バリでの出来事コミュのバリラバー

熱狂ファン”バリラバー”を生み出した大ヒットドラマ

　財閥の御曹司で不自由なく育ったジェミンと、その婚約者でやはり裕福に育ったヨンジユ。母子家庭で育ち、誰にも心の内を見せようとしない、ヨンジユの元恋人イヌク。そして幼い頃両親を亡くし、貧しいながらも懸命に生きようとするスジョン。育った環境も性格もまったく違う４人が繰り広げる愛憎劇を描いた『バリでの出来事』は、韓国で放送された時、”バリラバー”と呼ばれる熱狂的なファンを生み出した大ヒットドラマです。

　主演のチョ・インソンとハ・ｼﾞウォンは、このドラマの出演によって韓国で権威のある賞「第40回百想芸術大賞」のドラマ部門演技大賞を受賞。また、チョ・インソンとソ・ジソプが、日本でブレイグしたきっかけとなったドラマでもあります。

　スジョン役のハ・ｼﾞウォンは、『茶母（邦題：チエオグの剣）』での女刑事役で大ブレイクした女優。映画『恋する神父』『愛しのサガジ』などにも出演し、幅広い演技力を見せています。『バリでの出来事』の出演依頼時は『茶母』後の人気絶頂期で、彼女をキャスティングするのは難しいといわれていましたが、ハ・ｼﾞウォン自身が脚木を気に入ったことで、スムーズに出演が決定した、というエピソードがあります。

　ジェミン役のチョ・インソンは、韓国で00年に放送されたドラマ『ニュー・ノンストップ』で注目を浴びたモデル出身の俳優。ソン・イエジン主演の映画『ラブストーリー』も彼の代表作のひとつです。『バリでの出来事』では、派手なファッションに身を包んだ御曹司らしい脳天気な面と、スジョンとの愛に苦しむ心の葛藤を見事に表現、彼の演技の幅を広げた作品でもあります。
もうひとり注目したいのがイヌク役のソ・ジソプ。モデルとしてデビューしたあと、コメディーやバラエティー番組に出演。イヌク役の無ロでクールなキャラクターは、ソ・ジソプ自身がモデルになっているそうです。

育ちも立場も違った男女４人が偶然バリで出会い・・・

　財閥の御曹司ジェミンとヨンジユは婚約中。しかしそこに愛はなく、親同士が決めた政略結婚でした。そんなことは気にしないという風に、ヨンジユに気軽に接するジェミン。でもヨンジユの心の中には忘れられない初恋の相手イヌクの存在が。

　そんな時、ヨンジユはイヌクがジャカルタにいることを知り、旅立ちます。結婚前に、もう一度だけ愛する人と過ごそうとしたのです。
　一方、お金持ちじゃないから、という理由でヨンジユとの結婚が叶わなかったイヌグは、そのことに劣等感を持ちヨンジュに冷たく接しますが、「ここでの時間が、私の人生の最後の時間よ・・・」というヨンジユの言葉に心を動かされ、一緒にバリで最後の楽しい思い出を作ろうと決めます。

　ところが、バリの空港ではジェミンがヨンジユを待ち構えていて・・・。イヌクを大学の先輩、と紹介したヨンジュは、ジェミンと気まずい空気の中、３人でバリ観光をすることに。
　その時にガイドを担当したのが、ハ・ジウォン演じるスジョンです。彼女は、幼い頃に両親を亡くし、唯一の肉親である兄は借金を作ってばかりで貧乏から抜け出せない女性。バリヘはお全を貯めるために出稼ぎに来ていました。
バリではそれぞれに良い印象を持たないまま別れる４人。

バリで別れた４人の〃運命の歯車〃が動き出す

　ジェミンとヨンジユが韓国へ戻った直後、イヌグもジェミンの部下としてソウル本社に戻ってくることに。イヌクはもともと優秀な社員でしたが、ヨンジユにふられたあと、自ら希望してジャカルタへと転勤していたのです。そして、旅行会社の社長にお金を盗み取られたスジョンも韓国へ。頼る相手のいないスジョンは、ジェミンの元を訪れ惜全の申し入れと、就職の斡旋を頼みます。今まで出会ったことのなかったタイプのスジョンに興味を持ったジェミンは、スジョンを自分の会社で働かせることに。一方でスジョンが居候している友達の家の隣に偶然引っ越してくるイヌク。

　こうして、もう会うことなどないと思っていた４人がソウルに揃ったことによって、このあと予想もつかなかった展開を見せるのです。

　そしてソウルで再び４人が揃いそれぞれの感情がもつれ始める。

　家が隣ということで自然に交流が多くなるスジョンとイヌク。スジョンはもの静かで穏やかなイヌクに、イヌクも辛い状況の中、明るく生きるスジョンに、好感を持つようになります。また、ジェミンも自分にまっすぐに感情をぶつけるスジョンに、だんだんと惹かれていき・・・。

　そうなると面白くないのがヨンジュです。忘れられぬ恋人イヌクを取られそうだという焦り。そして仮にも婚約者であるジェミンが、自分よりもスジョンに興味を持っていることによって傷つくプライド・・・。

「身の程知らず！」

　これはヨンジユがスジョンに向かって叫んだセリフ。そう、この４人の関係には愛のもつれにくわえ、裕福か貧乏かという育ちの違いからくるプライドや劣等感も絡み合い、状況をより複雑にしていくのです。

果たして誰と誰が結ばれるのか・・・　　壮絶なラストまでの急展閉

　スジョンの気持ちも、ジェミンとイヌクという正反対の男性の問で揺れていきます。同じ環境の中、自分を見守ってくれるイヌク。強引ながらストレートにスジョンを求めるジェミン。果たしてスジョンはどちらの男性を選ぶのか・・・。
誰もが息を飲んだ壮絶なラストまで目が離せません！登場人物の誰に感情移入するかによっても、まったく違った見え方になるのも、このドラマの魅力のひとつです。

　これから『バリでの出来事』を観る方には『バリでの出来事ＤＶＤ ＢＯＸ』がおすすめです。全20話がノーカットで収録され、日本でのテレビ放送ではカットされてしまったシーンもたっぷりと楽しめます。

愛と十字架の間で揺れ動く 切ないスジョンの想いを込めて・・・

　イヌクがスジョンに自分の想いを告自し、結ばれようとした時にクローズアップされたスジョンのネックレスを覚えていますか？　クロスとハートがモチーフになっているこのネックレスは、『バリでの出来事』全体を通して描かれる「スジョンの選択」をコンセプトにデザインされたものです。
　スジョンが本当に愛した人は難だったのでしょうか？　『バリでの出来事』は、ほかのドラマのように運命の相手をはっきりと示しているドラマではありません。スジョンは最後まで、イヌクとジェミンの間で心を揺らしているのです。

　もし、あなたがスジョンと同じ立場で、正反対のタイプの男性からプロポーズされたとしたら、どちらを選びますか？この問いには、確もが簡単に答えを出せないのではないかと思います。

　このネックレスには、ふたりの男性の間で揺れ、答えを出せずにいるスジョンの心情そのものが映し出されているのです。

　スジョンのネックレスのデザインをバチョコリアが担当することに決まるまでは順調でしたが、この難解なドラマのコンセプトを表現しながら、人気が高く、美しい女優ハ・ｼﾞウォンに似合うデザインを考案するためには相当な時問が費やされました。結局はドラマの撮影スタートに問に合わなかったほど、悩み抜いて完成させたのです。

モンシユア＝私の選択という名前を持つスジョンのネックレス

　クロスとハートが重なり合ったこのネックレスは　”モンシユア”と名付けられました。フランス語で「私の選択」という意味です。
十字架は絶対的な愛の象徴であり、課せられた罪の象徴でもあります。スジョンの絶対的な愛とは？そしてどちらの男性を選ぶにしても抱くことになる罪悪感の重み・・・。

　ハートは、愛する心そのものです。正反対の男性の問で徴妙に揺れ続ける、スジョンの心情を表現しています。

　ドラマの中では、スジョンがイヌクとジェミンのどちらかを選ばなければならないシーンが何度もあります。例えば酔いつぶれたジェミンをイヌクとともにマンションに連れ帰るシーン。「そいつと行くな！」と嘆願するジェミンに戸惑いながらも、結局スジョンはイヌクの元へ行くことを選びます。しかしそのあと、ジェミンが用意したマンションに行くことを決心した時には、イヌクの手を振りほどいてまでジェミンの元へと向かうスジョン。

　共感と安らぎを与えてくれるイヌク。貧困から抜け出したいという夢を叶えてくれるジェミン。イヌクといる時にはジェミンを、ジェミンといる時にはイヌクと過ごした時間を思い出しながら、スジョンはどちらの愛を選べばいいのかと葛藤します。

　私たちの現実の中でも愛の前に心が揺れ、選択を迷うことはありますよね。誰かを愛して、その人と一生の愛を誓い、ともに歩んでいくことは本当に幸せなことですが、迷いなくその愛に辿りつくのは非常に難しいことです。自分と相手の気持ちがひとつになるタイミングのすれ違い、周囲の状況や、守りたいプライド・・・。さまざまな要因が愛の選択の障害となります。
　特にその選択によって誰かを傷つけることになる時、誰もが容易に答えを出すことはできないのではないでしょうか。

ジュエリーとしての魅力もバツグン　　愛のプレゼントにいかが？

　“モンシユア”は、ハ・ｼﾞウォンが身に付けていた可愛らしいネックレス、として韓国で反響を呼びました。
クロスもハートは、特に女性に人気が高いジユエリーのモチーフ。ドラマの内容や、ネックレスに込められたコンセプトと切り離しても”モンシユア”ネックレスは魅力的なジユエリーですね。ドラマで使用されているシルバーネックレスのほかに、ホワイトとイエロー、２種類のゴールド、シルバーピアスなどバリエーションも豊富です。

　どれも、カジユアルにもフォーマルにも活躍してくれそうなデザインなので、年齢を問わず幅広い女性に愛していただけると思います。

　あなたも自分自身で答えを出した「愛の選択」を忘れないために、そして永遠の愛の証に、そんな想いを密かに込めて、愛する人に”モンシユア”をプレゼントしてみては？あなたが女性なら、愛する人にぜひおねだりしてみてください。