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☆北京に住んでる人☆コミュの「中国の生命観の歴史」に関する報告会

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みなさん
お世話になっています。
山口直樹@北京日本人学術交流会です。

第184回北京日本人学術交流会においては、中国科学院自然科学史研究所で博士号の学位を取得され、現在、武漢工程学院外語学院で日本語を教えておられる久保輝幸氏に「中国の生命観の歴史」というテーマで報告いただきます。

久保氏には、以前、2009年の第14回学術交流会で「中国本草学史と園芸史」というテーマで報告いただいたことがありますが、植物学の歴史などに造詣の深い方です。
今回、13世紀までの中国の自然観と生命観の歴史という興味深いテーマで報告いただきます。
西洋の自然観、生命観との比較や、中国の自然観、生命観が日本に与えた影響も報告される予定です。
関心にある方には、得られるものが多い貴重な場となるでしょう。
参加を希望される方は、7月30日(木曜)深夜までに以下のフォームまでお申込みください。

https://creativesurvey.com/reply/ef457668d43d37a4da27f05b6b2ed1


以下の要領で開催されます。
どうぞよろしくお願いいたします。
◎第184回北京日本人学術交流会
◎日時;2015年8月1日(土曜)午後3時開場、午後3時半開始食事をとりながらの歓談、
質疑応答など午後8時半ごろ終了予定。
◎場所;加藤屋新源里店
住所:朝陽区新源里1号(左家庄橋東30メートル路南)食屋そがいの2階です。
電話番号:010-64685171
http://www.dianping.com/shop/15860077
添付の地図をご参照下さい。
くわしくは申し込んでいただいた方にお知らせします。
◎;テーマ;「中国の生命観の歴史」
◎報告者;久保輝幸氏(武漢工程学院外語学院)

◎参加費;貸切で多くの、飲み物や日本料理が用意されます。社会人(企業派遣留学生含む)200元;留学生、学生;100元(運営費、資料代、食事代など)
◎言語;主に日本語(部分的に中国語)


(要旨)
 人類はその誕生以来、光合成が行える植物に依存して生き残ってきました。動物を食べる場合も例外ではありません。しかし、それら植物と人々の関わり方は変化を続けて、現在では人工的に光合成を行う技術の開発が進んでいます。これは、植物への依存関係からの独立が可能になろうとしていることを意味しています。そこで、人類は植物とどのような関わりをもってきたのか、今その歩みを顧みるべき時にきているのではないかと考えます。
 また、さらに大きな視点でみると、19世紀にメンデルの遺伝法則やダーウィンの進化論が登場し、それらが受け入れられるにしたがって、人々の生命観、自然観に一大変革をもたらしました。そこに語られる生物間の生存闘争が、そのまま(あるいは誤解を伴って)人種間での生存競争に適用され、植民地主義の正当化や優生学の誕生をもたらすことになったのです。さらに、20世紀半ばに遺伝の物質的機構が明らかになって、人々の生命観は人体をより物質的にとらえるようになってきました。現在、人工多能性幹細胞(ES細胞やiPS細胞)の研究と開発がもたらしうる未来は、日本でもよく語られるところなので贅言しませんが、ここ数年、脳の神経システムの解明も驚くべき進展をみせていて、大脳に外部から電気的に情報を送り、思考や記憶を人工的に操る研究まで行われています。つまり、脳の精神機構も物質的(や電気的)に解明しようという流れが加速しているのです。アメリカでは国家として脳科学を重点項目と見据えて、この分野で勝負しようとしています。
 このように、今日私たちの生命観や自然観は生命科学の進展と密接に結びついており、今後も大きく変化し続けていくことでしょう。一方で、いわゆる西洋哲学や近代科学が東アジアに紹介される前の日本や中国では、人々はどのような生命観や自然観をもっていたのかは忘れ去られがちです。そこで、今回の発表では、主に13世紀ごろまでの中国の生命観について植物と人類との関係を通してみていきたいと思います。

 中国の植物文化を考えるうえで、まず注目されるのが漢字です。たとえば、「竹」はタケの葉の象形文字であり、「韭」(韮)は地面から生える様子を表す象形文字であります。しかし、漢字は象形だけではなく、寧ろ形声文字のほうが多いのです。たとえば、「葡萄」は外国語の発音を表したと考えられています。また桐は木偏が木本を表し、同がトウと呼ばれる樹木であることを表す形声文字です。
 ハスの各部位には様々な専用漢字があります。『爾雅』(1世紀ごろ)に「荷、芙蕖なり。其の茎茄、其の葉蕸、其の本藌、其の華菡萏、其の実蓮、其の根藕、其の中的、的の中薏なり」とみえます。このほか「芙」「蓉」や「蜂巣」などの名もありました(郭璞注)。こうした細かい分類は、大自然に存在するすべての植物を記載したいという科学的な目的ではなく、恐らく多くの場合は生活において分類の必要があったため、名付けられていったものと考えられます。つまり、植物にかかわる多種多様な漢字は、人々の生活と植物との密接な結びつきを示しています。
 現存最古の中国の詩集『詩経』には多くの植物名が現れます。しかし、そのなかで特定の植物を賛美した詩は皆無といってよく、多くの植物名は詩人の感情や状況を暗示する役割を担っていました。特定の植物を賛美した文学作品が現れるのは、『楚辞』の「橘頌」に始まります。この「橘」はタチバナではなく、ミカンのことと考えられています。当時の楚国には「南橘北枳」という次の諺があります。

  橘淮南に生ずれば則ち橘と為り、淮北に生じれば則ち枳と為る。葉徒だ相似るのみにして、其の実は味同じからず、と。然る所以は何ぞや。水土異なればなり(『晏子春秋』)

 中国は淮水を隔てて気候風土が大きく変わるため、淮水より北で橘を育てると、味が悪くなるのでしょう。これは同じ植物が環境条件によって性質に違いが現れたにすぎないのですが、当時の人は本質に変化があったとみていました。これは物類相感とよばれる現象の一つです。一方で、科学的な観察に基づく記載もみられます。戴凱之(466年に南康太守)が著した『竹譜』には、タケの生活史を約60年周期とするなど、竹の性質が詳しく記されています。
 北宋では、知識人の植物に対する見方が大きく変化しました。たとえば周敦頤は、泥水に育つ蓮が茎をまっすぐ伸ばし、透明感のある美しい花を咲かせる姿に感銘し、「愛蓮説」を作りましたが、ここには後に宋代理学と呼ばれる思想が垣間見えます。植物の外観を表層的にとらえるだけでなく、その内面や本質を理解し、それを天理としてとらえて、自らの人生に理想とすべき姿を見いだそうとする傾向が生まれた。周敦頤の弟子にあたる程頤は、有名な儒学者であった邵雍を尋ねた際、牡丹の花見に出かけようと誘われました。程頤が花に興味はないと遠慮すると、邵雍は「物には皆、至理がある。私達はふつうに花見をするのではない。その目的は造化(造物者の働き)の妙を観察することである」と諭し、程頤はやっとその意を得て、花見に付き添ったという逸話があります。宋代の理学は自然の原理を究理し、人の本性を理解すること(格物致知)を目的としており、植物の変種や美しさも、その観察対象となっていました。
 この他、北宋では古典にみられる古い解釈や注釈を疑う疑経主義が興り、伝統的な解釈にとらわれない新しい解釈を求める雰囲気がありました。一見すると、欧州のルネサンスに似て、北宋に生物について科学的な観察が行われたように感じられるところですが、決してそうではありません。思索的に偏重し、とくに類比推論が多く、それも論理的にも不十分なものでした。また実証的な手段で裏付けする姿勢は極めて乏しかったと言わざるを得ません。たとえば、植物の変異についてメンデルのように実際に実験を行った記録はなく、宋代では花粉の働きも理解されていませんでした。このあと南宋では、花卉栽培を清廉高潔な行為としてとらえ、隠遁生活と結びつける傾向が強まりました。趙時庚や王貴学は自らランを栽培し、その経験を『蘭譜』に書き残しています。明代では、自然観や生命観は天人合一の傾向がさらに強まり、隠遁と結びついていくことになりました。こうした中国の自然観や生命観は、当然ながら日本にも影響を与えてきており、日本の思想史を深く解明するうえでも一定の役割が担えると期待できます。
(以上)
北京日本人学術交流会代表:山口直樹(ngodzilla2185@gmail.com)
http://j.people.com.cn/96507/97399/6683166.html
これまでの北京日本人学術交流会の記録
http://www.nihonjinkai.org.cn/html/doukoukai/beijingribenrenxue-jiaoliuhui/201105/19-1072.html

北京日本人学術交流会についての映像記録
http://j.people.com.cn/94475/8510911.html

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また、先生は専任講師をメインとし、対外漢語教育の専門課程を経たか、
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積極性、専門性共に他校と比較して優れているという評価を得ています。
2014年1月に東京日本橋(神田)校を開校、6月には天津にも開校。北京2カ所(五道口本校、幸福ビル校(亮马桥))、
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