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映画評論(ゲイのみ)コミュのバベル Babel

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この映画、Golden Globe賞に一番多くノミネートされているので、アカデミー賞でも有力視されています。モロッコ、日本、メキシコの3つの異なる場所で平行してドラマが進むのですが、この3つが実は根っこでつながっていることが次第にわかるのは、George ClooneyのSyrianaと似ているんですが、Syrianaではそれがある意味必然的に「みんな繋がっている」ことになるのにたいして、こちらはあくまでも全くの偶然。

このドラマ、いろんなレベルで見ることができるんでしょうね。

・裕福な恵まれた階級の人々(アメリカ人、日本人)がするちょっとしたことが恵まれない階級の人々(メキシコ人、モロッコ人)に思いもよらぬ多大なる不幸をもたらす。裕福な恵まれた階級の人々も実は不幸。

・とてつもないほどついていない人の話。

・ちょっとした判断の誤りが雪だるま式にふくれあがって悲劇へと発展していく。

・communication breakdownはいろいろな原因で至る所に存在していて、人々を不幸にしている。しかし悲劇が二人の人間の意思の疎通を再び可能にすることもある。

この映画、いろいろな不幸な人たちが登場します。

Brad Pitt演じるRichardとCate Blanchett演じるSusanの夫婦は3番目の子供の突然死によって、ぎくしゃくしだして、そのためモロッコへと傷心旅行に出ます。

彼らの二人の子供は、メキシコ人の乳母が面倒を見ることになっているのですが、Susanがモロッコで事故にあって、二人の帰国が遅れてしまうため、乳母は予定よりも長く子供の面倒を見るように頼まれます。しかし、彼女は息子がメキシコで結婚式を挙げるので、なんとしてもメキシコに帰りたいと思います。彼女をメキシコから甥(最近売れっ子のGael García Bernal)が迎えにくるのですが、、、、

菊地凛子演じる聾唖の女子高生は母親の自殺や自分が障害を持っていることなどから、疎外感を感じて、思春期のホルモン過多もあって、そのせいで自暴自棄になっていて、、、、


タイトルのBabelからも想像できるように、この映画ではモロッコ・アラビア語、ベルベル語、日本語、日本手話(?)、英語、スペイン語、フランス語が使われます。

個人的にはメキシコ人乳母に一番同情しました。Brad Pittがメークのせいか、ふけ顔でブスになっていたのにびっくり。(←ミーハー) 個人的なレベルで見ても、グローバルな政治的な視点(アメリカとアラブ世界の関係、アメリカとメキシコの移民問題、人種的偏見、差別の問題)からみても、結構落ち込みます。デートで見る映画じゃありませんね。

コメント(15)

公開を前に観てしまいました。
でももう一度ちゃんと映画館で観ます。
それからもう一度書きます。
ヒットするような気配。
「バベル」の予告編を見て知ったのは去年の夏の終わりにアメリカでだった。「TIME」雑誌に「バベル」では東京ロケにてろう者の女子校生役のRinko(凛子)が手話で演じると載ってあって、「Rinko? Who is she? I have never known the Japanese actress.」と思った私はそんなに関心を持った。なぜか?私はろう者であるので凛子という女優が手話を完璧に演じられるかどうか見確かめたかったのだからだ。それに「アモーレス・ペロス」「21グラム」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督はそれぞれのオムニバス・ストーリーが最後でひとつにまとまる上手さに才能があるからだ。数年前にアメリカで「アモーレス・ペロス」や「21グラム」を見て監督の名が知り、好きになった私は新作の「バベル」を見るの期待していた!
そして3ヵ月後で首を長くして待った「バベル」が公開された。しかし拡大公開じゃなくて単館でだった。あとでアメリカ映画ランキングをチェックしてみたら38位だった。「これじゃあ大ヒットにならないようだな」と気になった私。だが、数週間後で話題になっていて、なんと16位まであがった。それで「こりゃあ、ヒットになりそうだ。今のうちにみなくちゃ。」と思い、見に行ってきたのです。劇場内で満員!!席についた私、ワクワク。スクリーンの始まり・・

vindalooさんの書いたTOPの通りでモロッコやメキシコや東京でそれぞれの人間交差点を描く物語であります。

モロッコにて荒涼とした地で年老いた男のひとはある家族の家に向かって歩く・・ある家族の幼さな兄弟・・から始まる。
好奇心・・無用・・興奮・・危機

あの一発がモロッコでのツアーバスに乗っていた妻の胸に・・
パニック・・動揺・・悲惨・・夫婦にとって忘れかけたもの

メキシコで生まれた中年の乳母が「ある理由」でどうしても小さくて可愛い子供たちを連れ込んで・・
覚悟・・喜楽・・後悔・・命・・波乱

日本で住むろう者の娘や父親の絆がなかなかうまくいっていない・・
父や娘の会話・・葛藤・・哀れ・・性・・孤独

そして3つのストーリーは神に近づいたい人間たちが必死に昇ろうとするバベルの搭が崩壊されてしまう・・宿命にかかわるものであろう。

女優の菊池凛子さんは手話がろう者並みで出来ていて、特に印象に残る「両目」なんだ。それが「ふん、あたしの苦しみは誰にもわかるもんか」「あたしを助けてくれないわ」というような・・反感や孤独そのもでした。

それを見終わった私の評価は★★★☆☆でなかなか上出来。人の世界に伝わる思いがあれこれある秀作です。それが最高傑作だといえませんが、前作のメキシコ映画「アモーレス・ペロス」(上映時間は3時間!)がずっと良いんです。すすめますよ。

ブラッド・ピットの老けた顔は実はメークなんです。それが苦悩や悲壮感を表現するのです。監督のインタビューでそう話しています。

さあ、日本にもいよいよ公開されますね!ろう者のために日本語字幕上映も。公開後からやあなたの評価やコメントをたくさんお聞きしたいですね。
 さっそく今日観て来ました。
 実は1回目は英語版で観て、当然英語の解らない私は日本のシーンを主体に観た訳で、大体解ったとは言え疑問に残る所も有り、それで今日ちゃんと観て来ました。

 上にも述べられているように、3つの話が展開して行く訳ですが、その切り替えが飽きさせなくて、あっという間に終わってしまいました。切なくて、人生こんな事ばっかりでは無いと思いながら彼等に降り掛かる苦悩や憤りやいろんな事がほんと切なくて!

 観て損は無いと思います。切なくて涙が出たのは久しぶりでした。人は人生の内に何度か乗り越えないといけない矛盾にぶち当たる事が有るのです。きっと。
☆☆☆☆
しろくまーくん>いえ、そんな意見も多いですよ。自分の知り合いなんか、訳が解らないしお金払って暗い気分になったと。その彼に罵りましたが(笑)、。でも楽しい映画では無いので、気分を落としたく無い人にはお薦めしません。あたし、こんな暗い映画好きなんです。ダンスインザダークとか。
確かに重く暗い映画です。見る前にこのコミュでそういった映画だということを知って見たので良かったですが、前知識なく見ていたら何打このくらい映画は?と思うのではないかと思います。
菊池凛子の演技は確かに良かったですね。あとモロッコと日本とメキシコの話が上手いこと交差していき、2時間ちょっとありましたが、飽きることなく集中して見れました。
音楽や演出も良かったし、それぞれの世界で些細な過ちから不幸な出来事が起こるのですが、それでもどの世界でも人間の優しさみたいなものが感じられたし、本当に良く出来た映画だと思います。
でも単純に映画を楽しみたい人には不向きな作品だと思います。好き嫌いが分かれる作品ですね。
見て損はない映画だと僕も思いました。モロッコの少年のように膝をついてお願いしたいような、役所広司のように抱きしめたいような、気分になります。

でも映画館を出たときの嘔吐感はなんだろう、と思っていたら、翌日朝刊に、名古屋の女子高生達が映画をみた後に気分が悪くなったとの記事が。ディスコの点滅シーンが原因らしい。ふむ、それだったか。これから見る皆さんもお気をつけあれ。時々目をそらすように、とのことですよ。
☆☆☆半

 いや、俳優陣の演技は良いんです。手持ちカメラの切り返しを多用した、ドキュメンタリー的なカメラ演出も良いんです。シンプルな旋律が深く情緒的に鳴り響く音楽も良いんです。監督が意図した演出は、皆成功しているんです。

 しかし、内容があまりにも「気が滅入る」んです。先日観た『明日、君がいない』もたまたまそうだったのですが、世の中の「不条理な苦痛」ばかりを並べて一気に見せられた感じです。しかも改善の方法さえ提示してくれないのです。気が滅入って当然だと思います。

(注:以下ストーリーに関する記述があります)

 この映画で唯一涙がこぼれたシーンがあります。銃弾を受けたケイト・ブランシェットが、漸く到着したヘリに運ばれて行くシーンです。彼女が助かってホッとして泣いたのではありません。夫であるブラピが、尽くしてくれた地元の通訳ガイドにお礼のお金を渡そうとすると、ガイドは断って受け取らなかったのです。ヘリの爆音の中でさりげなく描かれた小さなシーンでしたが、この映画で唯一人の優しさを感じたシーンでした。それほどその他が全て、人間(社会)性悪説だったということでしょうか。

 人間性悪説と言うと語弊があるかもしれません。息子の結婚式から戻ってきた家政婦のおばさんの言葉を借りれば、「悪くないけど、愚かな行為をしてしまっただけ」なんでしょう。しかしその愚かな小さな行為が、とてつもなく大きな悲劇を生む事を、この映画は全エピソードで描きます。人間は悪くないのかもしれませんが、人の人生は悪い事ばかりだとでも言いたいのかもしれません。せめて救いの光でも当ててくれたら嬉しかったのですが。

 東京のエピソードは、最後に救いがあったのでしょうか?ベランダで父親に抱擁された彼女は、救われたんでしょうか?

 実は東京の話だけが、説明不足に感じてなりません。自殺した母親の話は一体なんだったんですか?なぜ彼女はベランダから飛び降りたと告げたんですか?真実は父親が殺したんですか?あの刑事に渡したメモに、彼女は何を書き残したのでしょうか?分からなくていい内容だったですか?分からなかったのは自分だけですか???

 巧い演出で作られた映画だとは思いましたが、気が滅入る内容で、結局東京で終わっているので「訳分かんなーい」という印象でした。

 友達にこの映画を薦めるかと訊かれたら、NOです。唯一、ブラピの老けメークや、東京のJ-POPカフェとかWOMBなどの見慣れた場所をこの映画の中で見たいという人にだけ勧めます。あと、人生嫌な事など何一つ無いと言っている人には勧めます。少しは「気が滅入って」下さい。
まさしく不幸の連鎖。
一人も悪人が出てこないのに、ちょっとした悪戯心で不幸がどんどんと連鎖していく。
ただ、不幸になったからこそ見えてくる心の繋がりもあり、それが希望の種火となり、あとは観た人の判断ではないかと。
僕がいちばん胸に迫ったシーンは、ケイト・ブランシェットのオシッコのシーンです。
今年、病気で死にかけた飼い猫が、猫用トイレで用を足してくれたときの事を思い出して涙しそうになりました。

それぞれのお国事情も感じられましたね。
あくまで僕個人の感想ですが。

アメリカ・・・国も傲慢なら個人も傲慢。たとえ被害者だとしても。
ただ国民に何かあったら国が勢力をあげて助け出そうとする姿勢は、「自己責任」なんて言葉を持ち出す国の議員に爪の垢を飲ませたい。
メキシコ・・・良くも悪くも陽気でいい加減。
モロッコ・・・融通が利かずに人権が希薄。個人個人は善人なのだが。
日本・・・混沌として物理的には何でもあるが、個人個人はひどく孤独。
この監督の映画は大好きなんだけど、これはちょっと期待はずれでした。

重厚な雰囲気の中で人間の細かい心理描写を捉える演出は、いつもながら凄いと思ったし、撮影も音楽も素晴らしかったけど、核となるドラマの部分が弱すぎかな〜、と。

特に東京編は、細部の説明不足もあって底の浅いドラマでしかなかった印象も。演出の力と編集の妙でそれなりに見せられたけど、正直言ってつまらなかった。
コミュニケーションの困難さや孤独といった事柄を描くにしても、登場人物の描写に立体感がないんので、それらを感じるまでにはいたらなかった。
説明不足と説明の省略によって観客の想像に委ねる、というのは違うと思うんだけどなあ。

ただし、菊池凛子演じる聾唖の女子高生が、その障害ゆえに日常生活において様々な偏見や差別的な視点に曝される、ということを簡潔に捉えた最初の方の描写はとても良かったと思う。

モロッコ編など「9.11」以降の社会情勢を批評的に捉えた視点がベースにあって、メキシコ編共々根底にアメリカ批判もあるんだろうけど、モロッコ人の描写とかはエドワード・サイードの言う「オリエンタリズム」なものを感じてしまった。

人間の愚かさや傲慢さなど描くにしても、もうすこしドラマに深さがほしかったかなあ。あれだけの上映時間を費やすなら。
個人的にこの監督の作品では『アモーレス・ペロス』がベストですな。

あ、あと警視庁の刑事役の俳優さん、カッコよかったですね。惚れました(笑)。

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