギリまで遊んでいたS兄達。帰りもすっかり遅くなってしまい、日が変わってもまだ山道を抜けられなかったそうです。

どのルートを辿ったのかは不明。そこはSの記憶力が足りませんでした。
ただ、高速ではなく、下道をを走っていたことだけは分かっています。

そんな山道です。

さすがに四人共疲れ果て、休憩をしようということになり、山道によくある、トイレと自販機が設置された無料の駐車場…そこに車を停めました。
トラックの運ちゃん達が重宝しているアレです。

おそらく、かなりマイナーな道だったのでしょう。
他に車は無く、ぽつんとS兄達の車だけが停まっていたそうです。

駐車場からトイレ・自販機までは少し離れていて、薄暗くて何だか嫌な雰囲気。霊感の有無に関わらず、自販機の明かりだけってのは嫌なもんです。

トイレに行きたかったのは、S兄と友人一人。あとの二人は車に待機。
待機組はついでに何か飲み物をと、トイレ組におつかいを頼みました。

さっさとトイレを済ませた二人は、トイレ入口前にある自販機で飲み物をアレコレ買いはじめました。

…と、S兄が異変に気付きます。

待機組の二人が、必死な顔で激しく手招きをしていました。早く戻ってこい、そう叫ぶ様に。

トイレ組は何だ何だと、わたわたと飲み物を抱えて車に戻ります。
S兄は助手席、もう一人は後部席へ。


S兄「なに、どうしたの」

待機組A「頼む…。視線だけで見て…。入口の方…」



入口…?

言われた通り、視線だけで駐車場の入口を見ました。





そこに立つのは、お婆さん。
お世辞にも清潔とは言えない、白い布を纏った、紛れもなくお婆さん。





トイレ組「…ッ!!!!!!!!!!!!!」






嘘だ嘘だそんなの絶対に有り得ない。近くに町も村もない。家なんてない。なんで。どうして。

S兄達四人は、文字通り凍りついたそうです。
時刻はとっくに深夜。東北の春先ですので、あんな薄い布の様な着物では寒いなんてもんじゃありません。

明らかに、全てが矛盾していました。

全員が顔を合わせずに真っ直ぐ前を向き、そのままの状態でこの場をどう対処するかを相談します。


とりあえず警察呼ぶか

いやもうさっさと出よう

いやいやあの婆さんに近寄るのはヤバいでしょ

でもアイツさっきから動かないし

どうすんだよ怖えよアレ


まとまらない意見の交換。
誰かがまた何か言葉を発した瞬間でした。


待機組A「おいS兄!窓閉めろ!!」


それはもはや怒声に近かったそうです。

確かに窓が少し開いていました。タバコの煙りを逃がす分だけが。

S兄はその声に驚きながらも、怒声の意味を理解しました。



入口から消えていたのです。お婆さんが。



反射的に窓を閉めました。幸い、少ししか開いていなかったので、完全に閉まるまではすぐでした。

窓が閉まった次の瞬間―――





バンッッ!!!!!!





張り付いていました。
お婆さんの顔が。ベッタリと。

物凄い形相だったそうです。本当に。今まで見たことがない程の。


S兄「…!!鍵だ鍵!!ドアロック!!!!早く!!!!!!!」

待機組A「は、はい!!!!!!」

慌ててドアロックをかけ、四人は運転席側に固まる様にして、震えながらお婆さんを見ていました。



ガチャ…

ガチャガチャ…

ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!!!!!!!!!!!!!





四人「うわあああああああああああ!!!!!!!」





お婆さんがしきりにドアを開けようと、外からノブを引っ張りまくっていました。





ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!!!!!!!!!





「おい!行けよ!もう行こうぜ!早く車出せって!帰ろう!!」

誰が言ったか、それとも全員が叫んだか、待機組Aはアクセルを思いっきり踏んで車を出しました。

四人は怯えながら、泣きながら、その恐怖を分け合って、その後はノンストップで帰宅したそうです。





その日、陽が昇る前に自宅についたS兄は、その当時からガタイが良くイカツイS兄は、真っ直ぐ親の寝室に行き、

「…一緒に寝ていい?」

と言ったそうです。





笑えるかもしれませんが、オレもきっとそうします。

とんでもなく恐かったと、S兄は翌朝、泣きながらみんなに話したとか。

恐怖で涙するというのは、そうそう無いことだと思います。

お婆さんが何者だったのか、人か人非ざる者か…定かではありませんが、どちらにせよ、奇怪な体験談ですよね。

想像するだけでゾッとします。

生身の人間だったとしたら…その方が怖い気もしますが。

コメント(11)

会津、今年行きました。どの道だったのでしょあせあせ(飛び散る汗)車であちこち走りましたが、夜の山道は通らなかった。


もし通ってたら私も見たのでしょうか。ゾクッとした霊体験はあっても、恐怖という体験をしたことがないので、こんな体験したら、夜出歩くなんてできないかも。


暗闇からお婆さんが出てきそうあせあせ(飛び散る汗)恐ろしい・・・・
> 茶とらんさん
もうお兄さんが可哀相で可哀相で…。相当怖かったんでしょうねえ…。

S兄さん可愛いハートひよこ
見たこと無いから何とも言えないけど幽霊って居るんですね泣き顔
怖い‥
> 妖怪☆送り犬★さん
会津⇔仙台での道中ですので、R4か…R4に合流するまでのどこかだと思うんですよ。
しかし山道となると、やはりR4沿いが濃厚かと…。

しかし本当ですよね。夜出歩けないですよね。
四人で居たことが救いだったんだと思います。当時の彼等は18歳そこそこですからね。
よくトラウマにならなかったな、と。

> あ!Cha-yu(17)さん
果たして幽霊か人間か…ってのは、友人Sと討論になりまして。
その中で、ちょっと怖い現実説が一つ出まして。

お婆さんはもしかして捨てられたんじゃないか?

…っていう。
不謹慎な説ですが、実際にそう言った事件があったと思います。
仮にお婆さんが認知症だったりして、世話に疲れた娘or息子夫婦が…。

それはそれで、物凄く恐ろしいことだと思いましたね。

> JohannRuiLouist?さん
異常ですよね。少なくとも、正常な事件ではなかったと思います。

> マスラオさん
そう、それです。ちょっと怖い現実説。

お婆さんが捨てられていたとしたら?本当は助けを求めていたとしたら?有り得ないと思われた状況が、有り得たとしたら?

そういう意味でも、怖い話かなと思いまして、掲載させていただいた次第です。
人間の怖さか霊的な怖さか…と。

> 隣の眼鏡さん

きっと根底にはあるけどある程度封印してるんでしょうね手(パー)泣き顔


私すぐにリアルに想像するのでシワだらけの顔に、白髪を振り乱し、目を剥いたお婆さん、想像しちゃいましたあせあせ(飛び散る汗)


うちの姉も、私の手を握ったつもりで霊の手を握り、失神しました。かなりのトラウマで、封印してます。つい、思い出話にその話題を出すと『やめてexclamation』と真っ青になって震えるからタブーです。

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