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風雲児に、なる。コミュの立花隆氏と僕

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「ヨコ型探求」という視点。
氏の場合は、好奇心がある1点から深耕していく(普通はある専門を決めて、その分野を究める=スペシャリスト)のではなく、好奇心が次から次へとヨコに展開します。
田中角栄氏、共産党といった政治をテーマにしたものから、一転、宇宙に関心が移ったかと思えば、次は脳、サル学、インターネットと興味を持ったもの全てに広がっていくのです。

 自身の言によれば、「そもそも浮気性である。好奇心過剰である。それぞれ興味をひかれる分野は数々あれど、どれか一つを選べといわれると、どうしても決心がつかない。で、それ以来、ゼネラリストたることを専門とする専門家にならんと心がけ、ついに今日のような生きざまにたどりついたというわけだ(「ぼくはこんな本を読んできた」文藝春秋)」。つまり、ヨコ型探求は確信犯だった訳です。

 これはかつて自身の秘書を公募した時の試験内容にも表れています。その試験問題は、「歴代大蔵大臣の名前をあげよ」「科学者の名前をできるだけあげよ」。そして圧巻なのは、「次の人々の職業、肩書ないし仕事のカテゴリーを述べよ」という問題。挙げられている人名は「鎌田慧。米沢富美子。スパイM。川島雄三。石川六郎。平岩外四。影山光洋。C・L・ケーディス。吉田秀和。ゲーデル。森嶋通夫。山村慕鳥。米山俊直。幣原喜重郎。松井孝典。ウィルヘルム・ライヒ。那野比古。瀧口修造。フォン・ノイマン(他。あまりに多いので以下は略させていただきます)」といった具合。これだけバラバラな領域の人名をいきなり答えられる人というのは、幅広い分野に関心がある人ということでしょう。

 そして選ばれて秘書になった人は、高卒後、油絵を描き、その後放送作家になり、さらにその後コピーライターになり、作家の秘書になったという履歴の持ち主。これは自分の秘書にさえ、ヨコ型探究心のある人を置きたいということだと思います。

さらに東大の客員教授になった時の講義内容にも氏のヨコ型探求志向が読み取れます。

 氏の講義は応用倫理学という枠で「人間の現在」というテーマに基づいて、人間はいかに生きるべきかを考えさせるものでした。
そして扱われたのは、「ヴィトゲンシュタインのハエトリ壺からジョン・ケージの偶発性の音楽、非ユークリッド幾何学、シュレジンガーの猫、ドレークの方程式、ガイア理論、安楽死問題、人工知能」といったジャンルやパラダイムを越えたものでした。そこには自然科学、人文科学などというしきりはなく、これらを自由に飛び回ることが重要だと示唆する意図があったようです。

 さてこのようにヨコ型に探求することが氏にどういう天才を与えたのでしょうか?

 結果として、思想や概念や物事に対して、新しい関係づけを想像すること、つまり観念連想を容易にすることを可能にしたのだと思います。

 慶応大学の印南教授によると「創造性とは何か新しい組み合わせや関係づけである」とのこと。つまり、立花氏は自身のヨコ型探求によって、創造力、それも類稀な創造力を獲得することに成功したのです。そしてこの力が、普通の人だったら絶対しないような観念連想を可能にして、田中角栄氏の金脈を暴いたり、オウム事件では公安が関与していたという誰もがびっくりしてしまうような仮説を展開させたのです

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