川柳月組コミュの10月句会　投句一覧

お待たせいたしました。
投句一覧です。どうぞよろしくお願いいたします。
なにかお気づきの点ありましたら、みかんまで。

【送る】

１　眠りこけているうち送り返される　　
２　愛一つ蟻がゆっくり運びます　　　
３　飛車一枚送ってくれと電話する　　　　
４　あなたからたわわな秋が送られる　　　　
５　母さんがこっそり風を送ってた
　　
６　勢いで送信ボタン押した悔い　　　　　　
７　くしゃくしゃになって送ってくれる人　　　　
８　この冬はもう送っては来ぬみかん　　
９　悲しみ十倍逆縁の葬送　　
10　アイコンタクト　二人っきりでお茶にしよ
　　　
11　あきらめを送る上弦の月だから　　
12　今風ではないけど手紙送ってる　　　　
13　回送車　つづいて流れ星ひとつ　
14　ただ咲けば良いという日を送る花　
15　またここで小首かしげる送り仮名　　
　
16　水玉の一筆箋ではぐらかす　　　　
17　厄介を丸ごと縛り宅急便　　　　　　
18　見送りの列がしているウエイブ　　
19　送信のボタンはいつも知らんふり　　
20　風になるまでのなみだを送ります
　　　　　　
21　子に送る荷物の隅に茶封筒　　　　　　　　
22　ひとことを添えて空を送っている　　　　　

【蕪】

１　私も千枚に漬けしみ込ます　　　　　　
２　入口の狭いかぶらの店にいる　　　　　　
３　蕪一切れ茶漬おかわり台風渦　　　
４　蕪二つ面取り待っている余白　　　　
５　道の駅葉っぱに惚れて買った蕪
　　　　　　
６　途中下車　千枚漬けに誘われて　　　　　　　　　
７　出刃庖丁蕪は直立不動なり　　　　
８　丸大根ですか　いいえカブラです　　
９　蕪コトコト許すも許さんも親子　　　
10　助役からもらう一億円分の蕪
　　
11　死角よりむっくり蕪が起き上がる　　　
12　一人では無いはずでしたデカい蕪　　
13　なんでもないなんでもないと蕪煮る　　　　
14　蕪一つうまく漬かれば逢いましょう　　　
15　どうなったかなぁみんなで引いた大かぶら
　　　
16　蕪澄む　お墓のこともひと区切り　　　　　　
17　「おおきなかぶ」読んで育った子が親に　　　　
18　浅漬けのかぶに昨日の話する
19　独りでもお銚子つけて蕪蒸　　　　　
20　画用紙真っ茶だって蕪は土の中
　　　
21　優勝は難しくなる蕪汁　　　　　　
22　うんとこしょ　蕪は抜かねど　どっこいしょ　　　　

【写真で一句】

１　ひょっこりと素顔をみせる酵母菌　　　　
２　体育系部活室から発酵す　　　　
３　零れると丸くまあるくなる不思議　　　　　　　
４　古くなる不平不満を吐き捨てて　　　　
５　メンソールのにおいと気配だけのこし
　
６　この星でわたしだったりなかったり　　
７　こぼしちゃったーお宝どれか分からない　　
８　それぞれの孤独を認め合っている　　
９　あの世から続く穴あり午後の納屋　　　
10　たくさんが積まれて消えていった秋
　　　
11　お商売に励んだころもありました　　　
12　8番が転がりあらかたは終わる　　
13　貧しいころの父に抱かれている写真　　　　　
14　思春期男子ほっといてくれかまうなと　　　
15　次々こぼす父のごとく母のごとく　　

16　その先の決意表す一輪車　　　　　　
17　先人の知恵は脈々　柿の渋　　　　　　　
18　許してもらう私はこれだけです　　　　　
19　あちこちに秋のかけらが落ちている　　　　　
20　荷車と登った坂と夕暮れる
　　　　
21　我が部屋に小惑星が滞留し　　　　　
22　暗くなるまでになんとかしなくては　　　

コメント(11)

最初
全て
最新の40件

[1] mixiユーザー 10月20日 00:40

【送る】
７　くしゃくしゃになって送ってくれる人　　　　
11　あきらめを送る上弦の月だから　　
13　回送車　つづいて流れ星ひとつ　
特選
16　水玉の一筆箋ではぐらかす　　　　

　　　07/　何が送られて来るのか分からないが誠意を込めた物だと分かる。
　　　11/　今宵の月が見えますか？残念なことに上弦の月ですね。
　　　13/　みんな何処かに帰ってゆく。帰れない二人を残して。
　　　特選16/　水玉で分からなくなる？まさかが起こりそうな雰囲気。

【蕪】
２　入口の狭いかぶらの店にいる　　　　　　
13　なんでもないなんでもないと蕪煮る　　　　
16　蕪澄む　お墓のこともひと区切り　　　　　　
特選
９　蕪コトコト許すも許さんも親子　　　

　　　02/　奥行きは深い。ずっと蕪が並んでいる。不思議な匂いがする。
　　　13/　何でもないことを分かろうとしたくないことを蕪は分ってくれる。
　　　16/　お墓のひと区切りは家族肉親との一線。澄み切った気持ちと蕪。
　　　特選09/　親子という理屈じゃない関係。何も言わなくてもコトコト。

【写真で一句】
22　暗くなるまでになんとかしなくては　　　
８　それぞれの孤独を認め合っている
20　荷車と登った坂と夕暮れる
特選
６　この星でわたしだったりなかったり　　

　　　22/　なんともなりそうにない現実。
　　　08/　暗い関係性。バカ騒ぎするバカも必要かもしれない。
　　　20/　荷車は荷を崩し私も疲れ切っている夕暮の坂。
　　　特選06/　この世に生まれ落ちたのは確かだけれど私はダレ？

[2] mixiユーザー 10月20日 08:49

【送る】

14　ただ咲けば良いという日を送る花　
10　アイコンタクト　二人っきりでお茶にしよ
特選
７　くしゃくしゃになって送ってくれる人

14　一見ぶっきらぼうだが、自然界ってそうかもしれないなと思った一句。
見方が面白いなと思った。
10　題を充分把握した上で、かわいげのある一句
特選7　
くしゃくしゃになって送る状態を想像してみた。
じんとする。送る人と送られる人との関係も浮かび上がる。

【蕪】

18　浅漬けのかぶに昨日の話する
22　うんとこしょ　蕪は抜かねど　どっこいしょ　　　　
２　入口の狭いかぶらの店にいる　
８　丸大根ですか　いいえカブラです　
特選　なし

18　日常の所在なさ、平和ということかも
22　物語を読むように楽しいオノマトペ。蕪はないけど加齢は来る。
2　　京町屋風の店でしょうか、ありそう。が、建物の話だけでなく
「入り口の狭い店」しかも「蕪」に店入った人の心情が立ち上がる。
絶対に男、この句のドラマ性に惹かれた。
8　カブラの認識、こんなもんかも。ひょうひょうとしたおかしみがある。

【写真から一句】

２　体育系部活室から発酵す　　　　
12　8番が転がりあらかたは終わる　　
10　たくさんが積まれて消えていった秋
特選
６　この星でわたしだったりなかったり　
　

2　若さと発酵をズバリと
12　8番って何？問題にいきそうですが、その答えの
無いところがいい
10　豊穣の秋もやがては･･･諸行無常の時間を感じた

特選6
「わたしだったりなかったり」が、響いた。そうでなければ
生き辛い場面もあるし、半分離れてわたしを客観視してる
時もあり。
大きくでた上5も輪廻転生に繋がる。
コーヒーのCMも連想しながら、深いなぁーと納得した。

[3] mixiユーザー 10月20日 09:50

【送る】

入選
10　アイコンタクト　二人っきりでお茶にしよ
19　送信のボタンはいつも知らんふり　　　　
21　子に送る荷物の隅に茶封筒
特選
17　厄介を丸ごと縛り宅急便　　　　　　
　
コメント
10/　そんなときがありました。
19/　そら責任は持てません。
21/　私は一度もしたことがないので、一度やってみたかった。
17/　気分としてはそうですが、送られたほうは？さて、どこへ向けて送ったのだろう。

【蕪】
入選
８　丸大根ですか　いいえカブラです　　
９　蕪コトコト許すも許さんも親子　　　
18　浅漬けのかぶに昨日の話する
21　優勝は難しくなる蕪汁　
特選なし

コメント
8/　どちらも美味しい！
9/　同じ鍋の中ですもん。
18/　昨日のはなしも明日の話も一人で食べるお茶漬けに。
19/　はなから優勝は期待してなかった…
　　　　　　

【写真で一句】

入選
７　こぼしちゃったーお宝どれか分からない　　
11　お商売に励んだころもありました　　　
22　暗くなるまでになんとかしなくては　
特選　　　　
18　許してもらう私はこれだけです　
　
コメント
7/　最初からお宝なんかなかったの！どれも団栗の背比べ。
11/　もうもうしんどいですね！
22/　何とかなるでしょう。
18/　ハイハイ、かわいい開き直りです。でも強か！　

[4] mixiユーザー 10月20日 11:34

【送る】
７　くしゃくしゃになって送ってくれる人　　　　
そんな人がいるって幸せですね。
20　風になるまでのなみだを送ります
怖いですね。

【蕪】
９　蕪コトコト許すも許さんも親子　　　
親子って　そうですね。
13　なんでもないなんでもないと蕪煮る　　　　
溶かしてしまいましょう。
20　画用紙真っ茶だって蕪は土の中
フフフ　なぞなぞでした。

【写真で一句】
１　ひょっこりと素顔をみせる酵母菌　　　　
まさにそんな雰囲気。
５　メンソールのにおいと気配だけのこし
見事に逆の感じを面白く思いました。
特選
９　あの世から続く穴あり午後の納屋　　　
忘れ物があるのでしょう。

[6] mixiユーザー 10月20日 16:02

【送る】
７　くしゃくしゃになって送ってくれる人　
13　回送車　つづいて流れ星ひとつ　
特選
３　飛車一枚送ってくれと電話する　

７／自分をくしゃくしゃにしてまで送ってくれる人　凄い！
13／急いでいるのに乗れない回送車通過　えッその次は流れ星。現実と空想と。

3／「飛車一枚」に色々なものが想像でき面白い
　　一枚というからには、まずお金？写真？下着？チョコレート？楽しい。
　　その事を電話で言える相手がいることも羨ましい。

【蕪】
２　入口の狭いかぶらの店にいる　　
18　浅漬けのかぶに昨日の話する
21　優勝は難しくなる蕪汁　
特選
９　蕪コトコト許すも許さんも親子

2／美味しい「かぶら蒸し」を食べさせてくれる京町家のお店にいる　ワ・タ・シ。
18／もう少し漬かっていたいと思うかぶに「昨日の話」　　ふんふん。
21／蕪の煮崩れてトロトロになった様子と優勝の行方との取り合わせの妙

９／時間をかけて煮含める蕪に親の心情が現れていて、親子ってこういうモンだ
とつくづく思う。

【写真で一句】
２　体育系部活室から発酵す　
14　思春期男子ほっといてくれかまうなと　
特選　なし

2／この写真から発酵までの距離感が面白い。
14／思春期男子　ややこしかったなあ。

[7] mixiユーザー 10月20日 16:03

「送る」

入選
９　悲しみ十倍逆縁の葬送
８　この冬はもう送っては来ぬみかん　　
20　風になるまでのなみだを送ります

特選
７　くしゃくしゃになって送ってくれる人

９/逆縁の悲しみ、本当につらいと思います。
８/毎年送ってきてくれたのに今年は・・・切ないです。
２０/なみだが乾いて風になるまでの大切な時です。

７/くしゃくしゃの泣き顔でしょうか、うれしいですね。

「蕪」

入選
14　蕪一つうまく漬かれば逢いましょう　　　
22　うんとこしょ　蕪は抜かねど　どっこいしょ　　
21　優勝は難しくなる蕪汁　

特選
15　どうなったかなぁみんなで引いた大かぶら

１４/うまく漬かった蕪を分け合う楽しさ。
２２/蕪は抜かねどがユニークです。
２１/あたたかい蕪汁を食べながらしょうがないと納得できたのでしょうか。

１５/ほほえましく感じます。みんなで力を合わせて引いたその後、
どうなったのでしょう。

「写真で一句」

入選　
13　貧しいころの父に抱かれている写真
６　この星でわたしだったりなかったり　
19　あちこちに秋のかけらが落ちている　　　　　

特選　
22　暗くなるまでになんとかしなくては　　　

１３/リヤカーを引いている面影が見えてきます。
６/写真のわからない部分とわたしだったりなかったりが合っている気がします。
１９/秋のかけらは物悲しいです。

２２/そうですね、ここから知恵の出しどころです。

[8] mixiユーザー 10月20日 18:25

コッコさんの選句選評、
別の場にアップされていたので、
こちらにコピペさせていただきます。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

コッコ選

【送る】
　　
５　母さんがこっそり風を送ってた
お蔭であせももできずに大きくなりました。
　　　

11　あきらめを送る上弦の月だから　
感情は潮の満ち干と直結しているのでしょうか？

20　風になるまでのなみだを送ります
送る相手がいるしあわせ。受取る人はきっと大きな人でしょう。
　　　　　　

特選
８　この冬はもう送っては来ぬみかん　　
　　いつもの人はもう居ない。ひっそりとした哀しみが伝わります。

【蕪】　

４　蕪二つ面取り待っている余白　
気遣いは完了しました。後は待つのみ。　　　
　　

11　死角よりむっくり蕪が起き上がる　　　
　　蕪って本当に死角になりそうな野菜ですね。

18　浅漬けのかぶに昨日の話する
　ちょっと淋しくてちょっと笑える絵が目に浮かびます。

特選
13　なんでもないなんでもないと蕪煮る　　　　
　なんでもないと自分に言い聞かせている痛い感じが、
蕪にピッタリです。

【写真で一句】

18　許してもらう私はこれだけです　　　　　
この開き直りようはどうでしょう。あなたの一本勝ちです。

８　それぞれの孤独を認め合っている　
　　それからがいい味の二人になるんですよね。　　　　
　　　

特選
６　この星でわたしだったりなかったり　　
　じっくりと曖昧に過ごす時間のなんと長いことか。
　セピア色が良く似合います。

[9] mixiユーザー 10月20日 19:28

【送る】

７　くしゃくしゃになって送ってくれる人　　　　
14　ただ咲けば良いという日を送る花　
８　この冬はもう送っては来ぬみかん　　　

特選
３　飛車一枚送ってくれと電話する

７／「送ってくれる」のが誰、と特定しなかったのがポイント。くしゃくしゃのイメージがより広がる。
14／かったるい気分にシンパシー。
８／シンプルな句ながら、「送っては来ぬ」みかんの甘酸っぱさが沁みる。
特選／飛車の無心が可笑しい。これで何度目なんですかね。今回もきっと焼石に飛車。

【蕪】

２　入口の狭いかぶらの店にいる　
14　蕪一つうまく漬かれば逢いましょう　　
13　なんでもないなんでもないと蕪煮る　

特選
11　死角よりむっくり蕪が起き上がる　　

２／店にも人物にも佇まいがある。そこはかとない哀感とぬくもりのある句。
14／大人のこんなロマンチックもいいなあ。
13／この蕪は動かない。大根でも南瓜でもない蕪の旨みが句の旨み。
特選／キャラクターっぽい蕪が魅力。やっと起き上がってくれた、となぜか応援したくなる。

【写真で一句】

１　ひょっこりと素顔をみせる酵母菌　
12　8番が転がりあらかたは終わる　　
10　たくさんが積まれて消えていった秋　　

特選
６　この星でわたしだったりなかったり　

１／酵母菌の素顔はちゃんときれい。ほっと安心。
２／この句が付くと、絵に生活感とユーモアがにじむ。
10／喪失感が湛えるさまざまな色彩。
特選／からりとして哲学的。すべてはたまたまのことか。もうくよくよせずに開き直ろう。

[11] mixiユーザー 10月20日 21:48

【送る】

＜入選＞
３　飛車一枚送ってくれと電話する
　　　　　　飛車の存在は大きい。
　　　　　　それくらい駒が不足しているのだろう。
　　　　　　負けるのを覚悟して。

21　子に送る荷物の隅に茶封筒
　　　　　　親心というか母親の気持ちである。
　　　　　　茶封筒には、困っているだろうと現金が入っている。
　　　　　「荷物の隅」がいい。

＜特選＞
22　ひとことを添えて空を送っている
　　　　　「空」は「から」ではなく「そら」だろう。
　　　　　　それも「青空」だと思いながら
　　　　　「ひとこと」を想像する。

【蕪】

＜入選＞
15　どうなったかなぁみんなで引いた大かぶら
　　　　　　どうしているだろうにつながり
　　　　　　そして「大かぶら」の「大」が生き
　　　　　　みんなの顏が浮かぶ。

16　蕪澄む　お墓のこともひと区切り　
　　　　　「澄む」が少しわかりにくいが
　　　　　「お墓」への展開がおもしろい。
　　　　　　なんとなく安心を感じる。

＜特選＞
９　蕪コトコト許すも許さんも親子
　　　　　「コトコト」が生きて
　　　　　　句の仕上がり具合がいい。
　　　　　　親子とはこういうものだろう。

　
【写真】

＜入選＞
12　8番が転がりあらかたは終わる
　　　　「８番」はビリヤードのことだろうか。
　　　　　野球なら８回だろう。
　　　　　どうもそのまま終わりそうである。

８　それぞれの孤独を認め合っている　
　　　　「みんなさみしい」を認めることから
　　　　　はじまる人のつきあい。
　　　　　笑っていたいと思う。

＜特選＞
18　許してもらう私はこれだけです
　　　　「これだけ」と言われれば
　　　　　もうそれ以上何も言えない。
　　　　「これだけ」の魅力をみつめる。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ