香港映画脇役悪役列伝コミュの【女優列伝】モニカ･チャン(陳法蓉)

1966年10月28日､香港生まれ。15歳の時カナダ･トロントへ家族と共に移住､トロント大学でホスピタリティ･マネジメントを学んだ後､ハワイ大学に転じてファブリックデザインとマーチャンダイジングを専攻し学士号を得る。大学では奨学金を得て学費の免除を受けるなど優秀な成績を修めた。海外での学業の合間にモデルのアルバイトを経験し､高級ブランド･シャネルの直営店で大学のインターンシップを修了する。
香港へ戻ってからは小規模のレストランオーナーに就いていたが､1989年度の｢ミス香港コンテスト｣に参加しグランプリを授賞。直後TVBの専属女優に転身､90年代初めには同局のスター女優となり多数のドラマに出演する。同時に映画界からもオファーがかかるようになり､『ゴッド･ギャンブラーⅡ』(90年､テレビ放送)では､アンディ･ラウ(劉德華)の相手役に抜擢。そのクールビューティーぶりが観客たちに強い印象を残した。香港返還以降もコンスタントに映画出演を続けるなか､プライベート優先のためTVBでは拘束の多いドラマ出演を減らし､旅行番組での司会などに軸足を移していく。
99年にTVBの専属を離れた後は､香港のみならず台湾･中国本土･シンガポールまで活動範囲を広げ年1本の割合でドラマなどに出演している。映画では美貌やスタイルのみに囚われない準ヒロインもしくはゲスト格の出演を重ねて演技の実績を高め､実力派女優としての地位を固めた。
2000年代後半以降は中国本土での活動が増えていったが､ドラマ撮影の際胃に不調をきたして以降は長期休暇を取り､2013年に復帰。慈善活動にも積極的で､実生活ではダイビングを趣味とし､障害者にダイビングを指導するインストラクターの資格を香港の女性芸能人として初めて取得した。
2016年には15年ぶりにTVBの連続ドラマに出演､直後参加したチベット･ラサでの映画撮影で重度の高山病に罹り､2度目の長期休暇を取った。その後も中国本土での作品を中心に活動を続けている。

＜主な出演作品＞
ゴッド･ギャンブラーⅡ(90)、raid-ers レイダース(91)、獅子よ眠れ(92)、妖女伝説(93)、Ｇ４特工(97)、八仙飯店之人肉饅頭３【エンド･オブ･マーダー】(99)、ダブルタップ(2000)、ワン･ナイト･イン･モンコック(2004)