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ロハス(LOHAS)の登録商標の無断使用でシャープが三井物産とトド・プレスから警告
2005年12月12日
トド・プレス社と業務提携した三井物産が、健康と環境に優しいライフスタイルを表す LOHAS(Lifestyles of Health And Sustainability、日本語ではロハス、またはローハス)という商標権のライセンスビジネスを計画していることを、以前投稿しました(LOHASの登録商標からライセンス収入を目論むのは「のまネコ」の二の舞?)。そのライセンスビジネスの具体的な内容が、明らかになりました。情報源は、『三井物産、トド・プレスと組む、「ロハス」ブランド管理、ライセンス事業始動』(2005年12月11日 日経流通新聞MJ 4面)です。

トド・プレスはロハスを早くから紹介した雑誌「ソトコト」を出版する木楽舎(東京・中央)のグループ会社。ブーム前から商標の取得に動き、これまで「広告」「自動車」など大半の商標を保有する。衣料品などを持つ三井物産を合わせると2社で、特許庁が定める45分野の9割程度を占めるという。

小黒トド・プレス社長はロハスが汎用性のある言葉だけに、乱用の危険性があると判断。無断使用によるイメージ低下を避けるため、商標の取得を進めてきたという。三井物産と組んだのはロハスに対する関心が広がるにつれ、ビジネス化の窓口として、「きちんと商品化するためのノウハウを(三井物産に)期待している」と説明する。

三井物産もファッションのライセンス事業では実績を上げてきたが、「(ロハスを)横断的に商品を広げられる魅力がある」と評価したとみられる。ロハス関連商品の売上高(小売りベース)を100億円規模と見込んでおり、目標は高い。

すでにトド・プレスは10月に、ロハスの普及・基準作りを目的としたロハスクラブ(有限責任中間法人)を発足。弁護士や学者など個人と、三井物産や全日空、三越、三菱地所など法人10数社をメンバーに、ビジネスの可能性を探るとともに正しく使われているどうか見極める。来年から「ロハスデザイン大賞」を主催し、年1回選定する。一般消費者にわかりやすく浸透させ、知識を深めてもらうとの狙いだ。

ロハスという言葉が関連すると、地球環境に優しいライフスタイルの普及に努める社会貢献活動のようなイメージがしますが、流行の言葉(buzzword)を使った単なるブランドビジネスの1つでしかありません。ロハスの本質は、パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナードが、次のように喝破しています。情報源は、『パタゴニアのカリスマ創業者イヴォン・シュイナードに聞く−死んだ地球からはビジネスは生まれない』(2005年10年1日 週刊東洋経済 96〜97ページ)です。

――日本でも今、LOHASという言葉が流行し始めていることはご存じですか。

アメリカではさほど知られていないと思う。よくわからない。

――わからない? あなたの会社をLOHASと定義づける米メディアも多いのですが。LOHASとは距離を保っているのですか。

パタゴニアはLOHASと関係ない。パタゴニアの顧客とLOHASの顧客は同じだとは思うが、私たち自身は他のどんな時流の流れにも乗らない。パタゴニアは非常に真剣に環境保全に取り組んでいる。一方、多くの人たちがLOHASの流れに乗ろうとしているが、その一部は必ずしも真剣ではないと思う。LOHASは単なるマーケティング用語だ。

ロハスには背を向けるパタゴニアですが、「1% for the Planet」というプログラムの中心的メンバーとして、年間売上の1%を環境保護団体に寄付する活動に取り組んでいます。また、日本の帝人と協力して、使用済み製品のリサイクル活動も開始しました。

一方、三井物産のビジネスプランは単に商標使用からのライセンス料を徴収するだけで、それがどこかに寄付されるわけでもなさそうです。また有限責任中間法人のロハスクラブが、ロハスの適切な使用を監督することになっていますが、これもビジネスの公益性とは全く無関係です。そもそも中間法人とは、「社員に共通する利益を図ることを目的とし、かつ、剰余金を社員に分配することを目的としない社団」で、活動目的に公益性も要求されるわけではなく、同窓会とかマンションの管理組合と同じ性格の組織です。弁護士や学者を集めたとしても、法的な権威は何らありません。

ここまで読んだ人は、三井物産のライセンスビジネスを私が批判しているかのように、思われた人もいるかもしれませんが、決してそういう意図はありません。物産は、ロハスはライセンス料を払えば使うことのできる商標で、権威ある組織が認定に関わっているものではないということを、正しく消費者に伝えるべきだということです。例えば、正式な認定基準をクリアーしたものしか表示できないエコマークと、消費者が誤認するようなことがあってはなりません。

要するに、物産はロハスをグループブランドにして、一定のルールで管理することによりブランド価値の毀損、希釈化を避けようと考えているだけです。但し、すでにかなりの程度一般に周知しているロハスという言葉を、商標権者だからといって、三井物産のみが排他的に使用することに、疑問を呈する声もないわけではありません。環境活動に積極的な姿勢を打ち出しているシャープが、ロハスをプロモーションに使ったことが、物産側から警告を受けることになりそうです。

「LOHASのタネ入っています。シャープの家電」――。横浜市に先月開店した「ヨドバシカメラマルチメディア横浜」で掲げた店内販促物が波紋を広げている。

空気清浄機や食洗機など既存商品の売り場作りに「ロハス」を使った試みだが、「広告」の商標はトド・プレスが保有している。シャープは「事前に商標調査をかけ、使用可能と認識している」と話すが、小黒社長は「宣伝活動に無断で使っており、断固やめてもらう」と週明けにもシャープに警告文を出す予定だ。

三井物産とトド・プレスは「正しい普及のためのサポート」と強調する。商標使用料は数%とみられる。かつてさまざまなライセンス事業が商品を広げすぎ、ブランド価値を落とすという失敗を繰り返した。社会性のある概念だけに、明確な基準づくりと社会への問いかけが欠かせない

シャープの行為が三井物産の商標権を侵害しているかどうかは、曖昧に決着することなく、正式に法廷で争われることに期待します。その結果により、ロハスの商標登録を巡るスッキリしない点(ライフスタイルを表す一般名称を商標に登録することの適否)、が明らかになるはずです。トド・プレスが日本においてロハス普及に費やしてきた企業努力が、どの程度評価されることになるのかも、マーケティング戦略を考える立場からは興味が持てます。

個人的な意見としては、三井物産のような大企業が、このような強硬手段は取らないだろうと予想していました。ロハスが商標登録されていたことを知って、思い出したのが「グループウェア」の商標登録です。ロハスと同じように海外で普通に使われていたグループウェアを、1995年頃日本で商標登録したのがジャストシステムです(ジャストシステムブースでは、グループウェア「JOSS 2.0」をデモ)。

当時私は、「グループウェアはジャストシステムの登録商標です」というフレーズには、かなり違和感を感じた覚えがあります。しかし、ジャストシステムも他社がグループウェアという言葉を使用することをとやかく言うことまではしなかったようです。そのうち、一般名称を商標登録する無意味さを悟ったのか、いつのまにかジャストシステムの登録商標一覧からは、グループウェアは消えてしましました。

一般論で言えば、企業の知的財産権に対する意識が高まることはいいでしょう。最近は、便利になったもので、特許図書館『商標出願・登録情報』を簡単にネットで検索できるようになっています。少し検索してみると、政府が作った『クールビズ』や『ウォームビズ』を商標登録している会社もあります。なお、ウォームビズの出願者に環境大臣の名前があるとことには、笑えます。これらの商標を登録した民間企業は、何を考えているのでしょうか? 権利意識に目覚めたことはいいことでしょうが、ここまでやると企業イメージがむしろダウンするのではないでしょうか。

以下は、おまけです。

1つは、このデータベースを検索していて気づいたことです。一連の騒動の結果、「のまネコ」の図形商標登録【商願2005-69972】を出願取り下げることにしたのが、有限会社ゼンです。確かにこの登録情報はもう存在しません。しかし、現在でも【商願2005-69971】の方は、まだデータベースに残っています。事情はよくわからないのですが、こっちの方は残しておいても2ちゃんねらーは納得してくれるのでしょうか? 他人事ながら取り下げた方が無難だと思うのですが。。。

2つめは、一般名称と思われていたものが実は企業の登録商標であった事例の紹介です。こちらにまとまっています。一般名称に近い登録商標を他社が使っても、文句をつけないのが常識のような感じもしますが。。。

*実践ビジネス発想法より
http://www.planbiz.info/blog/archives/20051212_021421.php

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