日本国憲法の前文は、自国だけの狭い了見を離れて、世界の中に機能する日本へとむしろ強調点を置いている。ここではこの前文を日本語訳と英語との比較を行ないながら再読してみたい。
憲法前文（日本語）
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
憲法前文（英語原文）
We, the Japanese people, acting through our duly elected representatives in the National Diet, determined that we shall secure for ourselves and our posterity the fruits of peaceful cooperation with all nations and the blessings of liberty throughout this land, and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution. Government is a sacred trust of the people, the authority for which is derived from the people, the powers of which are exercised by the representatives of the people, and the benefits of which are enjoyed by the people. This is a universal principle of mankind upon which this Constitution is founded. We reject and revoke all constitutions, laws ordinances, and rescripts in conflict herewith. We, the Japanese people, desire peace for all time and are deeply conscious of the high ideals controlling human relationship and we have determined to preserve our security and existence, trusting in the justice and faith of the peace-loving peoples of the world. We desire to occupy an honored place in an international society striving for the preservation of peace, and the banishment of tyranny and slavery, oppression and intolerance for all time from the earth. We recognize that all peoples of the world have the right to live in peace, free from fear and want.
We believe that no nation is responsible to itself alone, but that laws of political morality are universal; and that obedience to such laws is incumbent upon all nations who would sustain their own sovereignty and justify their sovereign relationship with other nations. We, the Japanese people, pledge our national honor to accomplish these high ideals and purposes with all our resources.
憲法前文（日本語）
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
憲法前文（英語原文）
We, the Japanese people, acting through our duly elected representatives in the National Diet, determined that we shall secure for ourselves and our posterity the fruits of peaceful cooperation with all nations and the blessings of liberty throughout this land, and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution. Government is a sacred trust of the people, the authority for which is derived from the people, the powers of which are exercised by the representatives of the people, and the benefits of which are enjoyed by the people. This is a universal principle of mankind upon which this Constitution is founded. We reject and revoke all constitutions, laws ordinances, and rescripts in conflict herewith. We, the Japanese people, desire peace for all time and are deeply conscious of the high ideals controlling human relationship and we have determined to preserve our security and existence, trusting in the justice and faith of the peace-loving peoples of the world. We desire to occupy an honored place in an international society striving for the preservation of peace, and the banishment of tyranny and slavery, oppression and intolerance for all time from the earth. We recognize that all peoples of the world have the right to live in peace, free from fear and want.
We believe that no nation is responsible to itself alone, but that laws of political morality are universal; and that obedience to such laws is incumbent upon all nations who would sustain their own sovereignty and justify their sovereign relationship with other nations. We, the Japanese people, pledge our national honor to accomplish these high ideals and purposes with all our resources.
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コメント(29)
英文、上から十行目の We, the Japanese people, からは行分けするべきだったが、うっかりして分けていないが、日本文では分けてある。
ここでもお気づきだと思うが、「日本国民」と日本語訳されている箇所は英文では3箇所ほどで「私たち、日本人民は」と英文では書かれている。
この「国民」は、これはスペイン語訳（COLEGIO DE MEXICO版）では日本語から訳されたのでLa Nación (英語でThe Nation)になっている。
英語原文を見ると、これは重光、幣原、吉田、その他の日本の当時の自由主義者たちも関与していたのだが、もともとは日本人が人民として自覚してほしいという意図があったのではないか？ とも思える。
ここでもお気づきだと思うが、「日本国民」と日本語訳されている箇所は英文では3箇所ほどで「私たち、日本人民は」と英文では書かれている。
この「国民」は、これはスペイン語訳（COLEGIO DE MEXICO版）では日本語から訳されたのでLa Nación (英語でThe Nation)になっている。
英語原文を見ると、これは重光、幣原、吉田、その他の日本の当時の自由主義者たちも関与していたのだが、もともとは日本人が人民として自覚してほしいという意図があったのではないか？ とも思える。
もっとも、PEOPLEを「人民」と訳すのも基本的には硬いので、いくぶん左翼文献的な雰囲気が出てきてしまう。同時に「ポピュラー」の訳語としても「人民」を使うこともあり、考え物である。「PEOPLE」というバーブラ・ストライザンドの歌った歌も、「人民」ではおかしい。しかし、ここでは憲法という「国際法上の準拠価値」を有する政治的文書として単なる「ひとびと」では政治的コンセプトとして取り扱いにくいので便宜的に「人民」とする。
しかし、では何故、「国民」と認識しないのか。それは憲法自身が「日本人民」が「国民」になるための要件を述べているからだ。三大義務の制定がそれだ。日本には人民はいろいろな形で存在しえるが、国民になるためには条件が必要らしいのである。
しかし、では何故、「国民」と認識しないのか。それは憲法自身が「日本人民」が「国民」になるための要件を述べているからだ。三大義務の制定がそれだ。日本には人民はいろいろな形で存在しえるが、国民になるためには条件が必要らしいのである。
憲法前文の初めの部分は、いろいろな古典的[社会契約論](ルソーだけではない)に影響されている。
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日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
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まず[選挙された国会における代表者]を戦前の体験を思い出してかどうか知らないが、異様に信頼している。
現在の有様を見れば[現実と違っているから改憲して現実に近づけよう]という国会議員の白々しさに気がつくというものだろう。
この理想主義をどう受け止めるのか。それは久野収氏の著作「憲法の論理」にも論じられている一点だ。
。。。。。。。。。
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
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まず[選挙された国会における代表者]を戦前の体験を思い出してかどうか知らないが、異様に信頼している。
現在の有様を見れば[現実と違っているから改憲して現実に近づけよう]という国会議員の白々しさに気がつくというものだろう。
この理想主義をどう受け止めるのか。それは久野収氏の著作「憲法の論理」にも論じられている一点だ。
さて、ちょっと久野収氏（以後、久野収）の指摘を見る前に、始めの数行で僕の驚嘆したことをここに書いておく。
小泉内閣は憲法前文から『自衛隊の平和貢献』を引き出したそうだが、もちろんそんなことはどこにも示唆されていない。ただ僕が驚いたのはこの前文に『平和貢献』という訳語が一切登場していないことなのだ。
英文で次の章句があって：
the fruits of peaceful cooperation with all nations
それが次のように訳されている。
「諸国民との協和による成果」
つまり、なんと『平和貢献』は日本語憲法前文には『協和』となっているのだ。実は僕は、この訳の策術を見破ったという点で『小泉内閣のスタッフ』に感謝しなくてはならない。しかも、このpeaseful cooperationを、戦後そして現在の英語教師や英語学者や憲法学者は、どうして『協和』のままにして安心しているのだろうか？ 少なくとも、あの英語の達者な重光葵や幣原喜重郎、吉田茂は気がついていただろう「あること」がある。それは戦後の『国体保持』勢力の問題だろう。今、これを僕流に直訳することを許していただきたい。そして、それを日本語前文に当てはめていただきたい。事態は、僕の驚嘆したその事実をあなたにも知らしめるのではなかろうか。
『すべての諸国民に対する平和貢献の成果』
小泉内閣は憲法前文から『自衛隊の平和貢献』を引き出したそうだが、もちろんそんなことはどこにも示唆されていない。ただ僕が驚いたのはこの前文に『平和貢献』という訳語が一切登場していないことなのだ。
英文で次の章句があって：
the fruits of peaceful cooperation with all nations
それが次のように訳されている。
「諸国民との協和による成果」
つまり、なんと『平和貢献』は日本語憲法前文には『協和』となっているのだ。実は僕は、この訳の策術を見破ったという点で『小泉内閣のスタッフ』に感謝しなくてはならない。しかも、このpeaseful cooperationを、戦後そして現在の英語教師や英語学者や憲法学者は、どうして『協和』のままにして安心しているのだろうか？ 少なくとも、あの英語の達者な重光葵や幣原喜重郎、吉田茂は気がついていただろう「あること」がある。それは戦後の『国体保持』勢力の問題だろう。今、これを僕流に直訳することを許していただきたい。そして、それを日本語前文に当てはめていただきたい。事態は、僕の驚嘆したその事実をあなたにも知らしめるのではなかろうか。
『すべての諸国民に対する平和貢献の成果』
この平和的協力関係の規模については憲法は、ある特定団体や組織ではなく、まさにその主語、主体が[主権の存する]WE, THE JAPANEASE PEOPLEであることが非常に重要です。
政治学者高畠通敏は晩年、平和部隊結成とその一二年の青年の参加義務付けを提案しています。同時に日本の青年たちが一部の青年たちにこれを委任したがっている現状を嘆いています。これはこの憲法前文の主体が現在どのようなものであるかを時代的に物語っているようです。
水道も、電気も、ガスも、食糧生産供給も、「平和」までも、「誰かがやってくれている」便利な文明圏の、あるわずかな期間の寓話を生きている社会がそこにあります。
この問題は、すこし棚上げしておきましょう。
政治学者高畠通敏は晩年、平和部隊結成とその一二年の青年の参加義務付けを提案しています。同時に日本の青年たちが一部の青年たちにこれを委任したがっている現状を嘆いています。これはこの憲法前文の主体が現在どのようなものであるかを時代的に物語っているようです。
水道も、電気も、ガスも、食糧生産供給も、「平和」までも、「誰かがやってくれている」便利な文明圏の、あるわずかな期間の寓話を生きている社会がそこにあります。
この問題は、すこし棚上げしておきましょう。
ではPEACEFUL COOPERATIONが、なぜ小泉内閣のときに「平和貢献｣という日本語で日本国民に、自衛隊援護の言葉として操作されながら伝わったのでしょうか。
１）これは日本語憲法が国内向けに日本人民を操作するために当時の保守勢力によって翻訳されたものでありながら、
２）国際的には、国連加盟の際にも、現在に至るまでも、英語の原文が[日本国憲法]であると国際的に認知されてきた事実があり、
３）そのことを外務省は、当然、日常のごとく意識に叩き込まれてきたからです。
ロサンゼルスで、占領軍の官僚だったハンス・ベアワルドと25年前話していたとき、[日本国憲法は、最初の一行からいかなる人類をも引き込む力がある]と言っていましたが、それは「peaceful cooperation with all nations」の成果をもって、という言葉の美しさにあるのです。
この「美しさ｣を偏狭な現実主義者たちは、軽蔑したいのです。
１）これは日本語憲法が国内向けに日本人民を操作するために当時の保守勢力によって翻訳されたものでありながら、
２）国際的には、国連加盟の際にも、現在に至るまでも、英語の原文が[日本国憲法]であると国際的に認知されてきた事実があり、
３）そのことを外務省は、当然、日常のごとく意識に叩き込まれてきたからです。
ロサンゼルスで、占領軍の官僚だったハンス・ベアワルドと25年前話していたとき、[日本国憲法は、最初の一行からいかなる人類をも引き込む力がある]と言っていましたが、それは「peaceful cooperation with all nations」の成果をもって、という言葉の美しさにあるのです。
この「美しさ｣を偏狭な現実主義者たちは、軽蔑したいのです。
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」
それでも、日本語が全く操作されたものかというと、いろいろな意味で『平和憲法としての存在』を固守している。
We, the Japanese people, acting through our duly elected representatives in the National Diet, determined that we shall secure for ourselves and our posterity the fruits of peaceful cooperation with all nations and the blessings of liberty throughout this land, and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution。
文章そのものを検討することは、古関彰一氏『日本国憲法の誕生』のような書物のような形で憲法成立の分析をするのとは別の側面も持つ。
acting through our duly elected representatives in the National Diet
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し・・・
この初めの部分から、私たちはいくぶんずっこける気持ちを持つのは、それが代表制への戦後の現実を私たちがかみ締めているからだろう。しかし、この現実との隔離に居直ったり絶望したりしては、私たちはキリスト教徒ほどにも歴史をしっかり生きることは出来ないだろう。代議制民主主義の理念は、選挙という民意反映の方法を捨てない限り『理念』として存在していたほうが健全だというのが久野収氏の意見でもあった。
ここで触れておきたいのは、『政府の行為』という表現についてである。英語ではthe action of goverment.
それでも、日本語が全く操作されたものかというと、いろいろな意味で『平和憲法としての存在』を固守している。
We, the Japanese people, acting through our duly elected representatives in the National Diet, determined that we shall secure for ourselves and our posterity the fruits of peaceful cooperation with all nations and the blessings of liberty throughout this land, and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution。
文章そのものを検討することは、古関彰一氏『日本国憲法の誕生』のような書物のような形で憲法成立の分析をするのとは別の側面も持つ。
acting through our duly elected representatives in the National Diet
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し・・・
この初めの部分から、私たちはいくぶんずっこける気持ちを持つのは、それが代表制への戦後の現実を私たちがかみ締めているからだろう。しかし、この現実との隔離に居直ったり絶望したりしては、私たちはキリスト教徒ほどにも歴史をしっかり生きることは出来ないだろう。代議制民主主義の理念は、選挙という民意反映の方法を捨てない限り『理念』として存在していたほうが健全だというのが久野収氏の意見でもあった。
ここで触れておきたいのは、『政府の行為』という表現についてである。英語ではthe action of goverment.
・・・政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する
・・・and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution．
国家主義者の面を持つルソーの例で言えば（社会契約論 第三篇第一章）、立法権は完全に主権を持つ人民のものであり、執行権は主権者（集合体としての人民）に委任された政府が持っているが、あくまで政府の力は主権者に規律されている。政府は、ここでは『特殊的行為』を、主権者の委任による『公人』の資格でものごとを行なうに過ぎない。
これを考えれば、この憲法前文は政府の過去の行いを思い出させながら、同時に将来における同じ過ちをも射程においており、人民（訳では国民）に『あなたの主権はどうなっている？』と、問い直すかのように、1946年に憲法設立の宣言をさせている。do firmly establish this Constitution！！！！ 英語のニュアンスの強さを、ここで確認しておきたい。
・・・and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution．
国家主義者の面を持つルソーの例で言えば（社会契約論 第三篇第一章）、立法権は完全に主権を持つ人民のものであり、執行権は主権者（集合体としての人民）に委任された政府が持っているが、あくまで政府の力は主権者に規律されている。政府は、ここでは『特殊的行為』を、主権者の委任による『公人』の資格でものごとを行なうに過ぎない。
これを考えれば、この憲法前文は政府の過去の行いを思い出させながら、同時に将来における同じ過ちをも射程においており、人民（訳では国民）に『あなたの主権はどうなっている？』と、問い直すかのように、1946年に憲法設立の宣言をさせている。do firmly establish this Constitution！！！！ 英語のニュアンスの強さを、ここで確認しておきたい。
「かあ」さん
英語は簡単なのです。いろいろ例えば[平和協力]を[協和]にしたりとか、保守派の策略が混ざった訳文を読まされています。
ただ、いまのところ、専門家に問い合わせていることがあります。
前文は憲法制定のときいち早く出来上がったにもかかわらず、第一項の天皇条項が時間的に後からはめ込まれたために、何回か危機に遭遇しているのではないか、というのが僕の印象です。
特にここにある国際的に開かれた感性を持つ[日本人民]の形成を１)阻止しようとする勢力 ２）せせら笑う勢力 ３）率先しようとした勢力 があり、第三の勢力はかなり現在劣性にあることは認めなくてはなりません。
その原因を探るのも大切ですが、この僕の記事がある程度、議論につながってくれればと思います。この連載は断続的に続きますが、一応、[前文」の全文を一度だけ再訪しただけで終わるつもりです。
英語は簡単なのです。いろいろ例えば[平和協力]を[協和]にしたりとか、保守派の策略が混ざった訳文を読まされています。
ただ、いまのところ、専門家に問い合わせていることがあります。
前文は憲法制定のときいち早く出来上がったにもかかわらず、第一項の天皇条項が時間的に後からはめ込まれたために、何回か危機に遭遇しているのではないか、というのが僕の印象です。
特にここにある国際的に開かれた感性を持つ[日本人民]の形成を１)阻止しようとする勢力 ２）せせら笑う勢力 ３）率先しようとした勢力 があり、第三の勢力はかなり現在劣性にあることは認めなくてはなりません。
その原因を探るのも大切ですが、この僕の記事がある程度、議論につながってくれればと思います。この連載は断続的に続きますが、一応、[前文」の全文を一度だけ再訪しただけで終わるつもりです。
すこし休んだので、すこしづつ始めます。
日本朝鮮関係の江華島事件あたりからの歴史をスペイン語で追っていました。
日清戦争の主要な戦場は朝鮮半島で陸奥外相らは東学党の運動をことごとく壊滅しました。日露戦争はロシアの南下攻勢にこうしたものですが朝鮮民衆の多くを犠牲にしています。日韓併合のもとの朝鮮はまさに臭いものには蓋の現実が戦後日本の側にあります。
東学党の運動
三一独立運動
光州事件
この三つの朝鮮民族の戦いに深く敬意を表します。日本人として民衆という立場にわれわれは何度立つことができたでしょうか。
征韓論についても、もう少し僕たちは掘り下げる必要があります。
敗戦後、1946年にイタリアは国民投票で「王制」を廃棄しましたが、この事実も、戦後日本の教育は隠し通そうとしています。
日本朝鮮関係の江華島事件あたりからの歴史をスペイン語で追っていました。
日清戦争の主要な戦場は朝鮮半島で陸奥外相らは東学党の運動をことごとく壊滅しました。日露戦争はロシアの南下攻勢にこうしたものですが朝鮮民衆の多くを犠牲にしています。日韓併合のもとの朝鮮はまさに臭いものには蓋の現実が戦後日本の側にあります。
東学党の運動
三一独立運動
光州事件
この三つの朝鮮民族の戦いに深く敬意を表します。日本人として民衆という立場にわれわれは何度立つことができたでしょうか。
征韓論についても、もう少し僕たちは掘り下げる必要があります。
敗戦後、1946年にイタリアは国民投票で「王制」を廃棄しましたが、この事実も、戦後日本の教育は隠し通そうとしています。
また、この休憩中、もちろん3月11日が過ぎ去り、国民は日本の薄っぺらな報道体制に踊らされ続けています。最近、ある局面では現実の深刻さと比例した立ち直りがあり、ある程度の情報も伝わるようになりました。当初援助に来たドイツ部隊が3日ほどで帰国したその4ヵ月後に、彼らがいた時期の放射能濃度が異常に高かったことを国民は知らされました。
原発地域は、実はエネルギー問題における自衛隊的分担思想の犠牲になっています。既にここで述べました『誰かがやればいい』という思想です。
ところがそれは『その地域』を越えて東京都市圏まで放射能が降り注ぐ現実を想定していませんでした。つまり『想定外』は続いているのです。
９条に疑問を突きつけながら、「国防は誰かがやればいい」という思想を見てきました。しかし、その思想は『誰か』の行う行為を軽視しています。彼らの外地での小さな行ないで（それが平和貢献という名であったとしても）、オフィス街を歩くあなたが爆死しかねないのが現代です。
もちろん、そんなことは自衛隊がなくたって起こりえるではないかという問題もあります。しかし、『因果関係』の関連連鎖は自民党的（現民主党的）『平和貢献』によって連鎖の結果に対する重みを増すことでしょう。要するに?「やる」場合には『やらねばならない』論理を補強してくるでしょう。?「いいわけ」をする場合には『必然性』を『言い立て』『宣伝』し『正当化』することになるでしょう。
つまり、自民党や小泉的な論理は［自衛隊と「平和貢献」］を硬く結び付けようとし、かなり、その意図を成功させているのです。
さて、また憲法前文に戻りましょう。
原発地域は、実はエネルギー問題における自衛隊的分担思想の犠牲になっています。既にここで述べました『誰かがやればいい』という思想です。
ところがそれは『その地域』を越えて東京都市圏まで放射能が降り注ぐ現実を想定していませんでした。つまり『想定外』は続いているのです。
９条に疑問を突きつけながら、「国防は誰かがやればいい」という思想を見てきました。しかし、その思想は『誰か』の行う行為を軽視しています。彼らの外地での小さな行ないで（それが平和貢献という名であったとしても）、オフィス街を歩くあなたが爆死しかねないのが現代です。
もちろん、そんなことは自衛隊がなくたって起こりえるではないかという問題もあります。しかし、『因果関係』の関連連鎖は自民党的（現民主党的）『平和貢献』によって連鎖の結果に対する重みを増すことでしょう。要するに?「やる」場合には『やらねばならない』論理を補強してくるでしょう。?「いいわけ」をする場合には『必然性』を『言い立て』『宣伝』し『正当化』することになるでしょう。
つまり、自民党や小泉的な論理は［自衛隊と「平和貢献」］を硬く結び付けようとし、かなり、その意図を成功させているのです。
さて、また憲法前文に戻りましょう。
PEACEFUL COOPERATION を「平和貢献」と訳しても、どこにも軍事的な意味は生じてこないことは今までの議論でお分かり願えたでしょう。
平和憲法として戦後に国際的に名前を確立した現憲法は、次に段において、実は当時の保守政権の傾向（天皇権威への密着度）を客観的に見て、しかも戦後の民主主義への不動の路線を踏まえていました。
次のように書かれていることの意味を十分にかみ締め、読み解きたいと存じます。
「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する」
平和憲法として戦後に国際的に名前を確立した現憲法は、次に段において、実は当時の保守政権の傾向（天皇権威への密着度）を客観的に見て、しかも戦後の民主主義への不動の路線を踏まえていました。
次のように書かれていることの意味を十分にかみ締め、読み解きたいと存じます。
「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する」
少し休みすぎでしたが異国で国籍離脱届にサインを迫られたりしていました。
もう少しスピードアップいたします。また最近の安部氏の発言は第９６条改正からといっていますが、まず彼のインフレ政策という表面的な政策が戦前の高橋是清の政策の以上に単純な猿真似であることを言明いたします。その上で、憲法前文の次の一句を読んでいただきたいと思います。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
国民は安部氏にいかなる「信託」を与えているのでしょうか。
もう少しスピードアップいたします。また最近の安部氏の発言は第９６条改正からといっていますが、まず彼のインフレ政策という表面的な政策が戦前の高橋是清の政策の以上に単純な猿真似であることを言明いたします。その上で、憲法前文の次の一句を読んでいただきたいと思います。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
国民は安部氏にいかなる「信託」を与えているのでしょうか。
強行採決後もどうにかなるというご意見がある。しかし、民主主義制度を持つ国での議会採決はそれ自体、国民の政治的対応を歴史に刻印するものだ。議会が民意を反映していないという意見には安倍の祖父がみごとに答えている。「声なき声はこの決議に賛成している」というのだ。これを６０年テーゼというならば、２０１５年テーゼは何か？しかし、民意の力で何が可能か、残されたのはほとんど数時間の感じだ。一人は無力だ、涙が出るほど無力だ。しかし、人間的にぶざまな議員たちよりはましだ。この人間の尊厳に立ち返ることを、憲法そのものが繰り返しているではないか。
今、民意の尊厳をかけようではないか。
ぼくは大使館からサインを強要されている国籍離脱届（のコピー）を大使館の前で焼く。はかない抵抗だが、それが意思表示というものだろう。状況次第で、今後、日本非国民として生きてゆくかもしれない。
今、民意の尊厳をかけようではないか。
ぼくは大使館からサインを強要されている国籍離脱届（のコピー）を大使館の前で焼く。はかない抵抗だが、それが意思表示というものだろう。状況次第で、今後、日本非国民として生きてゆくかもしれない。
（２１）で書いたように、国籍離脱届にサインを迫られてから本欄への執筆は滞った。それは2012年12月の衆議院選挙の海外投票のときであった。このとき、日本国民は改憲を標榜する安倍政権を選んだのである。
僕がメキシコで国籍を取ったのはメキシコが憲法で政治的発言をする外国人の国外追放を決めていて、メキシコ国立自治大学で教授公募に応募し、試験後に大学の上司からその条項適用の脅迫を受け、その際相談した当時の日本領事だった警察官僚「大野裕」氏から「自分のことは自分で解決してください」とはねつけられたからだ。日本官僚の反憲法的体質だが（パスポートにさえ日本人の権利保持への言及がある）、すでに外国に自宅などの資産を持っているので追放される前に自己保全のためにメキシコ国籍をとらざるを得なかった。当該の試験の教授職科目は国際政治学だった。
さて、この「憲法前文と9条」を書き始めた動機を振り返ると、やはり9条条文がどのように理解されているかという問題が自分にもあったのである。
9条の主義は「日本国民」なのである。政府が何をしようと日本国民は戦争を放棄するべきなのだ。
ここから出発するのは人民主権の主張を、昨年の6月ごろからかすかに感じることがあるからだ。戦争がいやだというのもわかる。しかし、問題は人民の主権なのだ。平和主義と民主主義にのっとった論理は、憲法の第1条からすでに始まっている。国民は自分自身で自己表示しなくてはならない。民主主義の「手続き」を国民が自分で考えなければならない。天皇制も、あなた次第なのだ。
僕がメキシコで国籍を取ったのはメキシコが憲法で政治的発言をする外国人の国外追放を決めていて、メキシコ国立自治大学で教授公募に応募し、試験後に大学の上司からその条項適用の脅迫を受け、その際相談した当時の日本領事だった警察官僚「大野裕」氏から「自分のことは自分で解決してください」とはねつけられたからだ。日本官僚の反憲法的体質だが（パスポートにさえ日本人の権利保持への言及がある）、すでに外国に自宅などの資産を持っているので追放される前に自己保全のためにメキシコ国籍をとらざるを得なかった。当該の試験の教授職科目は国際政治学だった。
さて、この「憲法前文と9条」を書き始めた動機を振り返ると、やはり9条条文がどのように理解されているかという問題が自分にもあったのである。
9条の主義は「日本国民」なのである。政府が何をしようと日本国民は戦争を放棄するべきなのだ。
ここから出発するのは人民主権の主張を、昨年の6月ごろからかすかに感じることがあるからだ。戦争がいやだというのもわかる。しかし、問題は人民の主権なのだ。平和主義と民主主義にのっとった論理は、憲法の第1条からすでに始まっている。国民は自分自身で自己表示しなくてはならない。民主主義の「手続き」を国民が自分で考えなければならない。天皇制も、あなた次第なのだ。
前段２３で9条の守護があくまで国民であることを書いているが、英文憲法における the japanese people (日本人民）と the Nation ( 国民/ 民族）の使い分けはラフなようで、以外に急所をついてくるところがある。しかもその訳の行い方で「国民」と「民族」とではかなりのニュアンスの差異が生じる。日本人は基本的には人種を規定にしてきており、アメリカのように完全な「属地主義」ではない。 そうすると日本国籍を否定されると言うことは、日本の場合、「日本民族」を国家枠の外に放つということになる。
日本国憲法は、個人が国籍離脱する自由を認めているが、国籍離脱の強制は否定している。つまり基本的人権を前提にしている。現安倍政権は「国民主権」の否定さえ言い出していることに注目していただきたい。権力側から「国民」にしてやっているんだと言っているのである。
日本国憲法は、個人が国籍離脱する自由を認めているが、国籍離脱の強制は否定している。つまり基本的人権を前提にしている。現安倍政権は「国民主権」の否定さえ言い出していることに注目していただきたい。権力側から「国民」にしてやっているんだと言っているのである。
あまりに日本の立憲主義に対するひどい状況が続くので、最近では日本には司法権力がないのではないかという声も存在している。韓国はその点人民側にまだ民主主義を守る意志(総意)が存在している。番外編になるが、次の一文から憲法前文の射程をもう一度、意識に叩き込んでほしい。
官僚の作った一連の戦争法制の全貌をまだ知りませんが、もう、立身出世主義はやめましょう。学校には権威主義的な教師は要りません。じっくり好きな学問のできるシステムを考えましょう。稲田のような主戦論者が尾崎秀実でしたが、スパイだったというので評価されています。しかし，公職にある人間は人をだましてはいけません。スパイも政治家もうそをついてはいけません。立身出世主義の学問は学者の太鼓もちの編集者によって曲げられてきました。図書館蔵書の問題をSNSの時代に考えてみましょう。キッシンッジャーは戦争製造業を続けていますが、SNSを思考の断片化として嫌っています。しかし、近代以降の書籍の発行は、特に日本では非常に権威主義的なコンテキストで生産されています。だから、日本の権威主義は異常に国籍にこだわります。囲われた権威の体系で知識階級は、庶民をだまそうとしてきたのです。最近、若者たちはこの装置に気がつき始めてきたのではないでしょうか。国境のない知識の成立にも日本の平和憲法は前文から一歩踏み出していると読むことができます。
官僚の作った一連の戦争法制の全貌をまだ知りませんが、もう、立身出世主義はやめましょう。学校には権威主義的な教師は要りません。じっくり好きな学問のできるシステムを考えましょう。稲田のような主戦論者が尾崎秀実でしたが、スパイだったというので評価されています。しかし，公職にある人間は人をだましてはいけません。スパイも政治家もうそをついてはいけません。立身出世主義の学問は学者の太鼓もちの編集者によって曲げられてきました。図書館蔵書の問題をSNSの時代に考えてみましょう。キッシンッジャーは戦争製造業を続けていますが、SNSを思考の断片化として嫌っています。しかし、近代以降の書籍の発行は、特に日本では非常に権威主義的なコンテキストで生産されています。だから、日本の権威主義は異常に国籍にこだわります。囲われた権威の体系で知識階級は、庶民をだまそうとしてきたのです。最近、若者たちはこの装置に気がつき始めてきたのではないでしょうか。国境のない知識の成立にも日本の平和憲法は前文から一歩踏み出していると読むことができます。
日本語憲法と英語原文の差異の問題は、なかなか簡単に「訳文は敗戦後の国体維持派の意図が強く出ているだけだ」とは言い切れない面がある。しかし、基本的には「訳文担当者が国体維持派をかなり意識していた」ことは確かにいえるだろう。しかし、天皇の役割については第一条から第八条まででも必ずしも非政治的な限定に縛り付けてはいない。有名な第99条の「義務」について、現在の天皇家が依然としてサポタージュしているのは非難を得ても当然だが、現在の国民は天皇家については夢見るフランス人形のような対応をしている。
湾岸戦争当時、日本は国連平和維持活動に対して人的協力をしていないという非難にたじろいでいるが、そして、それを小沢一郎たち軍事化論者たちは「普通の国」という言葉で利用しているが、国連体制の論理の中では、ドイツ、イタリア、日本は「普通の国ではない」のである。軍事的人的協力はしませんというのが正当な答えであり、非軍事的人的協力を押し出すのが国連の論理（アメリカの論理ではない!）と憲法の論理に一致している。
憲法前文と第九条との問題は、基本的には日本だけの問題ではなく、あの世界大戦の末期に芽生えた世界的な反戦争理念なのだということを踏まえて生きたい。今後も時間を見て断続的に書き続けたい。このところ、小生の心臓大動脈瘤肥大の症状やフェイスブックへの傾倒で怠慢を重ねていたが、この文章を続けさせていただく。
湾岸戦争当時、日本は国連平和維持活動に対して人的協力をしていないという非難にたじろいでいるが、そして、それを小沢一郎たち軍事化論者たちは「普通の国」という言葉で利用しているが、国連体制の論理の中では、ドイツ、イタリア、日本は「普通の国ではない」のである。軍事的人的協力はしませんというのが正当な答えであり、非軍事的人的協力を押し出すのが国連の論理（アメリカの論理ではない!）と憲法の論理に一致している。
憲法前文と第九条との問題は、基本的には日本だけの問題ではなく、あの世界大戦の末期に芽生えた世界的な反戦争理念なのだということを踏まえて生きたい。今後も時間を見て断続的に書き続けたい。このところ、小生の心臓大動脈瘤肥大の症状やフェイスブックへの傾倒で怠慢を重ねていたが、この文章を続けさせていただく。
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