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麻布ゴルフ倶楽部コミュのそもそもの勘違い

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そもそもの勘違い

「自分に合ったゴルフクラブがある」と思うことがそもそもの間違いと説くのは、
世界で初めて中空アイアンを設計したクラブデザイナーの竹林隆光さんだ。
自ら創業したクラブメーカー「フォーティーン」の社長で、
日本オープンゴルフのベストアマといった輝かしい経歴を持つ
一流プレーヤーでもある竹林さんにクラブ選びの極意を聞いた。

◇   ◇   ◇

自分に合ったゴルフクラブ――。
実はそんなものはありません。
本来のクラブとは、「こんな球を打ちたいから、こういうクラブがほしい」というものなのです。

スポーツで道具を選択する際の基準は「目的」です。
例えば魚釣り。竿を選ぶとき、決して「自分に合った」という基準では選択しないはずです。
海でタイを釣るためとか、川でアユを釣るためといったふうに、
「目的」に合わせて選ぶものだからです。

南アフリカの有名なゴルフ選手、アーニー・エルスから依頼され、
2000年の全英オープン用としてユーティリティーを作ったときのことです。
彼から受けた依頼の内容は、
「風に負けない、レイアップした(曲がらない)ティーショットを打つためのクラブがほしい」というものでした。

これこそ私が言いたいことなのです。
「こんな球を打ちたいからこんなクラブがほしい」
「こんなゴルフをしたいからこんなクラブがほしい」――。
プロの選手は、自分の「目的」に合わせてクラブをオーダーしているのです。

◇   ◇   ◇

目的に合ったクラブを選択できたとしても、
ただそれだけで思い描いていた球が打てるわけではありません。
例えば高い弾道のドローボールを打つために
フックフェースで低重心のドライバーを買ったとしても、
すぐに思い描いた弾道は出ないと思います。
クラブの性能どおりに打てるようになるための「練習」が必要なのです。
「練習」とは、クラブとその持ち主が良い関係を築くためのものです。
何もしないでいい関係が築けることはありません。

今のあなたのスイングは、これまで使ってきたクラブによって作られたものです。
自分で定めた目的に適したクラブを手に入れ、
その目的に合ったスイングを身に付けるための練習を繰り返せば、
当然のことながらあなたのスイング自体も変わっていくはずです。

ただし、ヘッドスピードが足りないと打てないクラブがあります。
基準は難しく考えないで下さい。
「プロ並み」か「それ以下」か。それだけで十分でしょう。
例えば「2アイアン」を打ちたいと思っても、
ヘッドスピードがないと、これは打てるものではありません。

◇   ◇   ◇

クラブを選ぶ場合、いろんな「データ」が氾濫していて迷いますよね。
クラブのヘッド体積、シャフトの硬さ、スイングのヘッドスピード、
打球の初速、ボールの回転数……と、枚挙に暇がありません。
さらに最近はデータを計測して詳細に分析してくれる機械も増えてきました。

でも、データはクラブ選びの「本質」ではありません。
データはあくまでも「説得するための材料」なのです。
いわば、クラブを買う人と売る人の信頼関係を補うためにあるといえるでしょう。
例えば、初めて会った人に「あなたにはこのクラブが合っていますよ」と言われて、
すぐに「はい、そうですか」と数万円もするクラブを買いませんよね。
そこで、データを示して説得するわけです。

うちにいらっしゃるお客さんも、
私が「インパクトでフェースが開いてボールに当たっていますね」
と言うだけではなかなか信じてくれない。
そこで登場するのが計測・分析のマシンというわけです。
このマシンで実際にフェースが開いて当たっている画像を見せてあげてから、
サイドスピンの回転数をデータで示すと納得してくれるのです。

自分のスイングのウイークポイントを補うクラブを買いたいと思ったら、
信頼できるインストラクターなどにアドバイスを頼むのが良いでしょう。

◇   ◇   ◇

クラブを選ぶときには、
まず「ミスの出ないクラブ」を選ぶことを第一に考えたらいいでしょう。
最近は試打ができるようになりました。
その際に、「すばらしい球が出るけれどもミスも出るクラブ」よりも、
「すばらしい球が出なくてもミスが出ないクラブ」を選ぶべきです。

例えば日本オープンで、「飛ぶけど曲がるドライバー」と
「飛ばないけど曲がらないドライバー」のどちらを選択するかといえば、
100人中全員が後者を選ぶでしょう。
なぜなら、ラウンド中にスコアが大きく崩れるきっかけは、
取り返しのつかない大きなミスをしたときだからです。
いいスコアを出すことがゴルフの目的ですからね。

クラブをテストするときに点数をつけるとわかりやすいですよ。
すばらしいショットが出たら5点、その次が4点。
一番悪いショットが1点というふうに。
3日間、打ってみて、1日だけ5点が多いクラブより、
3日間通して1点のないクラブがいいですよ。

◇   ◇   ◇

ゴルフクラブはこの10年でものすごく進化しました。
今のクラブは昔に比べて打球が曲がらない。
10年前と比べ、ドライバーの曲がりは3分の1ぐらいです。
最新のクラブで打ちながらコース脇の林にまで曲げてしまっている人は、
昔のクラブなら隣のホールに飛んでしまったことでしょう。

ボールも進化しています。
むしろボールが進化して、それにクラブが追いつく形で進化しています。
今のボールはドライバーで打ったときにスピン量が毎分1000回転くらいは少なくなっています。

回転数が少ないということは、つまりボールが吹けあがらず飛距離が出るということです。
最近はボールの芯とその周りのゴムや樹脂などの硬さを変え、
強く叩いてボールが大きくつぶれたときには回転数を抑え、
弱くたたいたときは回転数が多くなるといったボールなども開発されています。

ただ、クラブ、ボールともに進化は限界にきました。
なぜならクラブの反発をめぐる規制強化が象徴するように、
ゴルフルールの総本山である「R&A」
(ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・セント・アンドリュース)や
「USGA」(全米ゴルフ協会)などが、
クラブやボールの進化を抑える方向で規制強化に取り組んでいるからです。
今後はさらに進化の先回りをして、どんどん規制を強めていくことでしょう。

ですからメーカーはこれから、今までのような「劇的な変化」を
うたい文句に掲げてクラブを販売することができなくなります。
これまで年々クラブの飛距離は伸びましたし、曲がりも少なくなりました。
今後はパーシモンの末期のように、
「形がかっこいい」などといった観点で他社製品との違いを強調しながら、
クラブの完成度を高めていく方法を探らなければならいでしょう。

一方、ゴルファーも考え方を変えなければなりません。
初日に「自分に合ったクラブはない」と言ったのは、
実はこれからのことを言っています。
つまり、ドライバーを買い換えればそれだけで飛距離が伸びる時代は終わった。
だから、自分の目的を持ってクラブを選ぶ必要があるのです。
そして、そのクラブを「打ちこなす努力」を続けることの重要性が、
ますます高まっていくのです。


著者紹介
竹林隆光(たけばやし・たかみつ)
クラブデザイナー

略歴
世界で初めて中空アイアンを設計。
現在は創業したクラブメーカー「フォーティーン」代表取締役社長。
著書に「竹林隆光徹底検証ゴルフクラブアイ2006」(学研)など多数


日本経済新聞より・・・


コメント(2)

いやあ、ずっと読んでてすんげえ感動しました。

あのフォーティーンの社長さんだったのですね。
そうそう、前々から思っていた事です。

「このクラブは自分に合っている」とか「合っていない」
とか言う人が多い事を・・・

その前に自分の技量だと思うのです。

そりゃ、20年も30年もやっていて、今更、スイングを変えることが出来ない
という人は、自分のクセを補ってくれるクラブ
ってのはあると思うんですよね。

でも、発展途上人レベルの人が言う言葉じゃないと思うんですよね。
そういう前に、ちゃんとしたスイングを追及しましょう。
と常々、思っていました。

そういう意味で、この記事はさすがだと思ったわけです。

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